一番頼りにしていたお母さんに、しょっ中裏切られてきたな。

小学校から帰ってくると、

鍵を開けて家に入る。

が、その家の鍵をしょっちゅう家に忘れて入れない。
お母さんが仕事から帰ってくるまで入れないから
「どうしよう・・」

確実に怒られる・・・
胃の辺りがきゅっと重くなる。

怒られる?    

いや、言葉で撲殺される。

鍵を忘れずにちゃんと家に
入れたとしても、
何もする気になれないから、
そろばん教室も黙って休み、
バレるのも時間の問題。
当然、速攻バレて激怒したお母さんから
今度は刺殺される。

恐怖に晒されて不安しか抱かないから
何もする気にならず、
いや、恐怖で何もできないが正解。
家でお母さんをただただ待つ。
お腹を空かせて待っているが、
いっこうに帰ってくる気配がない。
お腹が空くから
このまま死ぬんじゃないかと
又不安が襲う。


何の連絡も来ないまま普通なら
就寝する時間まで腹を空かせて待つ。
子供は知恵や経験が無いから、
自分の知っている世界でしか物事を
捉えられない。
どんな親であれ、ご飯を与えてくれる親が
帰ってこない恐怖は計り知れない。

遅くにやっと帰ってきたかと思えば、
機嫌が悪いのか最悪な空気が流れ、
いつもの様に言葉で滅多切りにされる。

罵詈雑言。

1日に何回も言葉で殺されるのに
この人から見放されたら
もっと悲惨な現実が襲ってくるかもしれないと思い込んでいた。

こうして過去を紐解くと、子供は無条件に
親を信じるし、どんな酷い事をされても
お母さんが大好きだ。
そして酷いお母さんでも、その人から
愛情をもらおうと必死なのだ。

何度裏切られても「お母さん」と
心から愛するし、自分も愛してもらおうと
常に心に思うものだ。

が、愛情を歪曲した形でしか
与える事の出来ない親が多い。

あんなに大好きで仕方ない親を
なんとも思わなくなったと感じた時
自分の性格や行動は異常なものへと変貌を遂げた証。
誰が見ても「あの人、ちょっと普通じゃないね。」となる。
自分ではまともだと思っていても
側から見たら変わった人であり、
付き合いたくない存在になっている。

だから、母親が子供に与える影響は
ひとりの人間を形成する要となっていて、
責任重大。
母親がダメな人間なら夫婦揃って似たようなもので、
親になる二人が仲良くなければ
片足で立った状態ではバランスが悪い。

「言葉」と「行動」と「思考」に
相手を思いやる真実が無ければ
子育て以上に実は自分を育てる事も出来ない。
結局は全部自分に跳ね返り、
人への攻撃も、自分を攻撃しているに過ぎない。

酷い事をされても、
それを現実直視でき、
客観視でき、
人にしていい事と悪い事を
ちゃんと伝える事が出来るようになったら
酷い親の行為は「役目」として成立する。

どんな親を持っても
ちゃんと意味があるんだな。

著者のTakae Tuchiyaさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。