回顧録 僕が退職した理由

日本が新たな元号になった2019年の今から2年前に僕は新卒から働いていた会社を退職しました。

退職するとき、僕は入社7年目の2016年度の末で、Sierは納期が集中する時期です。SEは現場の作業・構築に追われて忙しい時期になります。しかし、SEだった僕はそこまで忙しくありませんでした。なぜなら、その前の2016年の11月にマイコプラズマ肺炎に罹り、1週間入院し、結果的に担当プロジェクトから外れていたからです。退院して療養して、職場には復帰しましたが、そのプロジェクトの主担当から外れて、本社技術部隊に現状の課題や設計資料などを引継ぎしました。
僕が退職した理由は主に2つあります。一つは職場の人間関係です。もう一つは、個人の実績に見合った報酬がなかったということです。
人間関係のほうですが、特に上司とは基本的にうまくいっていませんでした。当時僕は性格上、ほぼ一人で仕事を進めるタイプでした。7年目で自分の能力や経験に自信があったからです。したがって、上司や営業と協力して、あるいは、彼らの意見を取り入れて進めていくのは嫌でした。ただ、年功序列が根強く残っている会社で、僕みたいなタイプは浮いた存在でした。僕自身も転職活動をしていました。
入院する前に担当していたプロジェクトは受注金額は6000万円で、保守を含めると5年で2億円以上の売上が期待されていました。その会社は200~300名ほどの年間売上110億円の会社でした。したがって、僕が担当していたプロジェクトはそこそこ大きな規模でした。しかも、アメリカの製品がシステム構成に多く含まれていたので、個人的にもやりがいがありました。
必死でそのプロジェクトをやっていましたが、発注元の大手企業の方や僕の会社の上に立っているSierのプロマネとプロジェクトを進めていくうちに、ストレスや不満がたまっていました。
システム上のある動作不良をきっかけに、顧客から設計不良を指摘され、2次受けである僕の会社に責任が大きくのしかかりました。アメリカの製品の販売元である日本法人の営業・技術の方と一緒に問題解決に取り組んでいきました。この課題の解決の前に、僕は肺炎を患い、プロジェクトから外れました。
退院して復帰した後、プロジェクトの引継ぎや問題の原因分析をやり、他の小さい仕事をやりながらも、僕は内心でいろいろな思いがありました。それを端的に言うと、以下の通りになります。「会社というのは、所詮人の集まりであって、血の通った関係ではない。」
そう思った僕は職場の人間を信用しなくなりました。
ここで二つ目の理由になります。もし、報酬が納得のいくものなら、人間関係に不満があっても、仕事は続けられるということです。しかし、この会社古くからの正社員信仰が厚く、その立場で働けるだけありがたいという風潮が強く、人材の評価制度は事実上機能していませんでした。要はこの会社にしがみついておけば、安泰だと考えている人が多いということです。僕は自分の評価は上がらず、給与の上昇も期待できないと悟りました。
会社を退職する理由は自己都合でした。僕はやめることが目的になっていました。精神的に疲れていて、早くその職場から離れたかった。そのため、退職日までの残りの日々、必死で出勤した記憶があります。退職理由が自己都合というのは、次の就職の面接に非常に不利です。またやめるかもしれないと雇用者は考えるからです。僕はそれを承知でやめたかった。とにかく自分をリセットしたかったんでしょう。
そのプロジェクトでつながった日本法人の方とは仕事を通じてよく話すようになり、人生という大きな意味で非常に参考になる話を聞かせてもらいました。だから、その方の様に外資系企業に勤めることに興味はありましたが、結局、次の職場を決めずに退職しました。
また、人間不信に陥っていたのはそのプロジェクトの関係者に限り、その会社でいい人間関係を築いていなかった人がいなかったわけではありません。そういう人たちのことを思うと、退職に気が引ける部分もありました。今振り返ると、その中にはかつての上司がいて、一言謝りたい気持ちはありますが、かといって退職せずに続けておけばよかったと思いません。
僕は自分の意志で人生を切り開くことが大事だと考えています。僕がその考え方を守るには会社で働くことは合わなかったです。少なくともその会社では。この考え方は責任やリスクが大きく伴うのはわかりますが、やはりこの考え方を変えるつもりはありません。
この記事を読んでいる方で退職するか悩んでいる方や人生で悩んでいる方がいれば、僕が言えることはただ一つです。自分の人生は自分のものだし、自分の意志で作っていくものです。自分がそれを信じるしかありません。

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