オトコに貢ぐ男 第1章

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 男の人と付き合うのは初めてで ≪ 無論! 女の人とも付き合ったことはないが・・・≫

 いったいどうしたらいいのか、全く分からず。

 ただドライブしたり、食事へ行ったりと、ごく普通の付き合いをした。

 

 そんなある日、裕士がいきなり僕にキスをしてきた。

 

   



 裕士「 ひーちゃん、大好きだよ… でも、もうこれ以上、ひーちゃんとは付き合えないんだ 」


 ヒデキ「えっ!?なっなんで?」


 裕士「俺・・・今、借金取りに追われてて、

              このままだったら、ひーちゃんに迷惑がかかるからもう会うのはよそう」

 

 ショックだった・・・・・

 裕士にキスされて、さらに僕の気持ちはヒートアップしているのに

 裕士と別れるなんて・・・考えられない。

 

 ヒデキ「いっ、いくら、借金しているの?」


 裕士「五十万くらいかな・・いや、もっと増えてるかもしれない」


 ヒデキ「分かった。僕がなんとか都合つけるから、別れるなんて言わないで!!」

 

 僕は、すぐに銀行へ行き、少しの貯金とキャッシングでお金を作って七十万円、裕士に渡した。

 

 それからが僕の悪夢の始まり・・・

 裕士は何かと理由をつけては、僕から金をむしり取っていった。

 裕士に渡した金は、軽く見積もっても300万になっていて、1回のキスの代償が、300万とは高すぎる。


 それ以降裕士との連絡は、プツリと途絶えた。


 僕に残ったのは、利息で膨れ上がっていく借金だけ・・・

 僕は毎日、死にもの狂いで働いた。

 3か月ぶりに休みを取り、よしこちゃんに会いに行った。

 裕士のことや借金を作ったことを、事細かく話した。


 でも、キャッシングで借入したお金はそれほど現実味のないお金で、

 僕にとってそれほど大事ではなく、正直に話したらよしこちゃんが何とかしてくれるのかと話した。


 僕の思惑通り、よしこちゃんは紹介した自分にも責任があると裕士を探そうとしたが、結局見つからず。

 300万もの借金がそう簡単に返せるわけもない。

 もう、働く気力さえも失くしてしまっていた。

 でも、男は欲しい。


 ヒデキ「誰でもいいから男が欲しい!」


 僕は懲りずに、よしこちゃんにまた紹介を頼んだ。

 

 よしこちゃんは、前回の事があるからと断ってきたが、僕はそれでもいいからとよしこちゃんを拝み倒し

 よしこ 「これで、最後だからね!」


 よしこちゃんは二人目の男、剛を連れて来てくれた。

 剛は裕士ほどの美形ではなかったが、ムキムキマンで、いかにも俺が守ってやるといったタイプの男だった。

 剛は無口ではあったが、一緒に居るだけで、僕の傷ついた心は癒された。

 いつの間にか剛は、自分のアパートには帰らず、僕の家に転がり込み、半同棲生活が始まった。


 もちろん、僕の家には母が居る為、母が仕事に行っている留守を見計らって、剛が来るという条件付き。


 イチャイチャはするが、エッチは無し・・・。

 なんか物足りないような・・・。

 でも、初めて経験するこんな生活に、とても満足していた。

 ・・・・・が、そんな日々は長くは続かず、剛は仕事に行くどころか

 競馬、競輪、麻雀、パチンコとすべてのギャンブルに、はまっていた。


 毎日剛のため、僕は金を作るのに必死だった。サラ金にも手を出し、剛に貢いだお金は200万。

 このままでは、剛も僕もダメになってしまう。

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