北米東部 投資家として飛行機なしの世界一周 その28

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エンパイアステートビルから。



エンパイアステートビルは行列に三時間並んで、しかもやっとの思いで着いた屋上が超混んでる。

景色を見るのにも順番待ちくらいの状態で楽しむどころじゃなかったから、早めに下に降りようとしたら、また並んでてさらに一時間かかった。

しかもどれくらい並んでるか分かればあきらめて帰ることもできたんだけど、なんか部屋が区切られてて、「もうこの部屋ぬければエレベーターあるだろ」って思って次の部屋行くとまた行列、みたいなのを何度も繰り返して、そのうえエレベーターも一回乗り換えて、そこからまたさらに行列が待ってる。

メトロポリタン美術館を一日かけて歩いた後だったから、もう立てないくらい疲れた。

(後で気づいたんだけど、実はこの日が三連休の中日だった。)


ニューヨークはアベニューとストリートで場所が識別されてて、分かりやすい。

それに比べて日本は、、、

地元の人だって住所の番地だけじゃどこにあるか分からないよね。

国連。


グランドセントラル



ニューヨークはやっぱ人種が雑多なのがいい。

後、ご飯も世界中のがあっておいしい。

けど綺麗さだけで言ったら、東京のほうが綺麗なとこあるんじゃないかな?

ハーレムとかスパニッシュハーレムとか、全然普通の町だし。

他に何かあるとしたらやっぱ金をかける都会的遊びだよね。

結局都会ってのは金かけないと真髄を味わえない。

そして詰まるところ、都会は「どこでも大して変わらない」。


それにしても今回の旅では、夜の遊び(ナイトライフ?)は人に誘われて何回かクラブに行ったくらいで、自分からはほぼ何もしてない。

起きる時間と寝る時間はもちろん自由だけど、毎日朝8時くらいに起きて、夜12時には寝るという日々です。

もう夜はいいやって感じw

やっぱ僕は、生活も遊びも太陽と一緒のほうが好きなんだと思いました。

ナイアガラ


ニューヨークからナイアガラまでバスで向かう。

突然黒いものが足元に現れてビックリして見たら、、、

後ろの席にいた盲導犬だった。


拠点はカナダにして、アメリカ側は日帰りで行くことにした。




船で近くまで行ける。



ナイアガラ・フォールズは凄いんだけど、、、

なんかビルとか周りにあるし、アトラクション的感じがぬぐえなかった。

比べるもんじゃないと分かりつつ、「やっぱイグアスのほうが「大自然」って感じですごかったなー」みたいな。

十分楽しんだんだけど。

ないものねだりのわがまま。

長く旅することのデメリットは、旅慣れしちゃうこと。

トロント


トロントに着いたのは夕方で、その日は何もしなかった。

翌朝起きると、まず洗濯をしようとした。

宿の中のランドリールームに行って洗濯機を回し、終わったあと乾燥機に移し変えようとするが、何も書いてなくてそれが本当に乾燥機なのかよく分からなかった。

そこで近くにいたスタッフのおばちゃんに「これは乾燥機ですよね?」と英語で聞いた。

するとおばちゃんはフランス語で返してきた。

どうやら英語が話せないようだった。

「あなたは何がしたいの?分からないわ」

と言っているようだった。

そこでいつもどおり手振り身振りで、「これは洗濯機の後に洗濯物を移して使う、服を乾燥させるものですよね?」と聞いた。

するとおばちゃんは俺の服を引っ張って手をパタパタさせながら風を送って、「そうよ、これは服を乾燥させるものよ」と伝えてくれた。

僕は笑って「メルシー」と言った。


洗濯が終わると今度は朝ご飯を食べに行った。

その日のトロントはどんよりと曇っていて、かなり寒かった。

近くに適当な店がなく、面倒なのでマクドナルドに入った。

入り口ではホームレスの人が、なんだか楽しそうにシャボン玉を吹いていた。

朝マックだったので、マックグリドルを頼もうとした。

ところが何故かエッグマフィンと言ってしまったことを、受け取ってから気づいた。

何故だろう?


外はあまりにも寒かったので、一度宿に戻って上着を着込んだ。

その後予定通り散歩を始めた。

景色は灰色がかっていて、時折水滴が顔に落ちた。

中国語や韓国語が、近づいては通り過ぎていった。

日曜だったせいか、親子連れが目立った。

ベビーカーを押して幸せそうにしている白人の夫婦を見かけた。


一時間も歩いただろうか。

寒さに耳が痛くなってきたので、見かけたスターバックスに入った。

ホワイトチョコレートモカを頼む。

席に座ると、外の景色が見えた。

曇った空気と少し古ぼけた西洋風の家々が、イギリスを感じさせた。

アジア人や白人や黒人、その他色々な人たちが、おしゃべりしたり、足早に通り過ぎたり、何かを待っていたりした。

ホワイトチョコレートモカは、冷えた体をやわらかく温めてくれた。

店内ではノラ・ジョーンズがかかっていた。


そこでふと思った。

「いつの間にカナダに着いたんだろう?ちょっと前まで中南米にいたのに。。。」

この旅中、幾度となく感じたことだった。

「いつの間に、、、」

まるで僕の頭の中にガイドがいて、そいつがどこでも連れてってくれてるみたいだった。

そうして知らぬ間にどんどんと引っ張られて、僕はただ電車の中から流れる景色を見ているようだった。

まるで、導かれてるかのようにさえ感じた。

そんな一日。



それにしてもカナダはやはり中国人が多い。

(アメリカは黒人、ラテン系ヒスパニック、白人の割合が高いのに対して、カナダは黒人やヒスパニックがかなり減って、その分アジア人が増える。特に中国人は多く、トロントでは3割くらい占めるんじゃないか、という感じ。ちなみに、人種の分布には結構気候が関係するらしい。南半球のブラジルでは黒人は北の熱帯地域に多く、白人は南の涼しい地域に多い。そして北米でも黒人は南部の暑い地域に多く、カナダではかなり少なくなる。)

そしてここから33時間かけてカナダ中部の町、ウィニペグへ。

また西へ!


33時間は僕の中でも最長だったけど、バスの中にはもっとすごいツワモノがいた。

フレンチサイドのモントリオールから、アラスカの隣のユーコン準州まで4泊5日、一度も休憩せずにバスに乗り続けていくというカップル。

彼らはとても仲が良さそうで、幸せそうだった。

しかもしっかりした自分の考えを持っていて、結構賢そうだった。

彼らは「カナダは好きだしいい国だけど、フレンチサイドの人たちは独立したいと思ってる」とか「ケベックでは英語がまったくしゃべれない人も結構いて、地元の人が英語でしゃべろうとすると冷たい眼で見られる」とか、「同じ国でもケベックから外に出ると文化も言語も違うから、まるで海外旅行みたいだ」とか、興味深い話もしてたんだけど、、、

残念。ちょっと話が難しくなると聞き取れなくなる。

こういうときホント悔しいし、もったいないと思う。

(でもフレンチサイドの人たちが独立したいと思うのも当然だと思う。カナダのイングリッシュサイドは英語が主言語で、人種も中国人をメインにアジア人が多く、まさに移民の国といった感じだ。それに対して行ったことないからはっきりとは言えないけど、フレンチサイドは言語も文化も人種も、かなりフランスに近いんだろう。モントリオールはパリに次いで大きい、フランス語圏の都市だ。フランス本国のマルセーユやリヨンよりも大きい。カップルの言うとおり、ケベックを出ることは、フランスからイギリスに旅行しに行くのと変わらないくらいの変化があるんだろう。そして実際、独立を問う国民投票が行われたこともある。そのときは僅差で独立しないことになったけど、時間の問題だろう。一度でも独立派が勝てば、それがずっと続くのだから。)


他にもフランス本国から一人で旅しに来てる、なんだか不思議な雰囲気のする静かなおじさんとか、色んな人が色んな理由でこの長距離バスに乗っていて、旅情を感じさせた。


ひたすら何もない草原を走り続け、突然大きな町が見える。

やっとウィニペグに着いた。

ここでカップルとはお別れ。


ウィニペグは特に大きなものはない。

「Winnie the Pooh(くまのぷーさん)」発祥の地として有名なくらい。

ここのくまがイギリスの動物園に引き取られて人気者になり、それを見た作者がこの話を書いたらしい。


その銅像が置いてある動物園があって、銅像はともかく意外と動物園は結構見ごたえあったんだけど、、、

写真がない。

充電し忘れたから。。。


そんわわけで町の写真ちょっとだけ。



グレイハウンド。

前にも書いたけど基本、先進国のバスはそれ以外の国のバスより狭く、乗り心地が悪い。

ヨーロッパや日本と違ってトイレがあるだけマシだけど。
西か東か。

それぞれ一日二本ずつ。


ウィニペグからさらに22時間バスに乗り続け、、、やっと見えてきたロッキー山脈。(合計55時間)


やっぱ大自然だ。

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