勘違い女の末路⑴

ラウンジで働くA子との出会い

生暖かい夏の夜、出張で立ち寄った郊外のラウンジ。
気候のせいか、喉が焼ける様な強い酒を求めていた。
希望の酒が出る様な店を探して歩くと、こじんまりとしたラウンジを発見、即決して地下に降りる狭い無機質の階段を降っていく。
予想通りしっとり落ち着いた店内に足を踏み入れると、雰囲気に合わないトーンで女の声が響いていた。
しっぽり飲みたかったので、別の店に移動しようとしたが、深夜2時を回っており、どこの店舗もクローズしていたため、一杯だけお願いすることにした。

「いらっしゃいませ。ごめんなさいね。お客様もいらっしゃらないし、もうお店を閉めようとしていたもんだから。」
私の存在に気づいた50代くらいのママらしき女性が、焦りながら奥から現れた。
カウンターに座り、酒を頼む。

一息ついた時、店の奥からすすり泣く女の声が聞こえ、こちらに近づいてくる。

「あ、大変失礼いたしました。ママがもうお店しめるって仰っていたから…」
女が涙を拭って、私に恥ずかしそうに言った。

「お話中、私もお邪魔知っちゃった様で。宜しければお酒を一杯ご一緒しませんか。」
私は、なぜか彼女の涙の理由が気になってしょうがなく、お酒を一緒に飲む提案を彼女にしたのだった。










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