世界で1番好きな人はどの時代も暫定説。

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なんなら平民にとことん愛される方が幸せなことに薄々気付いてはいる。()



その上「キラキラ王子様加工フィルター」はこんな歳になった私に未だ健在で、なんていうか。ね。


もうちょっと分かりやすく黒いマントを着てるとか、不気味な笑顔をしてるとか、そうゆうのないもんかね?易々と見つけた王子様はフィルターが取れるまで嘘かホントか分からないし。ムカつく。


青い目、ブロンド、その笑顔。

王子様だと思うじゃんね?

例えドラッガーでも。プレイボーイでも。


あぁ、もう。

お姫様は二日酔いで化粧落とさずに寝たりしないよな、

化粧を落とすみたいに君との出来事も綺麗さっぱりなかったことにできればいいのにねえ。


そう思ったのも束の間、Rocky君のプレイボーイぶりと、友達と男を取り合うことに疲れてすんなり身を引くことになる。




日本に一時帰国する直前、Rocky君とEvaちゃんは付き合わずにグタグタとしていた。あー、この男、そうゆうタイプか。身を引いて良かった。()


相変わらず男運は全て使い切った見る目がない私にゆっくりする間も無く、紹介されたKyle君。ダントツ王子様。同じ職場にいて、


「今日会えてないね」ってSnapchatを送ったら「後ろ」って振り向くと彼。

なんだよ、この世に王子様まだいたのかよ。



デートの約束をたくさんして、お互いの好きなものの話をしたところで私の一時帰国は決まっていた。彼の引越しも。


分かってたよ。分かってた。

この距離が産む絶妙な不安に

端から勝てるわけがなかったのよ。


「お互い縛りたくない」

この世界一曖昧で

私にとって最高峰の優しさが仇だった。



君を追いかけたいし、待ってて欲しい。


今となっては嘘になったしまった?放った瞬間から嘘だった?

その言葉たちを心から信用したいどうしようもなくピュア気持ちに太刀打ちできなくなってしまった結果、産まれた気持ちがそれだった。



言葉の壁を押し退けて、対等に立てるよう努力もしたんだけど。あぁ、まただよ。悪い癖。



ぼんやりした曖昧な王子様の

シルエットをした君が

近付いたら悪者だったとしても。



このストーリーは、怖がって悩んで明確にしたくない自分が目に入れても痛くないほど可愛いお姫様のお話。すっかり荒んでしまった私も恋愛依存症はやめられない。



 

日本に帰ってきても相変わらずKyleくんと連絡はとっている。君がここにいたらいいのに、とか日本に会いに行くね。とかまーた夢みたいなこと言う君が決めてくれたサファイアブルーのネイルは可愛いと好評だ。







私たちはしっかり他人になった。

 

君の友達が「あ、元、、、?」

 

あぁそうか、わたしの中で君が

元カレなように

私もしっかり

 君の""カノになったのか。

 

君にたまたま会ってしまったことで

思い知らされる。なんじゃこりゃ。

君はスッキリした顔をしていた。

もう新しい人生をしっかり

歩み始めてる人の顔だった。

 

 

これだから

日本にいるのは嫌なんだ。

 

 

向かいのホーム、路地裏の窓ほど

君を探さなくたって

簡単にすれ違ってしまうし

たった君の歩き方だけで気付けてしまう。

 


そう人生で1番好きな元彼。

誰かの旦那さんになったであろう元彼。

なんてゆうか彼はもう私の基準であるべきじゃないんだけど誰と遊んでもデートしても偽物感とゆうか、この人じゃないんだよな感が拭えなくて。いつになったらこれを抜けられるのか分からないし、更に言えばもう一生こんな感じな気もしてる。


君にプロポーズされて君に振られた。あぁこの人が永遠が存在することや絶対が存在することを証明してくれるんだって思ってた。でも思ってただけだった。それを期待したのは私の勝手で私だけの一存。

君を大事にしきれなかったのも、最後が呆気なかったのも私の独り善がりの結果だった。



そーゆう突然変異とか、予想してない事のために悩んで苦しい時間が大嫌いになったし、遠い将来のために努力することが馬鹿げてるとも思えてしまった。今私がこんなに捻くれてんのは、人に依存とか誰かに期待とかしないことで何年も先の自分が辛い思いしないように予防線張ってんのよ、ビビリだから。



その間に君は

「私を思い出さない努力」

に成功して


私の知らない誰かと

くだらないケンカして

私の知らない誰かの

つまらない冗談で笑って

私の知らない誰かの

どうでもいい愚痴を聞いて

私の知らない誰かに

もらった物を身に付けて

私の知らない誰かと私と

いった場所に行って

私の知らない誰かと

私と食べたもの食べて

私の知らない誰かに

私より大切にされてる


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