省エネ大賞 節電技術開発物語 1 もったいない無駄と必要な無駄

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第1章   もったいない無駄と必要な無駄

先ず、これからの章では私が経験したことや考えていることをかなり主観的にのべさせていただきながら、省エネルギー、商品開発、仕事の進め方などに触れます。

無駄といわれているものには削除したほうが良い無駄、すなわちもったいない無駄と有益な無駄、すなわち必要な無駄があります。前者の例としては私が削減、節約目標としているファクシミリをはじめとした通信機器の待機消費電力という無駄があります。

ファクシミリや電話機付きファクシミリは常に電源に接続されています。この時にファクシミリの表示部分には時刻や他の情報が表示されており電気を消費しています。電話やメッセージはいつ入ってくるかわかりませんし、電源が入っていないとこれらを受信できないのでいつも電力消費状態にしておくことは必要で、この電力消費は必要な無駄なという考えが一般的です。

しかし、(電話機付き)ファクシミリは電話の送受信やメッセージの送受信がその仕事なので、送受信の時だけ電気を使えばよいのではないか、逆に言えば、送受信もしない(電話機付き)ファクシミリに電源を入れて常に電気を使用(待機消費電力消費)しているのは無駄ではないか、というのが私の考えです。

話が代わりますが、

この章を書き始めたのが2002年12月です。節電虫(益虫)を開発してすでに8年と6ヶ月が経過していました。この2002年の初めに、今年は“私の年”だと勝手に解釈していました。その理由は私の名前が釜本 二ということでニ(つぐる、と読みます)という数字にちなんで今年は2002と2の数字が二つもあるから、私の年だ、という単純極まりない考えでした。

この勝手な解釈、思い込みが通じたのかどうか、なんとある大手の会社から節電虫(益虫)の商品販売、技術提携、技術使用を持ちかけられたのです。(本ストーリー、一番最初の まえがき でご紹介した内容です。)

前述しましたように、節電虫(益虫)とは私が開発した装置でその名前の通り節電を目的とした自動スイッチです。私はこの節電虫(益虫)で日本国内の原子力発電所を1基止めたい、100万キロワットの待機消費電力を節約したいという夢を持っていました。

添付のデータ表は節電虫を導入いただいた県庁で使用していたファックスの種類、待機電力使用量が記載されています。


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省エネ大賞 節電技術開発物語 1.1 夜の停電

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