アホの力 5-6.アホ、出直す

前話: アホの力 5-5.アホ、握手しまくる
次話: アホの力 5-7.アホ、次の『灯台』を見つける
この日の高見公園はとても賑やかで、まさにお祭り状態。みんながじゃぶじゃぶ池の完成を祝い、水遊びを楽しんだ。

その輪の中に、私もいた。みんなも私の帰宅を祝ってくれた。まるで戦地から帰った人を迎えるように、優しく迎えてくれたのだった。

これが南相馬なのだ。この街の人はみんなそういう人なのだ。

何と温かい、何と優しい、何と懐の深い街なのだろう。アホなよそ者が一人、街にやって来たのを、みんなで迎えてくれる。

やはり私の居場所はここなのだ。


その日の夜、じゃぶじゃぶ池オープニングイベントの打ち上げが、イベントを手伝ってくれたボランティアスタッフを交えて行われた。私もそこに、何もしていないのにちゃっかり参加させてもらったのだが、そこでも握手と抱擁の嵐にあった。その席で、感極まって涙していた私がいた。
それほどに帰りたかったのだ。7ケ月もの間、ずーっと帰りたくて帰りたくて仕方がなかったのだ。

この街は私の故郷では無い。でも私のホームグラウンドだ。
この街に帰る事を目指して、リハビリをしてきたのだ。

けど、まだ十分じゃない。
この日はそのまま自分のアパートに帰って一泊したのだが、一人で長期滞在するには、今の身体の状態では心もとない。
一人で一晩泊まってみて、特に支障が出ない程度に回復している事は分かったけど、体力はまだ回復していない。
このまま一人で暮らし始めるには、みんなに心配をかけてしまう。
もっとリハビリしたい。

ここは出直し。

という事で、一旦実家に戻る事にした私なのだった。

目標設定のし直しだ。

続きのストーリーはこちら!

アホの力 5-7.アホ、次の『灯台』を見つける

著者の戸田 光司さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。