発見や発明 2.2.2 周囲は敵だらけ

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周囲は敵だらけ、などと言うと何か物騒な感じがするかもしれません。これは誇張した表現です。省エネルギーや節電には誰も正面きって反対はしませんが、いざ実施となると手のひらをかえしたように非協力的になり、あたかも敵のように感じたことが多くあります、という意味です。省エネルギーはビジネスとしては大変難しいということを申し上げたいのです。

 また、いくら自分が良いことと思ってやっている仕事でも家族から見ればそう良くもない、止めてもらったほうが良いということもあります。節電虫(益虫)の仕事も開発から今日までに10年以上の歳月が流れています。開発から4年間はほとんど売れませんでした。ですから家族から、特に妻からストップするようにと意見、希望が出されるのもやむを得なかったと思います。妻からは数度、止めたらどうかと言われました。当然その理由は利益の上がらない仕事だからです。いくら出費を抑えても最低限度の必要経費はかかります。生活のための収入が必要です。理解はできても、私としてはここで止めるわけにはゆきません。節電虫(益虫)への出費を抑えて、他の分野の仕事で収入を画策して節電・省エネルギーの仕事は継続しなければ負け犬になりかねません。開発開始3年後の1997年から2000年の4年間が最も辛かった時期でした。

 もちろん、対外的な協力がえられない原因は自らにあることを忘れてはいけません。3万円のファクシミリに一万円の節電虫(益虫)を接続して省エネ、地球環境保全に協力することは誰が考えても二の足を踏むわけです。また女性の方が機器の接続などをわずらわしく難しく感じることも節電虫(益虫)という製品が外付タイプであることの反省点です。ではどうすればよいか。

 やはり、接続の手間、わずらわしさを無くして節電虫(益虫)をファクシミリの中に内蔵することで価格的に受け入れやすく、知らず知らずのうちに省エネ・節電に参加している形にもってゆく必要があります。

 内蔵化のためのモジュール化研究開発を進め、この部品化された節電虫(益虫)を内蔵していただくファクシミリメーカーのご協力をお願いして数年の年月が流れましたが、2005年7月、では明るい見通しは全く立っていませんでした。特に家庭用の電話機付きファクシミリは製造メーカーの努力により待機消費電力レベルは0.5ワット時にまで減少してきているのです。しかし、ビジネス用の大型ファクシミリや今までに設置されている家庭用電話機付きファクシミリ、そしてエネルギー消費にあまり関心のないアメリカなどにはまたまだ節約対象となるファクシミリやコピー機が多くあるものと推測しています。

 内蔵化へのご協力をお願いするためのデータとして家電製品の待機時消費電力調査結果と節電虫(益虫)の存在意義を申し述べてみたいと思います。

2000年8月2日、(財)省エネルギーセンターから発表された家電製品の待機時消費電力調査結果(裏面記事参照)によれば、

1.  家庭での待機消費電力は年間1世帯平均で398kWh(=9800円)に達し、

2.  これは家庭での全消費電力の9.4%に相当し、

3.  その内、42%(=167kWh=4116円)は使用時以外に電源プラグを抜けば節約可能、とのことです。

 これを、日本全体の家庭で考えてみると

4.  日本全体の家庭での待機消費電力は年間180億kWh(=4500億円)に達し、

5.  日本全体の家庭での全消費電力の9.4%に相当し、

6.  その内、42%(=75億kWh=1890億円/年)は使用時以外に電源プラグを抜けば節約可能、となります。

 更に、これに産業(工場)と業務(事務所)の待機時消費電力をプラスして日本全体の家庭、工場、事務所の総合で推定する(仮定:家庭での電力消費量=工場での電力消費量+事務所での電力消費量と仮定し、節約可能割合を同じとする)、と

7.  日本全体の家庭、工場、事務所での待機消費電力は年間360億kWh(=9000億円)に達し、

8.  その内、42%(=151億kWh=3780億円/年)は使用時以外に電源プラグを抜けば節約可能、となります。

ところで、使用時以外に電源プラグを抜くことの出来る製品にはテレビ、電子レンジ、洗濯機、他があります。待機消費電力の大きい順で4番目にランクされたファックス付電話機は電源プラグを抜けば、どうなるのでしょうか? 次の2つのタイプに区分できます。

1.  電話機としては使用可能だが、ファックスとしては使用できない。

2.  電話機としても、ファックスとしても使用できない。

いずれであってもファックス付電話機の場合は電源プラグを抜けばファックスの機能は「宝の持ち腐れ」になります。 

⇒何とか、電源プラグを抜いた状態で節電もしながらファックス付電話機が使える良い方法はないものか?

という問題点・疑問に答える具体的な方法が節電虫(益虫)なのです。節電虫(益虫)をファックス付電話機に接続すれば問題点が解決します。ただし一つだけ解決できていない問題点があります。それはファックス付電話機の子機から電話をすることができなくなることです。子機からの発信通話が不可能になるのです。(子機を使っての受信通話には問題はありません。)

ファックス付電話機本体(親機)の電源が節電虫(益虫)でオフにされているために、子機からの信号が親機で受信されないのです。この問題はファックス付電話機の使用目的の90%が電話通話であり、最低その半分の45%が子機からの発信通話だと考えると致命的です。大変残念ですがこの問題は私では解決できません。ファックス付電話機メーカーで子機と親機の間での信号をやりとりする別の回路を設けていただくことが必要となります。

節電虫(益虫)はファックス付電話機の電源プラグを抜いた状態で待機し、電話やファックスがあるときにのみ自動的に電源を入れて、通話や受信完了して5分後には電源プラグを抜いた状態に戻して自動的にかつ確実に節電します。

この節電虫(益虫)接続方法で節約可能なファックスやコピー機の待機時消費電力量は日本全体(家庭、工場、事務所)で年間6000万kWhです。決して小さな数字ではありません。以上の数字をまとめて表にしますと以下のようになります。

 

年間待機消費電力消費量

(金 額)

全消費電力中の待機消費電力消費量の割合(%)

節約可能年間待機消費電力消費量(金額)

日本・単一家庭

398kWh

(9800円)

9.4%

167kWh

(4116円)

日本・全家庭

180億kWh

(4500億円)

9.4%

75億kWh

(1890億円)

日本・全家庭・全工場

   全事務所

360億kWh

(9000億円)

9.4%

151億kWh

(3780億円)

仮定:家庭での電力消費量=工場での電力消費量+事務所での電力消費量と仮定し、節約可能割合を同じとする。


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