episode1 普通コンプレックスが重症化したデザイナーの末路


はじめまして。スミレと申します。
沖縄でデザイナーをしています。

という自己紹介をすると大抵食いつかれること。

「スミレ」という名前。
「沖縄」に住んでること。
「デザイナー」という職業。

割と普通ではない要素がある私ですが、ここ最近まで「普通コンプレックス」が重症化していました。

普通コンプレックスというのは、他人が異常に特別に思えて、自分が無価値だと感じ、なにをしても満たされない感覚に陥ったあげく、ちっちゃいプライドをかざしだすという残念すぎるめんどくさいやつです。

そんな超イタイ私が、普通コンプレックス人生を抜け出しつつある今。
デザイナーという立場で伝えたいことを3部作で綴っていこうと思います。

まずは普通コンプレックスが上手に出来上がるまでのepisode1です。


初期症状:無自覚 〜割と扱いやすい子供〜

公務員の両親の元に生まれた私。
厳格というわけでもなく、放任というわけでもない、本当に普通な家庭で育った。

その環境で育ったからなのか、もともとの素質がそうだったのか。
小さな頃から人と違うことを選ぶことが多かった。
目立つことが好きというわけではなく、ただ人と同じことが嫌だったんだと思う。

この頃は
・知識や情報、人との繋がりを集め始める。
・空気を読むことがうまい。
・他人が特別に見える。
などなど。
初期症状のときはほとんど無自覚でやっていることが多い。
特に変だとも苦痛だとも感じない。というか外に見せる顔は一見扱いやすい、大人びた子供なのですごくいい感じなのである。

第二段階:加速 〜隣の青芝〜


学生から20代前半にかけて、初期症状は加速していった。

加速するとどうなるか。
・知識や情報、人との繋がりを集め始める。
 →情報や繋がりが作れるところならどこでも行く。雑学が増える。※自分自身が本当にやりたいこと、行きたいところかどうかは不明。
・空気を読むことがうまい。
 →裏まで読もうとする。その場にないキャラを見つけて請け負う。※それが自分自身と違っていても演じる。
・他人が特別に見える。
 →隣の青い芝が尋常じゃなく青くみえる。羨ましい感情が常にある。※本当にほしいのかは不明。

結果的に「普通=特徴がない=無価値」という謎の方程式を作り出していった。
この頃は違和感を感じていたが、特に気にしていなかった。

それが第二段階だ。

第三段階:重症化 〜普通じゃない人しかいない世界〜

24歳のときにデザインの道に入った。
手に職が欲しかったのと、色がたくさんある世界が好きだったからだ。

この業界は実は極端で、突き抜けてる人もいれば、割とマイルドな人もいる。
それでもいわゆる“普通”の人はあまりいない。

今考えると自殺行為同然である。

特に、第一線で活躍してる人たちはぶっとんでる個性しかない。
ぶっとんでる個性が放つ光は、とても強烈でとても魅力的だ。

業界に入りたての頃は、その光の中に入りたくて、おもしろそうな人やイベントがあると毎日のように出かけていった。

初めの頃は楽しかった。今までの普通の生活とは違う特別な世界が広がっているからだ。
普通コンプレックスもうまいように使えていたと思う。

だけど徐々に、自分が普通だと感じることが多くなっていった。

どんなに知識や情報、人との繋がりを集めても、1日2日浅く広くつけた個性なんて、強烈な才能には全然かなわなかった。

強い光には濃い影ができるように、私の陰の部分がはっきり認識できるようになったのだ。

今まで人と違うことを選択してきて、知識をつけた(つもり)で、それなりにかぶらない個性を確立した(と思っていた)私には、その環境がいつのまにか苦痛になっていた。

次第に外との接触を避けるようになり、すでに確立されている安全な居場所から飛びだすことが怖くなっていった。

この頃は好きで入ったデザインが嫌いになっていった。
所詮自分には才能がないと本気で思っていた。

あっという間に「普通コンプレックス重症化」の出来上がりである。

最終形態:末路 〜醜態をさらす〜

重症化していくのが最終形態と思いきや、全然こんなもんじゃなかった。
コンプレックスってのは底が深い。

安全な居場所にいても、広告代理店が職場。デザイナーだらけ。ぶっとんだ個性はうじゃうじゃいる。しかも後輩なんてもっと驚異なのだ。

コンプレックスが最終形態になると、ちっちゃいプライドを振りかざして、他人の個性をディスるようになる。

もともと空気が読むことがうまかったり、物事や人をよく見ることが得意なので、悪い方に使おうと思えばいくらでも使える。

弱みとか弱点をグッサグサ刺しまくるのである。

弁護士とかになっていたらきっと悪徳人気弁護士になっていたと思う。
それぐらいキレッキレだったのだ。

外に発散しているからさぞかしストレス発散ができていると思うだろう。だけど外に攻撃すればするほど、心はどんどん落ち込み、荒んでいった。

この頃になると、他人の幸せを喜べない。なにが楽しいのかわからない。心から笑えない。毎日のように記憶がなくなるまでお酒を飲んで、大泣きする。

醜態以外のなにものでもない。

自分が大嫌いだった。それでもその時はそうするしかないと思っていた。
結局自分が自分を一番傷つけていたとも知らずに。

つづく。。

著者のスミレさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。