B先生の最終戦争=悪魔の降臨=(1)

  B先生の最終戦争=悪魔の降臨=(1)
 B先生の家のチャイムが鳴る。
​「こんにちは」
「はい。なんでしょう?」
「お祭りの寄付金を集めているんですが」
「ごめんなさい。私はクリスチャンなので、神様に寄付はできないんですよ」
「この町では、昔から各戸5000円を出してもらうことになっているんですが」
「そうなんですか・・・・」
 訪問した人の影が悪魔に変わる。
「やはり、アイツは」

 教室で授業中。
「で、キミたちは大学を卒業後にここに戻るの?」
「なわけないじゃん!」
「でも、若者が全員出ていったら、この町は消滅するぞ」
「だって、この町は年寄りが多すぎて住めない」
「先生だって、分かっているんじゃないの?」
「うん、まぁ・・・」
「外国人が増えてキリスト教もイスラム教もいろいろいるのに、年寄りの人たちって“憲法の信仰の自由”って言葉さえ知らないんだぜ」
「そうそう。この町に住んでいたら、嫁さんだってもらえないよ」

 生徒たちが帰った後で、B先生は考えている。
 回想(英会話学校での経験)
「では、田中さんどうぞ」
「はい、How are you?  I'm fine, thank you」
(これじゃ、オウムか九官鳥じゃん)
 回想(予備校での経験)
「いいか、it is not until that は・・」
(そんなこと言うネイティブに、生まれて一度も会ったことないなぁ)
「でも、どの講師も『昔から』そう教えているって言うからなぁ」
「今度の新テスト導入で、とどめの一撃か」

   B先生の最終戦争=悪魔の降臨=(2)

2012年。
「よし、YouTube を使って発信してみよう」
「アメブロでも訴えてみよう」
「えっと、ハンドルネームは京大を7回受けたからキョウダイセブンでいこう」
 それを悪魔が見ている。
「あいつは放置できない」

 Bさんの家に近所の人が訪問している。
「田中さんが亡くなってね。今日はお通夜なんです」
「はぁ」
「香典はいくら包みますか?」
「申し訳ないのですが、私はクリスチャンで仏教の儀式には出席できないのですよ」
「はぁ?昔からこの地区ではみんなそうしてるんです。組の和を乱すつもりですか!」
「そんなこと言われても」

 人間に化けた悪魔が、B先生に忍び寄る。その時、B先生の背中から天使の翼が現れる。驚くB先生。
 そこに悪魔が襲い掛かる。
「やはり、オマエは!!」
 バトルが始まる。
 それを見ている神様。
「Bよ、もどるのだ」
(雲の上で)
「Bよ、強制的にやらせる方法はルシファーのやり方なのだ」
「はい。申し訳ありません」
「まだ、Aが地上にいる」
「人には自由意志がある。自ら選択させるのだ」

2019年、2月。まもなく、新テストが始まる。
(東京。首相官邸や国会議事堂の風景)


東大、圧力に屈する。民間検定試験を入試活用へ
  共通テスト英語で方針転換 東大は1月27日、大学入試センター試験に替わって2020年度に始まる「大学入学共通テスト」の英語で導入される民間の検定試験を、入試の合否判定に使う方向で検討を始めたと明らかにした。福田裕穂副学長は3月の記者会見で「現時点では拙速」として判定に使わない考えを示していたが、方針を事実上転換した。

 日本が本当に、国際的に孤立して「いつか来た道」を行くのか否かは、皆さんの声にかかっています。

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