A子ちゃんとB先生の覚醒前(1)

A子ちゃんとB先生の覚醒前(1)

 A子ちゃんとB先生が同じ夢を見ている。
 悪魔軍と天使軍の大バトルの最中。
(紀元前6世紀、バビロンのマルドゥク神殿にあるエ・テメン・アン・キの聖塔)
 神様と悪魔がバベルの塔をはさんで、雲の上で対峙している。
「神よ、あなたはバベルの塔で人間の言葉を乱された」
「・・・・・」
「私も、日本人が英語を使えなくしているだけではないですか」
「暁の子、ルシファーよ。お前は何も分かっていない」
「やっていることは同じだ!」
「落ちよ」
 悪魔は、天上界から地上に落ちていく。
 A子ちゃんとB先生は、目を覚まし怪訝な顔をする。

 B先生の塾。
「先生、センター8割チョイだった。もうアカン。京大諦めて神戸大に願書出す!」
「京大はセンターの配点が低いから二次で挽回できるかもよ」
「そんなリスク取れる家庭環境じゃないんよ」
「浪人は無理?」
「ムリ」

A子ちゃんが、後輩から相談を受けている。
「先輩、私らから新テストなんよ。準備って、どうしたらいいん?」
「学校で説明はないの?」
「アカンのよ。うちの先生、英検1級にさえ合格しとらんのよ。大学は二流だし」
「じゃ、塾や予備校を利用するってのは?」
「こんな田舎に予備校があるわけないじゃん」
「うーん、独学しかないか」
「えーっ?」

ある進学校の職員室
「困ったもんですなぁ」
「そうそう。今日もご父兄の方から『先生は留学経験がおありなのですか』ですよ」
「私なんか、生徒に英検1級持っているか尋ねられました」
「なんて答えたんですか?」
「もちろん、持っていると」
「で、納得しました?」
「いや、次はどの大学でたのかって」
「東大や京大を卒業して教師をやっている人なんて、稀ですよね」
「そうなんだけど、ご父兄も生徒も分かっちゃいない」
「ほんと、文科省は余計なことを・・・」

 あるテスト実施会社での会話。
「いいか、センター試験の受験者は50万人。8つのテストが採用だが、うちのシェアは圧倒的に高い。知名度が違う。だから、10万人の受験者増も可能だ。受験料が8000円としても、8億円の売り上げ増も可能だぞ」
「やったー!これなら、ボーナスも定期昇給も大幅アップですよね」
「まったく笑いが止まらんよ!ワハハハ」


A子ちゃんとB先生の覚醒前(2)

ヒデキ(「A子ちゃんのお母さんのこと」で既出)が日本史の授業をしている。
「先生、なんでアメリカ人は日本に原爆を落としたん?」
「同時にソ連が北方領土になだれ込んだんでしょう?」
「理由はいろいろあるだろうが、一つの理由は言葉の問題だな」
「どういうことですか?」
「当時の鈴木貫太郎首相がポツダム宣言を黙殺すると言ったとか」
「なんで、それが原爆と北方領土と関係あるんですか?」
「通訳がその黙殺を何と訳したかが問題なんだよ」
「ノーコメント、無視する(ignore)、拒絶(rejiect)のどれだと思う?」
「真相は闇の中だけれど、それが原爆とソ連軍の侵攻を招いたという説もある」
(原爆のキノコ雲)(ソ連軍兵士が日本人女性に襲い掛かる)
「だからねキミたちが英語を勉強するってことは戦争回避につながるかもね」

C国情報部。
「やはり、東大と京大は新テストは黙殺か」
「はい。もしかすると、また天使が紛れ込んでいるのかも」
「まぁ、いい。東大と京大は毎年3000人の合格者だ。新テストの受験者数50万人のうちの1%にすぎない」
「中国、ロシア、朝鮮半島の指導層に我が軍を紛れ込ませて煽り続けろ」
「はっ!」
「アジアに民主的な平和国家などいらん。ここを火薬庫にすれば・・・フフフ」
部員が部屋に飛び込んでくる。
「部長!大変です。東北大学も新テストを合否判断に用いないと決定した模様です」
「なに!」

1.東北大学入学共通テストへの対応
(1)英語認定試験(一般選抜)
①本学では英語4 技能の修得を重視しており,受験に当たっては「CEFR におけるA2 レベル以上の能力を備えていることが望ましい」ことを出願基準とします。
②ただし,この出願基準は出願に当たって英語認定試験の受検とその結果提出を求めるものではありません。本学は英語認定試験の受検とCEFR のA2 レベルの成績を志願者全員に求める「出願要件」とはしません。また英語認定試験成績をCEFR 対照表に基づいて点数化し,これを合否判定に用いることもしません。

  ある出版社で、B先生が編集者と話している。
「私はZ会の“京大即応”コースを8年間やり、河合や駿台の“京大模試”を10回受け、センター試験は10回受け、京都大学の2次試験を7回受け、徹底的に研究したのです。その結果は、みんなの役に立つはずです」
「でもねぇ、出版社はみんなの役に立つかどうかではなくて、売れるかどうかだけだからねぇ」
「・・・・」
「自費出版にされたら?」
「それは、費用がどのくらいかかるのでしょうか」
「まぁ、最低でも100万円」
「・・・・」
トボトボと出版社を出るB先生を悪魔が見ている。
「あいつ、怪しい」
その悪魔を見ている神様。

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