暮らし自体を仕事にしてしまう4人家族の父ちゃんの挑戦

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わずか2時間のその村への訪問でしたが、
それ以来、ずっと「パーマカルチャー」という言葉が気になり、
自分も「パーマカルチャー」を実現しながらエネルギー問題を解決したいという気持ちを、
ずっと持ち続けることになりました。

次の仕事を考えていた頃、再びこのパーマカルチャーに対する思いが燃え上がり、

「そうだ、こうなったらもう、パーマカルチャーを仕事にしてしまおう!」

そんな勢いで、パーマカルチャー研究所の設立に至りました。

パーマカルチャー研究所では、暮らし、ライフスタイルを研究しています。

それは小さいころからずっと抱いてきた違和感に対する答の探求です。

・なぜ学校に行かなければいけないのか
・なぜ仕事に行かなければいけないのか
・なぜ嫌なことを我慢してやらなければいけないのか
・なぜお金がないと生きていけないのか
・なぜ毎日を、こんなに忙しく過ごさなければいけないのか

こんなことを考えながら日々を過ごしていくうちに、
今まで断片的だった悩みが、深いところで実はつながっていたことに、
突然気がつく瞬間がありました。

そして次の瞬間、こんな言葉を思いついたのです。

「自立的暮らし」

・幼いころから行きたくないと思っていた幼稚園、学校、会社。
・エネルギー問題
・自分の自己啓発書好き。

これらの一見関係なさそうな、
ぼくの悩みや興味が、
「自立的暮らし」という一言で、
すべてつながったのです。

「暮らしがお金に依存しているからだ。」

暮らしにはお金が必要。
だから、
いい高校、いい大学、いい会社、いいお金を得るために、
小さいころから学校へ行き、会社へ行かなければいけない。

便利で快適な暮らしには大量のエネルギーが必要だから、
地球環境レベルでエネルギーが不足し、
エネルギーが大量消費されて地球が温暖化し、
エネルギーを奪い合って戦争が起こる。

暮らしがお金に依存していることによる
日々の悩み・苦しみを解決しようと、
ずっと自己啓発書を読み漁って、解決策を探し続けてきた。

そうか!
自分の人生は今まで、自立的暮らしを求めて悩み続け、
そしてそれを何とか実現しようと日々もがき続けてきたのか!
自分の人生は、自立的暮らしを探し続ける人生だったのか!

学校に行きたくないと思い続けながらもがんばって学校に行ってきたことも、
大学で電力・エネルギーを研究分野として選んだことも、
エネルギーを扱う企業に就職したことも、
裁量権の大きい教員という職種を選んだことも、
悩みにぶちあたるたびに自己啓発書をひたすら読みまくっていたことも、

全部、自立的暮らしを求めてのことだったんだ!

今まで感じていた違和感ていうのは、
暮らしが依存的であって、
その依存の代償として払わされてきた「やらされ感」のようなもの、
それが幼い頃からずっと感じてきた違和感だったんだ。

ならば、暮らしを自立的にしていけば、
その違和感は解消できて、
家族で快適で穏やかな日々を過ごせるじゃないか、

そもそも暮らしって、当たり前に存在しすぎて暮らしがどうできているかなんて、考えもしない。
だから暮らしを見つめる、考え直すなんて思いもよらない。
現にこの違和感を解決できることなく、
30年以上も感じ続けてきた、

だけどその、「暮らし」を見つめなおすことが、この違和感の解決策なんだ。

暮らしがお金に依存しているなら、

お金ってそもそもなんだろう。

それを考えていかなければいけなくて、

そこから広がって、

・経済と自分の暮らしってどうかかわってるんだろう。
・どうしてぼくたちは、日々、不安を感じながら暮らしているんだろう。
・会社に勤めて言われることをやってお金を稼いでそのお金で暮らすものだと思っているけど、
・もし勤めないで、自分で仕事ができるとしたら、何をやるだろう?
・自分のできること、得意なこと、好きなことってなんだろう?

そんなことをひたすらひたすら考えること。
考えるだけじゃなくてそれに基づいて暮らし方を一つ一つ、
依存から自立に変えていくこと、

そういうことが必要なんだ!

そして暮らしを一から考えて、
依存から自立へ暮らしを変化させる実験をして、
そのときにどういう気持ちになるかを自分で感じてみて、
ほかの人にも応用できるように分かりやすく伝えること、

これが自分にしかできない仕事なんだ!

文字にするとこんな感じのことが、
突然感覚として一瞬に、ぶわっ!
と舞い降りてきて、

「そうか!そうか!そうなんだ!」
という風に、断片的だった今までの人生が、
すべて一つの「自立的暮らし」という言葉に凝縮されて、
意味を持ち始めたのでした。

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