純情ホスト③ 生活困窮編①


私がライフラインをどうやって確保していたか・・・・

今だから話そうと思う……。


時は戻り、同棲していた家を逃げ出すように脱出した私は最初こそ自由を噛みしめていたが、数日で我に返った。

 

「お金がない・・・!」

 

​歳がバレるが織田裕二状態だ。


生活費全てを同棲相手に出してもらっていたので、なんとか生活はできていたが、同棲解消となればその全てがなくなった。

 

自由と引き換えに、生活費の問題が浮上してきた。

 

その頃の私はなかなかのアホだったが、流石に家から出れば生活に困るのはわかっていた。

だが、以前書いたように(口下手童貞ホスト ナンバーワンになる12 狂気の関係編)

なにもかもが限界だったのでとにかく家を出る事が優先だった。

 

脱出後、数日たち、財布を見た時に・・・・

諭吉君が一人・・・・。

(群れからはぐれちまったんだな・・・)

(群れからはぐれて生きていくには、このコンクリートジャングルは厳しいかもな・・)

 

と一万円札に語りかけるぐらいやばい状況。

 

売り上げが上がる見込み無し+給料日に給料が無い。

このままでいたらお金が入ってくる当てがない・・・。

 

私の在籍していた店は3か月で完全歩合制に強制移行。

給料形態も非常に悪い。

それに輪をかけて、それまでの同棲生活の相手の監視によって、深い…もしくは太いお客さんなど0(ゼロ)。

売上が上がる見込み0=いきなりすぐに給料で生活していくには無理がある。

 

(これはまじでやばい・・・!!)

諭吉君がいなくなる前になんとかしなければいけない状況・・・。

恐ろしいほどに時間的余裕がないチキンレース。

 

諭吉君が無くなる事など、何かあれば一瞬だ・・・。

 

そうなると、方法はただ一つ・・・。

 

ホスト業界では御法度とされている裏引きしかなかった。


要は、店にお客さんを呼ばず直接お金を受け取るというウルトラCだ。


店で3万円使ってもらっても給料など無いに等しいが、直接3万円もらう事が出来れば​生活はできる。

 

ご理解いただけると思うが、ホストが裏引きばかりしていたら店の経営は成り立たない。

なので店舗としては裏引きは絶対NGなのだ。

しかし結局は建前。

店にお客さんを呼ぶのが大事なのだが、裏でお金をもらえるのであれば、もらってしまうホストが大半だろう。


特にウチの店舗は給料形態が劣悪な為裏引きが多かった…… 

お金のもらい方は様々だったが…。

 

それから、怒涛のキャッチの日々。

一般人をキャッチしている時間はない。

ヘルスの近くで待ち伏せしてキャッチ!

ヘルス街でそれっぽい女の子をキャッチ!

キャッチして無視されてまた近くに女の子がいたらキャッチ!

 

職業的に言うと頑張っているのだが、こうして文面にしながら思い返すと我ながら迷惑極まりない男だったろう。

 

次第に諭吉君が砕け散り、夏目漱石君と新渡戸稲造君に分裂。

夏目漱石君も次第に散り散りに・・・!

 

まじでヤバい・・・。

俺のホストとしての終わり方はこんなもんなのか・・・!!

売り上げが上がらなくて、金が無くなって無断で飛ぶ・・・。

 

今やめたら……

こんな辞め方したら絶対に悔いを残す……。

なんとか、自分が納得いく所まで続けたい!

だけどタイムリミットが・・・。

新渡戸稲造君までもがいなくなったら終わりだ・・・・・。

 

・・・・そんな極限状態の時に一筋の可能性が!!!!

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