「今、ここ」に君はいる。
何かに、置いていかれたような。
ひとりで取り残されたような、そんな感覚。
冷静に考えれば、
彼には会ったことすらない。
連絡先も知らなくて、電話やメールだってした事はない。
自分に関係のないところで、
ひとつの生命が絶たれた。
と思ってしまえば、そんな事は世界で幾らでも起きている事だし、
それまでの事で終わらせることは容易かったはずなのに、
どうしてこんなに悲しくて、苦しくて、胸が張り裂けそうなのか。
僕はまた、完全に塞ぎ込んでしまった。
心の中で何度も、あの子と彼に語りかけた。
「どこにいるんだよ。」
って。
思い返すと、
ここ最近は生命について触れ合う機会があまりに多かった。
昨年の一件。
昨年10月末に、妹が出産。
そして、今年の1月に彼を失った。
絶望のどん底から這い上がり、
新しい生命に触れ、僕は生きていられることの喜び、素晴らしさを、心から感じて生きていた。
今、ここに、ただこうして存在していることの素晴らしさ。
口では簡単に言えるけれど、
心から感じたのは、初めてだった。
そんな矢先に起きた、悲しい事件。
この悲しみを、どう乗り越えればいいのか分からなかった。
一日中、色々、色々考えた。
一週間、ほぼほぼ部屋に引きこもって、ずっと答えを探してた。
そして、僕が見つけたたったひとつの答え。
それは、
ー彼は、釘を刺してくれんだ。ー
生命の大切さを、もう絶対に忘れないために。
どんな人にだって、
ひとりひとりが主役の、
最高の人生が、そこにあるんだって。
あなたは、
僕 という、
世界でたったひとつだけの人生に、
沢山の笑いと幸せを与えてくれて、
生命の尊さ だなんて、言葉では到底語り尽くせない、とてもとても、大切な、大きなことを教えてくれた。
そして、君が沢山の人に愛されている理由。
それは、
君がこの世界を、沢山愛しているからだよね。
ー ちゃんと、生きよう。ー
僕はそう思った。
ただ、1つだけ。
どうしても、この気持ちを何かに残したかった。
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