同じアパートの女子留学生に挨拶したら結婚までいってしまった話

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「…よくわからなかった」

私、大ショック。

しかし、彼女はこう続けました。
「でも、恰好良かったよ」

私、天にも昇るような気持ちに(笑)




そして数週間後、今度は私と彼女が所属する学部のみの
小さな学園祭がありました。

一学部でやるので規模は小さく、まったりとした雰囲気で、
お店の半分が居酒屋かバーというとんでもない学園祭です。
それが金曜夜から日曜夜まで続きます。

もちろん私もサークルで出店した居酒屋で、
ひたすらツマミを作っていました。


土曜日の閉店後、サークルのみんなでまったりと打ち上げを行い、
私と友人達は酒を飲みながら、色々な話に興じていました。
もちろん恋愛話も。


ある時、私から切り出しました。
「…こういうわけで、これってもう告白するしかないよな?」

すると友人たちも、
「おー、いけいけ!」
「当たって砕けてしまえ!」
と、ノリノリでした。

正直誰かに背中を押してもらいたかった私。
実は、1年前に他の女の子に告白して、
砕け散っていた過去がありました。

フラレた後、2~3か月は落ち込んでいたのですが、
その中で出会ったのが、階下の彼女だったのです。



そして翌日・日曜日の夜、学園祭が終わった後、
帰宅して彼女の部屋のドアを叩きました。
運よく彼女は在宅していました。


「学園祭も終わったし、余ったお酒を持ってきたんだ。
一緒に飲まない?」

この提案に彼女は快諾し、部屋に入れてくれました。
そして、彼女にお酒を注ぎ、色々な話で盛り上がりました。


1時間くらい経ったころ、私は思い切って切り出します。

「実はオレ…〇〇さんのことが好きだ。付き合ってほしい」

彼女の言葉を待つ間、ボロアパートの空気が張りつめていました。


彼女はこう返事をしました。

「私は日本人じゃないし、日本人の方がいいんじゃないの。
それにあなたは酔っぱらって言っているんじゃないの」


私はこう返します。

「オレ、今日は1杯も酒を飲んでいないんだ。
今だってほら、飲んでいないんだ」


これは私なりの作戦でもありました。

酔っていては真剣さが伝わらないと考えた私は、
彼女に飲ませはしろ、自分では飲まないと決めていたのです。


必死さか、真剣な気持ちが伝わったのか、
彼女から待ち望んでいた返事が…。

「本当に私でいいの?ずっとそばにいてくれるの?」

…彼女は私を受け入れてくれました。




この夜の出来事は一生忘れられません。
秋も深まってきたイナカのボロアパートが、
私たちを引き合わせ、結んでくれた気がしました。


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それから7年後、
私たちは日本と彼女の祖国の両方で
結婚式を挙げました。


大学卒業後、そのまま日本で就職した彼女は、
私と職場が離れて長距離恋愛を経ながらも関係が続き、
とうとう結婚するまでに。


外国人と国際結婚するとは夢にも思わなかったのは、
私以上に、私の両親でした。

私も、彼女の両親に結婚の許しをもらいに実家へ
行ったときは緊張しましたが、私のたどたどしい英語も
何とか通じ、許しをもらうことが出来ました。


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