全国の STORYS.JPユーザーさんお訪ねの旅。名古屋・大阪編

こんにちは!STORYS.JP代表の清瀬です。
現在、全国のSTORYS.JPユーザーさんをお訪ねしています。
先日、STORYS.JPのfacebook( https://www.facebook.com/storysjp/ )で、弊社のあべが投稿してくれていたように、2019年6月11日にこの企画がはじまりました。
STORYS.JPのサービス開始から6年と4ヶ月。私がチームに加わって運営するようになってから、ちょうど丸6年経ちました。今まで沢山の方に大切な人生の記憶を投稿いただき、また、数多くの方に読んでいただきました。中には、「STORYS.JPに出会えて本当によかった、人生が変わった」と言ってくださる方もおられました。まだまだ未熟な私たちですし、使いづらい部分も多いWebサービスではありますが、ここまでこうしてやって来られたのも、ひとえにユーザーの方々のお陰です。
しかしながら、ユーザーの方とお話させてもらう機会はさほど多くはなく、あってもネット越しのメールやお電話で、直接お会いする機会は(中には自ら会いに来てくださった方々もおられましたが)滅多にありませんでした。
直接お会いしてお礼が言いたい、どんな人生を送っておられるのかを会ってお伺いしてみたいなぁ、そう思っておりました。
そんな折に、私の住んでいた東京の借家で、ダニが大量発生する事案が発生し、体が50箇所以上ダニにかまれてしまいました。肉眼で確認できないのに日々サイレントに噛まれていくのが恐怖でしかたなく逃げるように家を出たところ、このままアパートを契約せず、アドレスホッパー(ゲストハウス等を転々と移動しながら生活する人)になっても良いんじゃないかと思いました。
場所にとらわれる必要がないから、全国におられるSTORYS.JPユーザーさんにお会いしにいけるやん!と思って、今回の企画が始まりました。
会いたいと言ってくださる方がおられる限り、日本全国、条件が許せば海を超えても、お会いしにいければと思っております。
僕のストーリーでは、そのユーザーさん訪問の旅を、徒然なるままに綴ります。ちょっと長ったるいかもしれませんが、お暇なときにお付き合いいただければ幸いです。
初日。
東京駅八重洲口から高速バスに乗り、名古屋へ着いた。もう夕闇だ。駅近くの安宿へのチェックインを済ませ、ロビーでパソコンを広げて仕事をする。松本さんとの待ち合わせの時間が迫っている。しかし、このタイミングでSTORYS.JPのエラーが発生したので、その対応にあたることになり松本さんに暫く待っていただく形となった。全然大丈夫ですよと連絡をいただいた上、松本さんの計らいで宿までお越し下さることになった。
松本さんは、STORYS.JPが始まった6年以上も前から使い続けてくださっているユーザーさんだ。以前ユーザーインタビューで電話越しにお話させてもらったことはあったが、直接お会いするのは初めて。どれだけ facebookのポストへのいいねが少ない時でも、松本さんだけは毎回いいねをくださっていることもあった。いつかお会いしてお礼をお伝えできればなと思っていた。
エラーの問題も晴れ松本さんをお待ちしていると、宿1Fの玄関のガラス越しの暗闇の中で、うっすら見覚えのある顔をされた方がこちらに何度も会釈しているのが見えた。松本さんだ。
バッと立ち上がって、ドアを開け、ご挨拶した。
ずっとサイト上で拝見していたお顔がそこにはあった。
自然と顔がほころんだ。この方が「ずっと使ってくださっていたのだ」と思った。
「はじめまして・・・ですかね?笑」
「お会いできて嬉しいです。」
そんな言葉を交わした。お会いできて心から嬉しかった。
「世界の山ちゃんに張り合う美味しい手羽先屋さんがありますよ」と紹介くださったお店で、パリッパリに香ばしくアツアツの手羽先とキンキンに冷えたビールをいただきながら、いろんな話を聞かせていただいた。
上京して脚本家を目指し頑張っていた話。数年夢を追いかけた後、一般企業に就職することになったこと。その会社は、アメリカ9.11 同時多発テロで旅客機が突っ込んだフロアの上階にあり、事件の3年前まで働いておられたこと。実家になんか絶対に戻るかと思っていたのに実家に戻り、地元の会社に就職し、すてきな奥様に出会われ3人家族になったこと。
それらの話の一部は、STORYS.JPに投稿いただいていた次のストーリーにも綴られている。それをご本人に直接伺えたのは心に響いた。僕が凄く好きなストーリーだったから。
◇ フラッシュダンスに魅せられて
https://storys.jp/story/9052
22歳、上京して人生に迷う若者が1本の映画に魅せられ、脚本の世界に飛び込むストーリー。
いろんな話をしてくださる松本さんは「こんな話でいいんですか??」と常にお気遣いくださっていたが、もちろんどの話もすばらしかった。一人の人が生きてこられたリアルがあった。世界中どこを探したって存在しない物語だ。
最後お会計のとき、松本さんはせっかく来てくださったんだからとご馳走してくださった。(美味しかったです。本当ご馳走さまでした。お会いできて良かったです。)

「(自分は)まだまだこれから、いよいよこれからです!」
別れたあとに届いた松本さんからのメッセージに「僕もだ。ちゃんと生きて行くぞ」と思った。


2日目。
翌朝起きて、近くのタリーズに行ってパソコンを広げ、300円のアイスミルク(カフェインは苦手なの)で3時間くらい粘り高速バスを予約した。目的地は大阪。バスの時間までに余裕があったのでSTORYS.JPのコーディング作業などをしていたら、2席ほど隣に座ってキーボードを同じくパチパチ弾いていた女性から声をかけられた。トイレに行っている間にパソコンを見ていてほしいとの事だったので、ときどき横の方に目をやっていると、パソコンに沢山のwebサービスのステッカーが貼ってあった。同じ業界の人なのかなと思い、戻ってこられた際に尋ねてみると、某巨大SNSの社員の方で東京から出張で名古屋に来ておられるとのことだった。これから大阪にも向かわれるらしい。
自分と同じく、東京から名古屋に向かい大阪に行こうとしている人と、ふとしたきっかけで話しをするのだから不思議なものだ。人はいろんな所を流れているのだなと思った。
その方と別れて暫くしてバスの時間がきた。車内に持ち込んだ軽食を食べ、しばしば眠っていると割とすぐ着いた。
「終点、大阪駅です〜」
記憶が正しければ12年ぶりの大阪だ。高3で初めて付き合った彼女と、春休みにUSJに行った以来。
大阪に着いてすぐ、僕は近くの100円ショップに向かった。
はいていたズボンが破れて多少パンツが見えており、裁縫セットを買いたかったからだ。上着で覆い隠れているから大したことはないのだけど。
裁縫セットを手にとり、ついでにパンツやシャツ、靴下の着替えを仕分けるネットケースなども買い揃えてレジで支払いを済ませた。レジのおばちゃんが「おおきに〜」と言ってくれた。
「おおきに〜」
完全に関西だなあと思った。
「おおきに〜」っていい言葉だ。
ありがとうよりも、なんというか、温度感がちょうどいい。
そういう風な事を思い浮かべながら、次に宿へ向かった。
宿はまた安いカプセルホテルを選んだ。ただ、これがまた良かった。
東京のオシャレなカフェを宿にしたような作りで、20人程がテーブルを囲める大きなラウンジがあり、世界各国のオシャレな本があたり一面の本棚に並べられている。ソファもあって、そこに座れば大きなプロジェクターが目の前に見える。滞在していた時には『となりのトトロ』が流れていた。コーヒーも飲み放題。豆を自動で挽いてくれるコーヒーサーバーには、デカフェの選択肢まであった。
「めちゃええやん」
小粋なBGMがかかっているラウンジ奥のドアを抜ければ、ベッドスペースが続く。カプセルホテルなので通路を挟んではベッドが所狭しと並んでいるのだが、その通路は広く、荷物保管用のロッカーもあって安全性が高い。シャワー室もトイレもキレイでその数も多かった。Wi-Fiもあって速い。何よりスタッフの方が優しい。
いろんな肌の色の人たちが、ラウンジに座って談笑していた。みんな宿で出会ったようだ。キッチンもあって、食材を持ち込んで調理することすらできる。
そんなカプセルホテル一泊のお値段、なんと、
2500円。やすぅ。
ありがたい限りであった。

大阪の旅の目的は二つ。
一つはSTORYS.JPの元メンバーがオープンさせたBARを訪れること。そしてもう一つは、STORYS.JPユーザーで『カタリエ3』にストーリーを投稿し入選した西村さんが、大阪は山間部の小学校の児童向けに開催する「クィディッチ」体験会に参加することだった。
◇ 入社3ヶ月で会社に居場所をなくした新卒が、自動的にハリーポッターの競技「クィディッチ」の日本代表になる話
https://storys.jp/story/33300
*カタリエは、よしもとクリエイティブ・エージェンシーとSTORYS.JPが協催するストーリー募集企画。書籍化や映像化など、世の中に眠る人・ストーリーを世界へ発信することを目指して開催している企画です。
それから、STORYS.JPには、
◇ あいりん地区で元ヤクザ幹部に教わった、「○○がない仕事だけはしたらあかん」という話。
https://storys.jp/story/5302
という阪口 ユウキさんのストーリーもあるので、あいりん地区(西成地区)にも一度行きたいなと思っていた。
ただ、日数にさほど余裕がないのでどれか削らなくてはいけない予感もあった。

「今日はどうしようか。」
宿に着いてからあれこれ考えていたが、とりあえず破れていたズボンを先ほど購入した100円の裁縫セットで直す。裁縫セット、100円といっても何でも入っている。7色の糸から、針、針通し、ボタンのスペアに、糸切りバサミまである。「100円でどうしてこんなにも良いものが買えるのだろう...」とダイソー、そして、内職か何かでこれを作ってくれた人への感謝と畏敬の念を感じながらズボンの穴を塞いでいた。
なんとか塞ぎ終わったので、そのズボンをはいて心配なく外を歩けるようになった。お腹も空いたのでラーメンでも食べにいこうと、宿泊していた東心斎橋の宿から歩いて10分ほどのお店に向かった。ネットには繁盛店とある。
ラーメン屋まで繁華街を抜ける道を歩く。飲み屋が連なるその道を歩いていると、あちらこちらから関西弁が聞こえてきた。季節は初夏。夜でも暑くなってきたので夜風にあたりながら、テラス席というか店先でお酒を飲む人の姿もちらほらあり、みんな関西弁で楽しそうに話して笑っていた。歩きながらその様子を見ていると不思議と胸が踊った。
僕は富山出身で、学生時代は静岡、社会人は東京なので、関西圏にはこれまで縁がない。
だから、関西弁の中を歩いていると、自分が一切関与してこなかった生活圏にいる気持ちになった。ここでしか回らない人々のサイクルがある。それは、まだ見ぬストーリーの存在を感じさせた。
「人のストーリーは、飽きないもんだなあ」と思わず呟いた。
この人たち全員にストーリーがある。
通りを抜けてラーメン屋につき、食べて、食った食ったと帰路についた。
シャレオツなラーメンだった。

3日目(大阪2日目)
3日目は朝からずっと仕事をしていた。宿のラウンジでずっと仕事をしていた。朝10時から夜7時まで。仕事が終わって一息ついた。

「今日はそうだな・・・西成地区(あいりん地区)が気になるなあ。というか、あの人に会いたい。」

あの人とは、1年前にたまたま飲み屋で出会った女性(Iさん)で、最近までずっと西成地区で生活をしていた人だ。twitterやYoutubeで彼女が西成地区について配信していたのをよく見かけていたので、大阪に訪れるこの機会に彼女の話を聞いてみたいなあと思っていた。半分ダメ元で「お久しぶりです!今心斎橋にいるけど、よかったら会ってもらえませんか?」という趣旨のDMを送った。

するとすぐに返信があり、奇遇にも彼女も心斎橋にいて、快く会ってくれることになった。すでに飲んでいるということで、お店に行くとあたたかく出迎えてくれた。一年ぶりの再会。飲み屋には、彼女以外にも沢山の人がおり、みなさん温かく皆で和気藹々とお酒とご飯を楽しんだ。

呑みも終盤。冒頭で触れていたSTORYS.JPの元メンバーMさんとみんなが繋がっていたことが分かり、そのバーに行きたいと思っていることを話すと、Iさんも行きたいと思っていたらしく、Yさんと3人で(Yさんは結局これなくなったけど)明日一緒にそのバーへ行くことになった。

(今回の旅、日程の関係で西成地区には結局行けなくなったのだが、彼女が話の中である程度西成について教えてくれた。次回は一度訪れたい)

4日目(大阪3日目)
4日目も朝から仕事をする。お昼は、地元で有名なオムライス屋さん。創業100年以上とのこと。美味しかった。美味しかったけど、玉ねぎも鶏肉も入っていないケチャップライスを初めて食べた。「紛れもなくケチャップライスだな」と思って食べていた。

夜になった。そのバーに行く。宿で出会い仲良くなったフィリピン人も連れて向かった。(本当はもう一人イケメンのブラジル人が来る予定だったが、女の子と出かけてしまった。後から平謝りされた時、ええんやで。男は何よりも女性を優先すべきなんやでと英語で伝えた。)

最寄駅から10分ほど歩いて到着。心斎橋から40分くらいかかった。Iちゃんもちょうど到着したところだったらしく、お店の前で立って待ってくれていた。そのバーは、住宅街にあった。明らかに異彩を放っていた。



初見だと相当入りづらい風貌だ。でもすごく気になる。
バーの名前は「The Intersection」
お店に入ると、とんでもない空間が広がっていた。






壁を走る模様、グラスを置くテーブルの質感、独特の光でライトアップされた店内は、まるで未来から光が届いているようだった。別の世界にトリップするようだ。

そして、元STORYSメンバーのMさんがいた。




Mさんは、僕の顔を見てめちゃくちゃ驚いていた。
Mさんとは、4年ほど前STORYS.JPのユーザーさんにご招待いただいた京都のイベントで出会った。それを機にはるばる京都から東京へ移り、STORYS.JPにジョインしてくれた。教養もあり笑いもあり、話していると抜群に面白い。お酒と人と社会のあり方について考えるのが好きな人だ(と僕は思う)。
彼が会社に在籍していた時間は短かったけど、記憶には強く残っていた。そして、そこには少し後悔も混じる。僕は年下だったけど、会社では上司という立場だった。仮にも上司だけど、信頼のおけるような振る舞いは、何一つできていなかったように思うから。当時のことを思い出すと小さな痛みを伴う。
二人で渋谷の居酒屋で怒鳴り合いの大げんかをして、居酒屋の店主さんに追い出されて、次に入った別の居酒屋でまた大げんかをして、追い出されて、最後は路上で喧嘩していたこともあった。最後はデトックスしたのか、丸く和解して終わったんだっけ。

そんなMさんがSTORYS.JPを辞めて他の会社へ転職し、その会社も辞めて、大阪に戻りクラウドファンディングを走りにスタートさせたバーが、The Intersection。来た人はきっと楽しめると思う。こんな特殊な気分にさせてくれる雰囲気のバーはそうそう無い。

彼は英語も堪能で、フィリピン人の方とも話してくれていた。

「ドゥテルテ大統領は、フィリピン人の人から見てどう思うの?」
というMさんの質問に対して、

「ドゥテルテ大統領は、けっこうフィリピン人から愛されてるよ。海外のメディアは彼の良い所に焦点をあてないけど。例えば歴代の大統領がやって来なかった施策を確実に実行してる。未納だった有力企業に納税させるとかね」

そんな話もしていた。お店には、Mさんの中高の同級生Yさんもいて、気さくに話してくれた。

そうして閉店時間を迎えた。楽しい時間は、あっという間だ。

お店を閉めると「飲みに行きましょう」とMさん。大阪のうまい飯屋を紹介してくれた。これがまた美味かった。写真を取らなかったし料理の名前さえ覚えてないのが後悔でしかないが、とりあえず抜群に美味しかった。深夜までやっているお店なのに安い上にうまい。信じられん。

Mさん、同級生のYさん、Iさん、僕の4人で、夜が更けるまで飲んだ。
いい夜だった。


5日目(大阪4日目)
今日が最終日だ。
心斎橋からバスと電車を乗り継いで1時間半。大阪の山間部にある小学校にいく。昨日飲みすぎて二度寝してしまい寝坊。(10:00開始のところ、最終的に小学校へ着いたのが11:00になってしまった。本当すんませんでした...orz)

目的はクィディッチの体験会。
曲がりくねった山道を進んで気分がブルーになった頃、ようやくバスは到着した。山のかなり深い所にある小さな集落に着いた。バス停を降りて小学校を探す。キャリーケースを押しながらゴロゴロと歩き、民家の横を通り過ぎる。すると、

「ワンワンワンワンワンワンワン!!!!」

めっちゃ犬に吠えられた。放し飼いにされている犬がフェンスに向かってジャンプしている。犬は大好きだが、突然のことだからびっくりしていた。キャリーケースがうるさかったのだな、ごめんよ・・・と思っていたら、その一頭の一声に触発されて、周辺民家に飼われている犬たちが一斉に吠え始めた。まじかよ・・。かなりビビりながら、スマホ画面に映ったGoogleマップを片手に進んでいく。すると、とんでもない地図を目にした。



なんだこの 「・・・・・」は。ワープじゃん。試しに付近に行ってみるも道らしい道は何一つなく、どうやって行けばいいのか、一切の見当がつかなかった。困った。

困りながら、いろいろぐるぐる歩いているとそれらしい道を発見して、そこを進むとグラウンドを見つけた。ようやくだ。
小学校の正門が見え、そこをくぐって矢印のついた看板に従い体育館へと向かった。

体育館に到着すると、ちょうどクィディッチの練習タイムが終わったところで、「後半からは試合だよ〜」と声をかけているような時だった。ストーリーを執筆された西村さんをはじめ、東京から(みんな金曜の夜仕事が終わってその足で車を借りて夜通しで大阪に)来ていた日本クィディッチ協会のメンバーが指導にあたっているのが見えた。

到着してすぐ、その場におられた学校の先生やPTAの方々にご挨拶をして、クィディッチ協会のメンバーに挨拶をして、僕は子供たちと一緒に試合を見守ることになった。出番を控えた子供たち(まだ小学校に上がっていない子たちもいる)と一緒に観戦した。観戦中にコートに割って入ったり、試合で使う箒でケガしたりしてもいけないので、ずっと子供とじゃれあう役目を務めた。静かな子も勿論いるが、子供はみんな元気だ。

「クィディッチ」は、ハリーポッターに登場するスポーツ。それを現実の世界のスポーツとして行うとは一体どういう事なのか、と感じると思うが、先に紹介した西村さんのストーリーを読んでいただくとよく分かる。(独断と偏見で)簡単に言ってしまえば、箒にまたがったまま行うラグビーのようなものだ。

サッカーではキーパー以外がボールを触れられないように、クィディッチでも役割によって自分がとれるアクションが異なる。力がなくても足が早くなくても知恵を使ってチームで協力しさえすれば、身体能力を超えて勝つことができるスポーツだ。

体育館の中を、下は4,5歳、上は高校生まで、小さな山合いの町に住む子どもたちが声をあげながら駆け回っていた。ビブスを着て、ほうきにまたがり、お手製のマントに身を包んでいる。時に、先生やPTAの方も混じっている。豊かな光景だった。その中心で、ゲーム進行を一生懸命仕切っていたのが、先のストーリーの著者・西村さんだった。

西村さんは元々は(ある意味)不純な動機からクィディッチを始めた。入社した会社に馴染めず、集団のために自分を殺しただ消費する毎日に脱色されモノクロになっていく自分を感じた。何者かになりたい、そう願って「ラクして日本代表になる方法はないか?」という考えに至った。そうして、世界的にプレーされているが日本ではまだプレーされていなかった競技「クィディッチ」を見つけた。それが彼のクィディッチを始めたキッカケだ。しかし、今はその普及に全力を注ぎ本気だった。話を聞くと、クィディッチをプレーする内に、彼はそのスポーツに魅了され大義まで感じていた。

例えば、ほうきにまたがるというユーモア、言い換えるならばある種の”変
”を共有すること。ほうきに跨ってプレーするのは一般的なスポーツでは考えられない”変な”こと。それを皆んなで共有するクィディッチには、「社会における”変”を許容し、存在の多様性を認める」側面があると西村さんは捉えていた。

他にも、プレイする事で他の人と協力する力が養われる教育性、ほうきに跨る制約が生み出す多彩なゲーム性、さらに、このキテレツなスポーツが世界的にプレイされ、イギリスではプロリーグまで存在しているグローバル性。

子供たちのプレーを主審として追いかける彼の姿を見ていると、そんなスポーツ競技「クィディッチ」にかける彼の気持ちが伝わってくるようだった。

(僕の言葉で代弁できる事はたかがしれているので、興味を持った方はぜひ彼のストーリーを読んでみてほしい)

◇入社3ヶ月で会社に居場所をなくした新卒が、自動的にハリーポッターの競技「クィディッチ」の日本代表になる話

白熱した試合がつづく。負けて悔しく泣き出す子もいた。みんな本当に、一生懸命に楽しそうに箒にまたがり、体育館の板張りの空を駆け回っていた。

試合が終わり、おまけの催し物としてディメンターというおばけ(に扮したPTAの方々)が、子供たちを追いかけ(逆に子供たちの逆襲をくらう)という場面もあった。

最後に記念撮影をしてお別れ。
子供たちが一列に並んでお礼を伝えてくれる。
お礼のあと抱きつきに来る子供達もいた。
楽しそうにする子供達を見て、先生方・PTAの方々も嬉しそうな顔をされていたのが、僕たちには嬉しかった。

帰りがけ、荷物を運んでくれる子もいれば、一行が仮眠をとるためのスーパー銭湯をググって教えてくださる先生もおられた。みんなに元気をもらって、みんなに支えられての時間だった。

そうして、(夜通しの長旅の後に)小さな子供たちと駆け回ってくたくたになった一行は、近くのスーパー銭湯に行き、束の間の休息をとり、その後は東京に向けて出発した。僕もその車に乗せてもらって、大阪を出発してから約8時間後に無事東京に着いた。




そうして、現在東京・渋谷のマックでこのストーリーをしたためている。


長くなってしまいましたが、名古屋・大阪を振り返りました。
これからも沢山のユーザーさんにお会いするべく、日本全国を訪ねられたらと思っています。現在は、宮崎にお住まいのユーザーさんからリクエストを頂いておりますので、宮崎には伺おうと思っています。

STORYS.JPを使ってくださっている方、
STORYS.JPに出会えてよかったと思ってくださっている方、
そうした方に、お会いしお礼をお伝えできればと思っておりますので、
どなたでもお気軽にお声かけください!


皆さんのいきる町を、訪ねさせてください。

STORYS.JP 清瀬

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