生きるために、手放す(11)


アウェイクニングコースで始まった、8月

その一週間後に控えていた、関西への帰省
毎年恒例の家族旅行を

あなたとは、行かない。と

キャンセルして子供を連れて
実家に帰った。


旅行が近づくにつれ
私も夫も、同じように迷い、
本当にこのまま行けるのかと、試されていた


相変わらずの拗ねと、嫌味と威嚇が
この時、長男に向かい
明け方まで眠らせない日があった

涙のあとのついた顔で
震えながら、ウトウトする長男を
撫でて、眠らせながら

いくら、決まっている予定とはいえ
数十万円払ってあちこち予約してるとはいえ
子供たちが、旅行を楽しみにしているとはいえ

こんな、幼い大きな大人を連れて
機嫌を見ながら旅行なんて  

誰が行きたいのか??と


自分に聞いても当然、答えはNOで

だったら、もう行かなくていい

子供の楽しみを奪うことだけが
最後まで心に引っ掛かったけれど

試すような発言とLINEが延々くる中で

俺じゃない人と行けば?
誰か他に、楽しく行ける人と。

という、試す発言に、のっかった。

そうします、と宣言し

荷物を纏めて、子供を連れて家を出た。


私が、予定外に突然東京に向かっているのは
仕事しながらGPSを見ている夫にも
すぐに伝わり


高速道路を運転しているあいだずっと
切っても切っても、電話がかかってきて

こんな事したらどうなるか
わかってるのか、と

あれこれと脅し文句を並べ立てる

それを、後ろで長男もずっと聞いている。


ようやく、電話を切り、実家につく時

母さん、いつもあんなの聞いてたの?

と、ポツリと聞く。

よくあんなの、耐えてたよねと。



そうだね、でも、もう耐えない。
耐える必要もないから、ここに来たのよ。

長男は必死で、夏休み終わる頃には
元の家に帰りたいと
まだ自由研究も友達とやってる途中だし
二学期、普通に学校行きたいからと

うんうん、わかってるよ

そう答えながら

もうすぐ夫も追ってくるだろう
 
場合によっては本当にここで終わり

こんな事、したのだから
今までの喧嘩とは種類が違う

何がなんでも、あなたからは離れる

もう、戻らないのが私のいちばんの望みだ


数時間後、追ってきた夫に
私と、父と、3人で話し合いをする

私の父だけでは、夫の側がいないのは
不利ではないかと
あなたも誰か立ち会ってくれる人
信頼置ける人を呼べないかと

私からも、共通の知り合いに頼んでみたけれど
夫婦間の事だから、とあっさり断られ

結局、私の父だけが立ち会い
夫婦としては、とっくに破綻している関係を

やり直せるのか否かの話をした

わたしは、やり直さない
夫は、やり直したい

旅行も、一緒に行きたい

ギリギリまで、話したけれど
平行線のまま、折り合いはつかず

私の、どうしても一緒には行きたくない

家族のふりをする事も、もう出来ない、が
動かないのだと、それだけは伝わり

今回の旅行は、諦めてくれと

そこだけ、結論を出し
夏休みは、約3週間
実家の家族と、あちこち出掛け
妹家族と、関西へも旅行に行き
子供たちの行きたかった所にも行き

満たされて、過ごせた。


私はもう、幸せだけでいい
苦しんだ分、幸せになるとか
苦労をしないと幸せになれないとか、

それならもう、私の苦労は終わった。
ここで、すべての苦労は終わりにする。

苦しんだから、見えたことも沢山ある

だけど、これからは

その先にある、ひかりを見たい

明るく、あたたかく

世界はすべて、愛で出来ている、と言うなら

その、世界に、私は住みたい

愛で出来てるなんて、嘘でしょ
こんなに、闇ばかり見ていて
何が、愛、なの
愛で出来ている世界は、一部の人が見ていて
その他大勢の、一般人の世界は

愛なんかじゃないよ

そうやって、拗ねるのも
終わりにするのだ、
私が、私の手で、その世界を反転させる

ただ、愛でいたい
ただ、愛だけを感じたい

愛の中で、愛を感じる
幸せな世界に、いくんだ

妹家族との旅行中
車の中でそう、笑いながら言い放ち

そうだそうだ!できるできる!と
応援された、
その
愛の世界は

やっぱり、自分の手で

飛び出して、掴みにいく

そう、決まっていたのだと思う。



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