ギリシャとバルカン 投資家として飛行機なしの世界一周 その16

ギリシャ


ギリシャはメテオラに行くために、とりあえずテッサロニキに寄った。

この旅では色々目標がある。

その一つは、世界中の「こんにちわ」と「ありがとう」をビデオで集めること。どこの国でも一番必要な言葉はなんだろうって考えてたら、挨拶と感謝の言葉になった。本当は「I love you」も集めたかったんだけど、その国の言葉でなんていうか調べるのが難しかったし、言ってもらうのが色々と大変なのでやめた。

後もう一つは食べ物の映像を撮ること。せっかく世界をまわるんだから、世界中のうまいもんを撮ってやろうと思ってた。

でも実はこの目標は、もうカンボジアくらいであきらめた。

というのも何故かわからないけど、思い出したころには絶対食い終わってるから。食事を目の前に出されると、写真を撮ろうなんて気持ちは消え失せてる。てか本気で撮ろうって気をもってないのかもしれない。


で、結局言いたかったのは、ここテッサロニキで、この旅のうまいもんベスト5に入るくらいのヒット作があったってこと。スブラキ・ピタってギリシャでは有名な料理なんだけど、他の町ではここまでおいしいのはなかった。テッサロニキにいるあいだは朝、昼、夕と、そのスブラキを食った。後でそれを食うために、テッサロニキに戻ろうかなって思ったほど。

でも、、、

店の名前は忘れた。もちろん写真も撮ってない。。。

テッサロニキからは電車でメテオラへ。ギリシャの電車は落書きだらけであることが多い。

ギリシャはメテオラ以外ではやっぱ島がメインになる。てか島に行かないと始まらない。

一番有名な島はサントリーニという島で、白い家々が立ち並ぶ景色と夕日が有名なところ。新婚夫婦もたくさん来てるらしい。

僕はどこに行こうか考えて、サントリーニか、村上春樹が昔住んでたという島か、ガイドブックにも載っていないイオスという島かで悩んだ。

結局、サントリーニは男一人じゃ寂しいかな、と思ってやめた。ギリシャにはまたいつか必ず来るだろうし、付き合っている人と行くのがサントリーニの楽しみ方だと思った。

で、残った村上春樹の島かイオスで悩んだんだけど、イオスにした。

理由はまず第一に、ギリシャ人と結婚した日本人女性が経営してる宿があると聞いたから。

第二に、単純にあまり有名じゃない島に行きたかったから。誰もいないところで久しぶりにゆっくりしたかった。

でも実はメインビーチは人がそれなりにいたし、免許証を持ってきてなかったのであまり探検できなかったんだけど。

免許証を持ってこなかったのは、この旅最大の失敗だったかもしれない。。。


宿を経営している日本人女性のトモコさん一家とディナー。


トモコさんはギリシャ旅行中にイオス島で旦那さんと知り合いになり、他の島に行く予定も取り消してそのまま住みついちゃったらしい。

旅に出ると人生分からなくなるもんだ。


しかし久しぶりにゆっくりした。馬鹿みたいに黒くなった。

アテネではこの旅で初めて知人と会い、楽しいときを過ごした。


ギリシャのエーゲ海とトルコ周辺には、必ずまた来たいと思った。


ブルガリア


ブルガリアにはあまり期待してなかった。名前からすると良さそうなイメージがあるけど、見所が少なく、治安もあまりよくないと聞いていた。

実際僕もその通りだろうと思っていた。

駅に着いたときの初印象は、

「あ、また旧ソビエト圏に来ちゃったな。」

という感じ。

PがR音、XがH音、NがI音というような、ロシアと同じキリル文字が使われている。

街の雰囲気もどこか活気がなくて殺風景なところが、カザフのアルマトゥを思い出させる。


でも町を歩いていたり、人に道を聞いていたりするうちに、

「結構良さそうな国じゃん」

と思い始めていた。

確かに見所は少ないので、観光という意味ではあまり魅力がないかもしれない。

でもここは長くいてゆっくりすればするほど、味が出て好きになる国なのだろうな、と思った。


とはいいつつ、急いでたので結局二泊三日しかいなかったんだけど。

以下、リラの僧院と首都ソフィア。


この旅では料理と酒はもちろん、特にジュースは新しいものを見つければ即チャレンジするようにしてる。

大体どこの国でもあるのがコーラとスプライト。そしてファンタ。

当然コーラとスプライトはどこでも同じ味なんだけど、ファンタには色んな味がある。

オレンジを基本として、時々ブラジリアンシトラスとかその地域特有の味を出してる。(何故かカフカスにある。)

そして見つけたファンタ・マッドネス。

色がスゴイ。

味は、、、微妙。。。

うまくないことは確かだけどマズイのかどうなのか。。。よく分からない味。


上はソフィアのユースホステル、ホステル・モステルのレセプションの人。

現地の人で一番触れ合う機会が多いのは宿の人である、という意味からも、単純に寝てる時間も含めて一日の半分を過ごす場所である、という意味からも、旅の楽しさを決める大きな要因になる。

いい宿に泊まって居心地が良ければ、その国の印象が良くなるときだってある。

ホステル・モステルはそんな宿の一つだった。

レセプションの人はメチャクチャ愛想がいいし、ホステルなのに朝食はもちろん夕食もついて、そのうえなんとビールまで出る。

今まで泊まった世界の安宿のコストパフォーマンス・ベスト10に、確実に入る内容だった。


世界にはいい安宿が一杯ある。

僕は途中で事故って残念ながら行けなかったけど、四川省の「SIMS COZY」なんかは有名だ。

ウズベクのバハディールも濃い人たちがたくさん集まってて、広場の雰囲気も良くて結構いい宿だった。ユーラシア大陸を横断するには大まかに分けて三通りあって、北のシベリアルート、南のチベット、パキスタンなどを通るルート、そして中央アジアを通る中央ルートがある。そして中央ルートを渡る人たちが、ウズベキスタンのサマルカンドに良く集まるのだ。自転車やバイクで横断している人も多い。
トルコの「Tree of Life」も日本人長期旅行者の集いの場になっている。


以下は一人旅の場合の話。


一人旅の場合、お金に余裕があったとしも、高級ホテルなんかより安宿のほうが快適で楽しいし、その後の旅を進めやすくなる、ということが多い。

まず第一に人との出会い。良質な安宿やユースホステルには、世界中から旅人が集まってくる。そしてそういう人たちとの出会いがあるからこそ、一人旅は面白くなる。

高級ホテルもたまにはいいけど、いつもそういうところで人と出会わないより、最初は抵抗があるかもしれないけど、ドミトリーのある宿に泊まって色んな人と出会ったほうが、旅は何倍も素晴らしいものになる。

また、そういう人たちの話を聞いたり、情報ノートを読んだりすることで、ガイドブックじゃ知りえない詳細で最新の情報を手に入れることもできる。


第二に、コストパフォーマンスの面。俺は宿は寝れればいいと思ってる。起きてる間はなるべく外にいたほうがいい。カップルで旅行してるならともかく、別に男一人旅でオシャレな内装やでかいベッドを求めてるわけじゃない。そうなると、ある程度清潔でさえあれば、どこの宿だってそう変わらない。


僕だって汚い宿は嫌だ。でも必要なのは清潔さだけであるならば、そう多くの金はいらない。


自分という人間が、無駄に金のかかる人間であればあるほど、自由を失っていく。

金に頼れば楽をしようとし、できないことや嫌なことが増え、行動パターンが画一化し、さらに虚栄心や精神的負担を大きくするからだ。

自分という人間が、無駄に金のかからない人間であればあるほど、軽くなり、自由になれる。

自由は旅や人生をより開放的で、実感のある、運命的な素晴らしいものにしてくれる。


とまぁそこまで言うなら宿の写真を撮っとけって感じなんだけど、、、残念ながら忘れまくってる。。。

今後いい宿があれば撮るようにしよう。

セルビア


あまり期待していなかったセルビア共和国。

結論から言えば、なかなか良かった。

ブルガリアもうそうだったけど、期待してないと結構良かったということが多い。

その逆もあって、例えばカンボジア。

アンコールワットはベトナム縦断の後、「あ、そういえばもうすぐアンコールかぁ」くらいのノリで行ったので、俺は素直に「やっぱスケールが違うなぁ」と感動してしまった。

でも多くの人はそう思わないらしい。郊外の小さな遺跡のほうが良かった、という人のほうが多い。

というのも、カンボジアに行くからにはアンコールがメインなわけで、ほとんどの人が過大な期待を抱いてるというのが大きいと思う。

あまりに期待しているものが大きいと、実際のものが小さく見えるのかもしれない。


そういう意味で、今回の旅を飛行機なしですることにしたのは、我ながらホントに良かったと思う。

自分が興味のなかったところにこそ感動したり、新たな発見があったり、素晴らしい出会いがあったりする。

例えば桂林。桂林はもし飛行機を使ってたら絶対スルーしてたところ。川下りをするだけの、ただの観光地だと思ってた。でもここで、旅の最初にふさわしい、素晴らしい冒険が出来た。

そしてカザフスタンのアクタウ。ここもカスピ海を船で渡ろうとしなければ、普通の人は絶対に来ないところ。でもだからこそ濃い人たちが集まっていて、ダンコさんたちと会うことができた。行く前は興味がないどころか、一番不安な場所だったアクタウも、今となっては最も思い出深い場所の一つになってる。

ウズベキスタンなんて、大陸横断じゃなければ行くという発想さえなかったかもしれない。

ラオス、グルジア、ブルガリアしかり。

自分の枠から出て未体験に挑戦することこそが、やっぱり一番の刺激になるのかもしれない。


もちろん飛行機の旅も、それはそれでいいところもあるんだけど。。。


下の写真は駅で会った客引きのオッサン。

最初は警戒してたんだけど、ブダペスト行きのバスが見つからなくて駅をウロウロしてるいると、何度も会ってそのたびに親切にしてくれるので、ちょっと仲良くなった。

一緒にバスのチケットを探してくれたりした。

結局チケットはなかったんだけど、その間色々話しているうちに、彼がコソヴォ出身だということが分かった。

彼は「家族を食わすために働かなければならない、荷物運びでも何でもやる、少しでもいいから金になる仕事をくれないか」というようなことを言った。

俺は少し考えて、じゃあモデルになってくれ、と言った。

セルビア語で「こんにちわ」と「ありがとう」を言うだけだ。簡単だ。

すると彼は、元気良く「こんにちわ」と「ありがとう」を言ってくれた。


NATOから受けた空爆の跡が、いまだに生々しく残ってる。







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