ダメバンドマンの人生がMac一台で180度変わった話 ②
(事故の半年くらい前だろうか。いじり始めた頃のFTR223D。2000台限定モデル)
バイクから投げ出された時
宙を舞うダメ男は、前方にバイクが火花を散らして飛んでいくのを見ていた。
お尻から着地したので死ななかったものの、二つの理由で動けなかった。
お尻から着地したので死ななかったものの、二つの理由で動けなかった。
一つは左足が折れて力が入らなかったこと。
もう一つは 後ろに乗っていたMちゃんは…?
もう一つは 後ろに乗っていたMちゃんは…?
振り返るのが怖い。
3秒くらい固まっていただろうか…
3秒くらい固まっていただろうか…
Mちゃん
大丈夫!!!!!? 大丈夫かコラ!
僕
うは…よかった…
Mちゃん
いつまでも座ってんじゃないよ!立て!
僕
ちょw 人格変わってね…?
Mちゃんは生きていた。それどころかダメ男を引っ張って道路の端に移動させてくれた。足首のねんざで済んだようだ。※ただなぜか口調が変わっていた。
救急車で運ばれた。
足先から太ももまでギプスされたにも関わらず、入院を拒否して、事故から1時間後にタクシーで帰宅したこの男は本物のアホだ。
(お土産と松葉杖を持ちながら片手片足土下座するという一発芸をMちゃんのご両親に後日披露した)
数年間、バンド。
バイクは廃車、ステージにも立てない、お酒もダメ。
部屋は荒れる一方で、ダメ男っぷりに磨きがかかった。
部屋は荒れる一方で、ダメ男っぷりに磨きがかかった。
そんな生活とリハビリを繰り返し、どうにか復活した後、一発芸が気に入らなかったのかMちゃんとはすれ違ってしまった。
ここから数年はバンドしかしていない。
(この期間も面白い話がたくさんあるので、そのうち書いてみたい)
(この期間も面白い話がたくさんあるので、そのうち書いてみたい)
バイクがわりの、新しいマシン
事故のせいでシュンキのバイクへの情熱は消えていた。
出前やガソリンスタンドなど、バイクに関わるバイトしか経験がないのに、もう戻りたくなかった。
服装髪型自由という理由でパソコンをいじるバイトを始めた。
電源ON/OFFの操作すらおぼつかない。タイピングは一本指。
ただ、このバイトが良かった。
パソコンが楽しくなってしまったのだ。色んなメーカーや性能、OSのバージョンやソフト、マウスやキーボード。大好きだったバイクに似ていると思った。
夢中になった。
サブのギターを売って、知識も無いのにWindows PCを買った。
「パソコンがもっとできたら、バンドに役立つんじゃないか」
「自分や友人のバンドのフライヤーとか作れるじゃないか!」
「ミュージシャン+デザイナーなんてモテるんじゃないか?」
「自分や友人のバンドのフライヤーとか作れるじゃないか!」
「ミュージシャン+デザイナーなんてモテるんじゃないか?」
バイトは最低限のノルマを一気にこなし、残り時間はIllustratorやPhotoshopというソフトをバレないようにコソコソと独学した。最低なバイト君だが、気分は最高だった。
夏が来た頃…
iMac Early 2008 と iPhone 3G がダメバンドマンの心を虜にしていた。
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