アホの力 3-12.アホ、腑抜けそうになる
前話:
アホの力 3‐11.アホ、思う
みんな共和国には『みんなのうた』という国歌がある。この曲は、ひょんな事から知り合ったミュージシャンのなっぽ(彼女も相当なアホだったりする)に、半ば無理矢理作ってもらったものだ。
確か2012年の4月の事だったか。別の用事で南相馬を訪れていたなっぽに、ザックとアリーと私の3人がゴリ押し…いや、頼み込んで、つくってもらったのだ。
この歌がまた良い歌なんだ。
"さぁみんな夢の中へ
おいでおいでおいで
僕達の楽園
みんなのうた”
まさにみんな共和国に…そしてこの街の子供達に必要なものにぴったり。
『みんな共和国 手のひらを太陽に!大作戦!!』の最終日、日が少し傾き始めた午後の高見公園で、大人も子供もみんなでみんなのうたを合唱した。何だろうか…この時、やたらと泣けた事が思い出される。この歌は、夏休みと夏の遊び場の終了を告げる事となったのだが、この時泣けたのは、名残惜しさと達成感、寂しさと嬉しさが交互に胸に押し寄せてきた結果だ。
この日の夕方、後片付けをしながら、夏の遊び場イベントを終えた満足感を覚えながら、『さて、これからどうしよう』という、少し虚ろな気持ちにもなっていた。
実際のところは、みみセンの事でやる事が山盛りで、腑抜けてる場合じゃなかったんだが、この時の私が次なる炎を燃やすには、燃料を補給する必要があったのかも知れない。
このほんの数日後、西の方から思いもよらない形で燃料がやってくる事になる。
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