アホの力 3-14.アホ、苦しむ

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みみセンの方向性について、何となく道を見つけた私だったが、具体的に何をしようというプランは、ぶっちゃけこの時は無かった。
私自身、勉強もしながらのみみセン運営だったし、日々試行錯誤の日々だった。
この頃には、みみセンの仕掛人の1人であるアリーは南相馬を離れ、別の街で新しい事を始めていた。なので頼る訳にはいかない。私がしっかりしないと。
 
でも正直、日々舞い込む案件の対応と、てんこ盛りの事務処理でいっぱいいっぱいだった。
みみセンの方向性について誰かに相談しても…
『そんな事はお前が決める事だ』
と言われてしまう始末。まぁ実際そうなんだが、相談には乗って欲しかった。
 
この時期は、以前から言われていた『あいつは使えねえ奴だ』という噂か一層強く流れた。会う人会う人に怒られて、ちょっと参ってしまっていた。
『何でこんなに言われなきゃなんねえんだ』
などと思ったりもしたが、そんな事を言ったところで何も変わらないし、言える相手もいなかった。
 
しかもこの時点で、私は全てを無報酬でやっていた。借金はかさみ、経済的にもどんどん苦しくなっていく。
 
とにかくやる事をやるのみ。
産みの苦しみとはよく言ったもので、この時期はみみセンのプランを産み出す苦しみを味わった時期だった。
 
もちろんそれは、私のスキルが足りなかったが故の事でもあった。なので勉強もした。毎日の仕事と勉強…これはモノになるのだろうか。

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アホの力 3-15.アホ、気にかけてもらう

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