義手のギタリストさんに出会ったお話

その方と初めて出会ったのは、昨年末(2017年)に仕事で携わっていたクリスマスイベントでした。右手の義手をはずすと、針金フックのようになっている先端をピック代りに使いながら、アコースティックギターをかき鳴らしはじめたリハーサル。「かっこよすぎる・・・」衝撃と感動で鳥肌が立ったことを、今でもはっきりと覚えています。


彼の名は、まえだけんた。

イベントが大盛況に終わった後、物販コーナーでCDを買って、名刺交換。「片手ですみません」そんな一言を添える彼のことが、ますます好きになりました。両手よりも、よっぽど丁寧じゃないか。

「また近いうちに、必ず会いましょう!」打ち上げのタイミングが合わず、ガッチリお互いの左手で握手をし、その日は解散。

それから、数ヶ月・・・

ライブを観に行ったり、飲みに行ったりするうちに、音楽や人生の話をたくさんするようになりました。「ギターはコインロッカーに預けてから、出社してたんすよ」と、義手になってからも活動を続ける彼を、すべての人が応援していたわけではなかったであろう・・・ことを感じさせるエピソードもありました。

「もしも、僕が同じ境遇だったとしたら、音楽を続けてこられただろうか!」そんな風に色々と考えたりもしましたが、本人はいたってポジティブ。週に何本ものライブをこなし、貪欲に邁進していたのです。

ふと・・・

ある想いが芽生えました。僕が彼にもらった勇気を、他の誰かにも感じてもらえたら、みなさんの人生も、1ミリでも自分が信じる方向に動くんじゃないか。そして、そのとき心にあたたかく鳴り響いたのが、ロイヤルコンフォートさんの人生の応援歌「your way」という楽曲だったのです。この曲に込められたメッセージ性「それでも生きてることが何より素敵で」「動けば必ず何か変わる」と、まえだけんたさんの人生は、とても重なるものがありました。

もともと僕の後輩がいて、お付き合いもあり大好きだったロイヤルコンフォートさん。彼らも素敵な音楽家たちで、「みんなで一緒にMVをつくりましょう!」と大切な楽曲を預けてくれて、【人生の実話をもとにした絵本型MV】が生まれることになりました。

なんだか本当に、それぞれの人生(your way)が現在進行形で交差しながら、重なってゆき、動きながら、つくりあげていったような感じで、大切な大切なものになりました。

すべてのはじまりは、たった数分のリハーサル。ストーリーって、突然はじまるものですね!


そして、もうひとつ確かなことは・・・

もし、ふとラジオから流れてきたとしても(義手だと知らなくても)、まえだけんたさんの音楽を好きになっていただろうということかもしれません。



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