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現役の路上生活者が半生を振り返ってみた。( 2/3 )

Image by Olia Gozha

挫折と転機と挫折

まだバリバリだった頃、仕事に行き詰まって何か気分転換ができる趣味を探していた時期があり小学生時代に見たとあるテレビ番組の影響で踊ることが好きだったこともあってその時いきつけの店だったマスターに「ダンスでも始めてみようかな」と話したところ、その日働き始めたばかりのバイトの女性がダンスのインストラクターだと紹介してくれたのだが、その後たびたび誘いを受けるも仕事がますます忙しくなり始めることなく疎遠になっていた。

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件の件で窓際族となり悶々としていたある日、その彼女からひさびさに勧誘の連絡があった。 

以前彼女のステージを見に行った時に彼女が所属していた音楽バンドが作り出す世界がとても衝撃的だったので何かのめぐり合わせだと思いダンスを習い始めることになった。

踊れば踊るほどその魅力にはまり、それとは裏腹に職場に不信感がつのっていった。

その音楽バンドの人たちと一緒に何かおもしろいことがやりたくなって本格的にダンサーとしての仕事をやっていくため退職した。

しかし、いつしか「踊りを型にはめる」と「それでお金を稼ぐ」ことにとても違和感を覚えるようになりプロダンサーとしてステージに立つことを止めインストラクターの仕事も辞めた。 

それから無償でダンスの仕事をしながら生活費のために別の仕事を始め、仲間との居場所づくりが目的の店をオープンするために借金をした。

やはり一度心が折れるとなかなか物事がうまく進まず四苦八苦な生活を送ることになる。

そんな中、友人に頼まれ野良の子猫を飼うことになるのだがその猫は重病を抱えており毎日の懸命な看病も実らず3か月後に逝去。

深刻なペットロスに陥り、その時はじめて自分のアイデンティティの欠如に気づいた。

自暴自棄になり生活は荒れた。

借金が返せなくなり親子の縁を切ることを条件に親が肩代わりした。

自分自身や人間関係など何もかもが嫌になりとにかくすべてを捨ててその場から逃げだしたい衝動にかられた。

ある日部屋を飛び出した。

そして、路上生活が始まることになる。

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Image by Jukka Aalho

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