カフカス横断。アジアの終わり。 投資家として飛行機なしの世界一周 その15

バクーは思ったより発展していて、久々の大都会だった。でも、郊外とかにもちょっと足を伸ばしてみたけどあまり魅かれるものがなく、早々に立ち去った。やっぱり僕は田舎のほうが好きだと思った。

 以下、グルジアの首都、トビリシ。仏教の地域とイスラムの地域を渡り、ついにこの旅で初めてのキリスト教国に来た。グルジアは独自の起源の文字を持ち、文化的にも独特で、興味を魅かれる国だった。そしてトビリシはバクーとはうって変わってとても良いところで、古い町並みや険しい山々を中心とした自然は、首都とは思えないほど美しかった。



ここでは、グルジアに滞在する日本人バックパッカーならほとんどの人が行くだろう、「ネリダリの家」に泊まった。


トビリシからは、トルコの会社のバスに乗って国境を渡った。

チケットを買うとき、バスの写真を見せられた。そこにはベンツのバスが写っていた。僕は「ふーん、ま、どうせ写真だけでしょ」ぐらいにしか思わなかった。

だけど当日バスステーションに行ってみると、、、

ホントにベンツだった。

乗ってみると、、、素晴らしくキレイで快適な座席。さらに信じられないことに、飲み物のサービスまである。極めつけは香水。コロンヤと呼ばれる柑橘系の匂いのする水みたいなものを、手にかけられる。

「なにこれ?しあわせー。」

それは乗り合いタクシーや難民バスに乗って中央アジアを渡ってきた僕にとっては、驚愕の事件だったのでした。そしてトルコのバスは全てそんな感じだったのでした。

トラブゾンを越え、カッパドキアへ。


この日は自転車で一日がかりで周辺を回り、夕方に人がいなくて360度見渡せる、日の入りを見るなら絶好の丘を見つけた。

そこの頂上で見たカッパドキアの大地、それに沈みかけの太陽と、出たばかりの月が東西に浮く景色は、壮大の一言だった。


気球ツアーにも参加した。日の出を見るいい機会が最近あまりなかったし、何より気球に乗ったことがなかったから。未体験なことは全てチャレンジしたい。





サフランボル

トルコは観光客だらけかと思っていたが、カッパドキアは韓国人だらけで、日本人にはほとんど会わなかった。けれどここサフランボルでは、久しぶりに幾人かの日本人旅行者と会い、一緒に郊外をまわったりした。トルコは子供たちが本当に元気で無邪気。


サフランボルの次はパムッカレに向かうため、首都アンカラでバスを乗り継ぐことになった。

アンカラのバスステーションは空港並みで、実際バスの運転席はコックピットのよう。

自分のパソコンをつなげさせてくれるネットカフェもあって、そこで6時間過ごした。


そしてたどり着いたパムッカレ。

あまり前評判の良くなかったパムッカレだが、思いがけない再会や予期せぬ出来事もあり、僕にとっては素晴らしい場所となった。石灰棚も今までにない雰囲気だったし、そのあとに遺跡があるっていう展開も面白かった。

結局どこが良かったかなんていうのは、出会いや気分や体調、それに今までに通ってきたルートとかでも大きく左右される。人の意見は参考にはしても、鵜呑みにはしてはいけないと今更ながらに思う。自分で実際に体験し、感じて、初めて本当のことが分かる。少なくとも僕は、それをするために旅をしている。自分自身で確かめて、本当のことを知るために。

そしてそこで得た自分の体験もまた、単に自分のものでしかない。



二日目は石灰棚を登ってみる。



パムッカレでは久しぶりに日本食をたらふく食った。世界には先進国でなくても、ちゃんと日本人が作っている日本料理店が時々あって、長期旅行者には本当に助かる存在。


以下、セルチュク



セルチュクの宿、ヴァルダルにはかわいい三姉妹がいて、ダンスを披露してくれたりした。



トルコはとてもかわいくて、半端なく明るい子供たちばかりだった。


そしてついにアジアを横断し、ボスポラス海峡を渡ってヨーロッパへ!








イスタンブールで久しぶりに髪を切ってもらった。正直バンコクで切ってもらったときのほうが良かった。

教訓。これからはせめて若い人に切ってもらうようにしよう。

まぁ別に悪くはなかったけど。



これまで世界の様々な場所で、様々な本と出合ってきた。

中国の入院中や、船の中、日本人宿はもちろん、旅人と交換したりもした。

訪れる場所や人との出会いについても言えることだけど、本に関しても、思いがけぬ巡り合わせが、自分を大きく動かしてくれることがある。

イスタンブールの「Tree of Life」という有名な日本人宿では、石田ゆうすけさん著の「行かずに死ねるか」に出会った。


石田ゆうすけさんのことは前から知っていた。本は絶対読みたいと思っていたが、その機会のないままに旅に出てしまっていた。

まさか旅の途上で出会えるとは。思っていなかった。


自転車で7年5ヶ月かけて自転車で世界一周する話。

最初にそのルートマップを見たとき、思わず笑ってしまった。

およそ実現不可能とさえ思える長大なルート。

こんなことに挑戦するなんて、ホントの馬鹿に違いないと思った。

でも同時に、そういう馬鹿げたことに挑戦する人が、心から好きなんだと感じた。

尊敬する。

憧れる。


結果や可能性の問題じゃない。

一回きりの人生で自分がやりたいことはなんなのか。

やるのか、やらないのか。

食い入るように読んだ。自分も世界一周中で共感が強くなっているのか、何度も涙が出た。

この人の旅は壮大すぎた。


また、この宿では1、2年旅してるくらいじゃ驚かれない。5年旅しているという人にも出会った。

世界に出ると、ホントに色んな面白い奴らがいるもんだ。


そこで色々な形で稼ぎながら、旅をしている人たちの話を聞いた。

稼ぎながら旅をする。

それは長く続けられないことが多いかもしれないけれど、一つの素晴らしい生き方だと思う。

人生にそんな期間が少しくらいあってもいんじゃないかな、と思う。


地位やステイタス、いい車だのいい家だので争う必要は全くない。

狭い価値観の中で互いに焦りや羨望を感じ合っだり、自分とではなく他人との比較の中でしか生きていけないような、そんな世界に縛られる必要も全くない。

バックパック一つで、必要最小限の荷物を詰め込んで、自分の手仕事を武器に、世界のどこまでも行ける。

誰にはばかる必要もない。

ただどこまでも広がっていく世界と、自分があるだけ。




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