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超有名企業の80人に1人の正社員採用に合格した

Image by Olia Gozha

一般の就活では、「80倍」の倍率は、大したことはないのかもしれません。

ネットや書類でかなり落とされると聞いています。


私は、医療職であること、中途採用であったため、この倍率でした。



その会社に応募したのは、ひょんなことがきっかけです。


つい1か月前に、一部上場企業を退職していました。


当時は、実家暮らしということもあり、経済的には余裕がありました。


「いろんな会社を受けてみて、採用試験がどんなものか経験の1つとしていこう」


ふわ~っと考えていました。



そこで、母の「スーパーな勘」が発動します。(亡くなった母はスーパーでした。また書きます。)


ネットが無い当時は、新聞で企業採用を探す時代でした(企業も新聞への掲載は莫大な費用)。



母:「景子、この企業、すごくいい会社だから受けてみたら?」


私が医療職であったこと、社会経験も少なく、どこの会社がいいとかはさっぱりわかっていませんでした。


それまで、母の選択には間違いなかったので、


私:「じゃあ、受けてみるー」


と、軽い気持ちで応募しました。



まずは、筆記試験から。試験会場へじゃじゃん。


場所は、東京・丸の内。社内の試験会場。


丸の内、すごーい!会社、東京駅大通り沿いに立っている!社内、造りがすごい!


以前に勤めていた会社には比べものにならない。


「荘厳さ」を感じたのでした。若い私でもすごさだけは分かりました。


試験会場。何やらすごく大きい。「どれだけの人数が入るんだ?!」


もう試験会場の大きさで圧倒されていましたし、続々と来る応募者の数にも圧倒されました。


イスの数からして80人が来ました。中途なので年齢もバラバラ。


スケールには圧倒されましたが、私は意外と冷静でした。


「ま、1発目の試験だし、経験、経験。いい勉強になる。」


そんな気持ちでした。


私は、以前、勤務していた会社の前に、日本銀行を受けたことがありました。


その時は、数名の応募者でしたが、見るからに他の人が賢く見えて、予想通り、落ちました。


ということで、気楽に受けました。内容は、一般常識を問う試験。


基礎学力は自信があったので、試験の内容としてはそう難しくありませんでした。


あともう1つの試験は、クレペリン検査(← 今でも行っているのだろうか?)。


クレペリンは、暗算が得意だったので楽勝でした。


筆記試験の手ごたえは、「まずまず」。


でも、「この人数では、、、」


とても通過するとは思えないのでした。


自分の中では、「やり終えた感」しかありませんでした。



そして、数日後。会社から郵送が届きました。

開封するのにドキドキ。でも、あまり期待していないし。。。


結果は、面接の案内でした。おぉー、筆記試験、通過したー。

ひと安心。でも、その時に試験会場を思い出す。


「んー、あの人数で面接には、何人呼ばれているのだろう?」


この時点でも期待薄。


「面接がどんなものか、経験のために受けてみよう。」


経験のため。これは今でも、経験のためと思って飛び込むことが得意です(笑)



面接日。また会社訪問。当然のことながら時間が区切られています。

グループ面接?単独?そんなことを考えていました。

実際に面接に何人呼ばれているかもわかりませんでした。


いざ面接。面接会場に入る。ばばーん。

面接される人は、私、1人。会社の人は3人(人事採用の方、室長、職場の先輩)。


「完全にアウェー。この3人から観察されるのか。」という思いでした。


会社のほうは、当然のことながら「人」を観察するプロです。


それから1時間近く、いろいろなことを聞かれました。


「尊敬する人は?」、「今まで一番苦労したことは?」、「今までで達成感のあったことは?」などなど。


多少、緊張していたものの、自分を偽ることなく、自然体で受けました。

そして「自分」を出し切りました。

無我夢中で答えた面接は、あっという間でした。


この時もネガティブな感情は無く、「自分を出し切った」感で満足。


そうそう、私が面接を受ける前に、面接が終わった方から、「がんばってくださいね。」と声をかけられたのです。今でもよく覚えています。


結果は、「神のみぞ知る」でした。


また同じ面接を受けた方に声をかけられたことから、自分はとても採用される気がしなかったのです。


きっと応募者の中には、優秀な方がたくさんいたはずです。



そして数日後。。。会社から電話が来ました。


「健康診断を受けてください。」という内容。


私:「ん?これって採用?でもあれだけの人数だったから、他の人も健康診断を受けている?」


入社してからわかったのですが、おそらく健康診断を受けたのは、私1人だったと思います。


健康診断の結果が極端に悪いと採用されません。


当時の私は、健康診断を指示通り受けました。


「試験、終わり~」とここでまたやり切った感。そこそこ満足していました。



そのまた数日後。会社から連絡がありました。


「奥山さん、採用になりましたので、〇日に会社に来てください。」


やったー!!採用!!


就職活動をするはずが、一発で仕留めることができたのでした。



おそらく、この時点で一番喜んでいたのは、両親です。

私は、会社の価値をわかっていなかったのです。

生前、両親は、周囲の人に、「うちの娘は、〇〇に勤めている」と語っていたようです。



そして会社に勤めてから、私はいろいろなことが分かるのでした。

三菱系の会社、就職ランキングで選ばれる会社、社販が車や家まで、福利厚生がとてつもない、オリンピックスポンサーなど。会社に北島康介くんが来訪したこともあります。


当時は、「終身雇用」が当たり前の時代で、もちろん自分もそのつもりでした。

しかし、紆余曲折があり、昨年秋に退職しました。



テーマに戻って振り返ると、採用時には、「人」、「人間性」が見られていると思いました。

「人間性」は、付け焼刃では、どうにもなりません。それまでの集大成が、「人間性」です。

入社できたのは、会社が採用したかった年齢やその他の条件にも合致しており、たまたま自分はラッキーだったのだと思います。


私は、「素直さ」で採用を勝ち取ったと今でも思っています。


「自然体」であることを教えてくれた亡き両親に感謝します。本当にありがとう。


ここまで、読んでくださった方、どうもありがとうございました。




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