彼がはじめて泣いた日〜ブラック企業で借金850万円背負った彼にプロポーズされた話続編〜


『ブラック企業で借金850万円を背負った彼にプロポーズされた話』を3日前に投稿したところ、ありがたいことにサイト内のランキングで1位になった。(このお話を読んでくれていた方が、今から書くことが伝わりやすいのでもしまだの人はまず読んでほしいです。)


『ブラック企業で借金850万円を背負った彼にプロポーズされた話』https://storys.jp/story/32998

しかし、そんなことを発信している真っ只中。実はこの物語にも登場する彼が、6日間、39度〜40度の高熱で、ずっととなりで寝込んでいた。


というのも、彼は生まれつきアトピー持ち。ステロイドから始まり、ホメオパシー、断食デトックスなどなどさまざまな療法をこれまでに試して少しずつ良くなっているが、まだまだの毒出しをしているところで、何年かに一度高熱が数週間続くことがあるらしい。(要するに、熱を出すことで毒出しをしている)

その、何年間かに一度の大きな身体のデトックスが今ちょうどやってきた、というわけだった。


それはとても喜ばしいことで、この毒出しが終わればまた少し良くなるはず。そう頭ではわかっている。

とはいえ、ずっと高熱が続くのはかなり身体てきなしんどさも伴う。さらに、紹介してもらった仕事を休まなくてはいけなくなったり、大切な完済フェスのミーティングに行けなかったりと、精神的にも彼はまいってしまっていた。



かといってわたしも、ポカリを買いに行ったりご飯をつくったり、彼のミーティングのフォローをしたりと、できる限りの看病(というかサポート)はするものの、自分の仕事やプロジェクトも大繁忙期で、かつ今月末には結婚式も控えているため、自分のことだけでも精一杯。どちらかというとケアしてほしい、そんな精神状態のまま、ちょっと自分も無理をして、彼のケアをしていた。



そんななか、今日は久しぶりに彼の熱が下がったので午後は少しだけお散歩をした。



そして夜はいつものように土鍋でご飯を炊き、

今日たまたま頂いたオーガニック野菜をつかって野菜スープを作った。少し疲れてもいたので、シンプルな夜ご飯。ここまではよかったのだ。



そして、2人でいっしょに食べようとした時に、彼に『こっちの部屋まで持ってきて』とか、『塩と胡椒持ってきて』とか、そんな軽いお願いをされた。

そんな軽いお願いをされただけだったのに、この6日間ずっと『○○して』を繰り返し聞いていたからなのだろうか、その言葉を引き金に、わたしは泣き出してしまった。しくしく、という言葉が相応しいくらい、しくしく泣いた。


そして、『わたしだって、つらいんだよ。』『雄也さんが体調良くなくて大変なのわかってる。でも当たり前のように何でも頼まれるのはつらい。』そんなことを口にした。吐き出したいだけ吐き出して、でもしばらくはただ泣いていたように思う。



そうしたら、ふと後ろを振り返ると、彼の目から涙がこぼれた。


『え…泣いてるのかな』
そんな風に思ったら、嗚咽が出る程に彼が泣き出した。彼が映画や音楽以外で泣く姿を見るのは4年以上付き合っていて初めてだったし、ましてや嗚咽が出る程に泣くことがあるなんて。

そして、『今、アトピーで身体が痛いからハグはできないけど、代わりに手を貸して。』と言って、続けた。


『ごめんね、みどりに本当に感謝してるのに、ごめん。ありがとうって思ってるよ。当たり前なんか思ってない。』そんなことを、途切れ途切れに口にしてくれた後に、彼は続けた。


『結婚するって決まってから、、どうやったら早く安心させられるんだろうとか、、どうやったらサポートできるのかとか、、、そんなことを考えてきた。それが全然できなくて、こうやって悲しませてしまって、本当につらい。』

そんなことを嗚咽混じりで話してくれた。


『みどりが僕といるよりも幸せになれるかはわからないけど、少なくとも僕といるよりも楽に生きていける選択は他にあったのかもとか、、思うことだってあった。借金のこともあるし、つらい思いばかりさせてるなって。』


体調が悪いのもあったのだろうか、いつもいつだって(わたしが思いっきり怒ったり批判したって)ポジティブな彼が、こんなに自信がなさそうに情けなさそうに泣いているのを、初めて目にしたら、私も涙が止まらなくなった。そして、


『私は、、雄也さんといて、たしかに楽だなって思えることはあんまりなかったし、今だって楽じゃないけど、でも、雄也さんといて、すごく楽しいよ!人生が面白くなったよ!』

と、口にした。そして続けた。

『平凡な人生がコンプレックスだったから、、だから今はきついこともあるけど楽しいし、希望も少しずつ見えてきてるし、感謝してる。サポートできてないなんてことはないよ!』と。


雄也さんは、それを聞きながら、ずっと泣いてた。私も泣いてた。鼻水だらだらになりながら、2人して泣いてた。


お互いが、お互いへの思いを伝えるのも難しいけど、それを受け取るのも難しい。余裕がないと、思いを受け取ることすらできない。だから愛されてない、とか、大事にされてない、とか思っちゃうけど、彼の嘆きの奥にはたしかに大きな愛があったことを、私はこの時に感じていたのだと思う。(今振り返って、やっと言葉にできる)


そして、そんな時に、ふとある曲のメロディーが頭の中に再生され始めたので、

『雄也さん、携帯貸して。ちょっと聴きたい曲がある。』

そう言ってユーチューブを開く。そして、"瑠璃色の地球"と検索を入れた。


瑠璃色の地球の歌詞(一部)はこんな感じだ。

夜明けの来ない夜はないさ
あなたがポツリ言う
燈台の立つ岬で
暗い海を見ていた 
悩んだ日もある 哀しみに
くじけそうな時も
あなたがそこにいたから
生きて来られた 
朝陽が水平線から
光の矢を放ち
二人を包んでゆくの
瑠璃色の地球 
泣き顔が微笑みに変わる
瞬間の涙を
世界中の人たちに
そっとわけてあげたい 
争って傷つけあったり
人は弱いものね
だけど愛する力も
きっとあるはず 
ガラスの海の向こうには
広がりゆく銀河
地球という名の船の
誰もが旅人


そして、この歌の合唱曲を聴きながら、また2人で泣いた。

『夜明けの来ない夜はないさ』そうだよね、夜明けの来ない夜など無い。今は絶望的なことばかりだとしても、きっと大丈夫。未来はまだ見えないけど、少しずつ仲間が増えている。何より2人の絆はその度に強くなっている、そう信じたい。



彼がこのタイミングでぶっ倒れたのは、この彼と私の中にたしかにある大きな愛に気づかせてくれるための、神さまからのギフトだったかもしれない、なんて思ってしまうほど、すごく今日は大切な出来事のように思えたので、これを書いているのは深夜2時過ぎ。(いつもは11時には寝ちゃうけど、今日はなんだかこの気持ちが色褪せないうちに書き留めたかった。)




毎日、ただ元気で生きているだけで本当にいいんだね。それだけで素晴らしい。存在していること、それが全てなんだよってところに、戻してもらったなあ。


改めて、完済フェスも、ウェディングフェスも、頑張ろうって気合いが入りました。明日も頑張ろう。


ちなみに、こちらの元となっているお話は以下です。

『ブラック企業で借金850万円を背負った彼にプロポーズされた話』https://storys.jp/story/32998

また、彼の視点で書いた物語はこちら。
『ブラック企業で借金850万円を背負った僕の大逆転劇』https://storys.jp/story/32778


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