第6章 ありがとう、GTO
東京でマイケルジャクソンのライブに友達4人で行くことになった。
18:30ライブ開演だが、16:00まで仕事があった為、東京まで2時間半まで行く無謀な予定を立てた。
180キロオーバー、アクセル全開で東京までぶっ飛ばした。開演に間に合うために、路側帯さえも180キロオーバーですり抜けた。
今考えれば恐ろしくて運転できないが、当時は、マイケルジャクソンのライブのために一心不乱だった。
結果、18:00に東京に着いた。
新幹線と同じ速さを、俺はスポーツカーで叩き出した。
開演にも無事間に合ったのだが、会場で不思議な出会いがあった。
当初5人で行く予定だったマイケルジャクソンのチケットが4人になり1枚余っていた。
チケット1枚余っていませんか、と当時大学生の女の子がいた。
ちょうど1枚余っていた為その女の子と一緒にギリギリに会場に入り、ライブを楽しんだ。
その女の子からライブ後、
「今日ホテルに泊まるご予定あるんですか?よければお礼にうちの家に泊まって行ってください。」と、言ってもらった。
ちょうど泊まるホテルも決めていなかった為その子に甘えて泊まらせてもらうことにした。
その子の家まで車で行くと、超豪邸が目の前に合った。
蓋を開ると、その子はどうやら超お金持ちの娘さんだった。
運よく、ご飯もご馳走してもらった上に超豪邸に宿泊させてもらったのだ。
その後その子と交流はなかった。
俺からすれば、マイケルジャクソンの講演にも間に合い、困っている女の子も助けることができた上に、超豪邸に泊まることができたのでとてもいい思い出になった。
俺の車への嫌な思い出が、初めていい思い出に好転した出来事だった。
ありがとう、スポーツカーGTO。
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