鏡の自分を見て泣いた時から、違う人生が始まった話

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ガラリ!と変えようと思っていたのになぁ・・

 

 

 

しかし、さすがはプロ。そんな私のガッカリっぷりを見て、

なんとかやってみましょう、と対応してくれることになった。

 

 

 

 

3時間後、美容院の鏡には、今まで見たことのない雰囲気の自分がいた。

 



●変わることが恐くなくなってきた


あれ? ・・ひょっとして、思いの外 似合ってる・・?

 

 

さすが、プロ。

私の気持ちを汲み取って、ざっくりなオーダーにもかかわらず、素敵に仕上げて頂いていた。

 

 

髪型一つで、見た目の雰囲気がホントに変わるもんだな、と

他人事のように感心してしまった。

 

 

こんなに ふんわりくるりん としたスタイル、自分で再現できないよ!

明日からどうするの?大丈夫?

と、しつこくギャーギャー言ってくる内なる声にも、

 

「ま、いいじゃない、がんばってみようよ」

 

と軽やかに返せるような気分になっていた。

 

 

 

 

次の日オフィスに入る時には少々緊張したが、事前の脳内シミュレーションで、

何事もなかったように朝の挨拶をすると決めていた。

 

 

「おはようございまーす」

 

 

顔を合わせた人が、皆さん あれっ!?と驚いていた。

そして、口々に とても似合っていると言ってくださった。

 

そりゃあ、そうです。

面と向かって「えーなにそれ」なんて言う人はいません。

問題は、本心でどう思ったか、だ。

 

 

・・でも、実の所、それも あまり気にならなくなっていた。

自分で自分を認められたから、それでいいじゃん?という気持ちが芽生えてきていた。

 

 

この日を境に、今まで敬遠していたような服や、8センチ ヒールの靴やら、少しずつ挑戦していった。

 

 

例のお見合いは、お断りすることにした。

なんとなく・・の流れで時間を消費することは、お相手にも失礼だと思ったし、

もう少し将来の自分の意見でパートナーを選びたいという気持ちになっていた。

 

 






 

他人から見たら「それ、悩むとこ?」というようなことだけれど、美容院に行くという最初の一歩までに、とてつもなく大きなエネルギーが必要だった。

でも、そこを乗り越えてみたら、あとの挑戦はひとつひとつ楽しさが加速していくような感覚だった。

 

 

 

「本に書いてあった、『口癖を変える』ってのにも、挑戦してみようかな?」

 

 

 

いつしか、「変わる」ことにたいして、あまり抵抗を感じなくなってきていた。

 

 



 

 

そして時は過ぎ、2年後の早春。

 

前日に降り積もった雪を眺めていた私は、ウェディングドレスに身を包まれていた。

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