多汗症でひどい手汗を止めるには?イオントフォレーシスの治療と体験談

みなさんは、コンプレックスをお持ちでしょうか?


自分が人よりも手汗をかきやすいと感じ始めたのは、小学生高学年の頃でした。他の子と比べて代謝が物凄く良いというわけでもなく、体育の授業では人並みに汗をかくという程度でした。それがなぜか、手のひらだけ季節を問わず、常に湿っているのです。

自分では気が付きませんでしたが、当時友達同士で流行っていた、手をつないで登下校をするというほんの些細なことから気付かされました。
幼馴染の友達と下校している時に、「〇〇ちゃんっていつも手が濡れてない?」と言われたことが始まりでした。
それまでは全く気にも留めていなかったのですが、言われてみれば、他の友達たちの手のひらはいつもさらさらしているなあと思い出しました。

それ以来、自分からは手をつなぎに行くのは辞め、その代わり腕を組むように心がけました。言われた子が幼馴染であり、とても仲が良かったということもあり、特に私の手汗についての変な噂が立つようなことはありませんでした。それからこの出来事以降、私は常にハンドタオルを持ち、手汗を気にするようになりました。
中学~高校は、部活のバレーボールの練習に日々励んでいました。部活中は常に汗だくで、周りのみんなもシャワーでも浴びたのかというくらい汗びっしょりだったので、自分の汗については、特に気にしませんでした。
しかし日常生活では、常に手だけ湿っているという状況は変わりませんでした。

手汗が原因で、学生生活において悩まされたことは多々あります。
まず、テストの答案用紙が手汗で湿ってしまうこと、消しゴムの消しカスが手にまとわりついて集中できないことなどでした。

それから一番衝撃だったのは、携帯電話が壊れたことです。ショップに持っていくと、「水没させました?」と言われました。そんな覚えは全くなく、考えられることはただ一つ。自分の手汗だと確信しました。


この一件以降、私は必ず防水対応の携帯電話を持つようにしました。

このような手汗について悩まされていることを親や友達にもたくさん相談しました。救われたのは、周りの友達は私を避けるのではなく、個性というキャラの一つとして接してくれました。
その甲斐あってか、一番恐れていた体育祭でのフォークダンスも、中には「俺も汗かきなんだ」などと言ってくれる人もいて、手汗は気にはしていましたが、みんな緊張したり暑かったりして、同じくらい湿っていたので、あまり気にならず楽しむことができました。

そして私は看護師になるため看護大学に進学しました。ここでも手汗が私を困らせました。実技の授業では、ゴム手袋を付けることが多かったのですが、手袋をつける前に必ず液体のアルコール消毒をします。
実技テストの時は、先生や生徒にも見られている緊張感も重なり、手袋を装着する前のアルコール消毒がいつまでも乾燥してくれず、手袋がつけられないのです。その分時間も大幅にかかり、焦ってしまい、自分の力を発揮できずにいつも自己嫌悪に陥っていました。

それからもし、看護師として働くようになって、手汗が原因で患者さんの命に繋がるようなミスでも起こしたらどうしようと悩むようにもなりました。そしてついに、私は手汗を治す治療を受けることを決意したのです。



1.手汗の原因は?
1-1.精神的発汗
現在、手汗(手掌多汗症)の原因は、はっきりとは解明されていません。私の場合は冒頭でお話した体験談より、手汗の原因として一番に考えられるは、心理的なストレスではないかと思います。これは精神的に緊張したときに起きる「精神的発汗」というものです。

1-2.汗腺が人よりも多く発達している
二つ目は、私が治療を受けた皮膚科医から言われたのですが、「汗腺が人よりも多く発達しているね」ということでした。汗腺には主に脇の下や陰部などの部分的に存在するアポクリン汗腺とほぼ全身に存在するエクリン汗腺があり、汗腺の発達に関しては個人差があります。

1-3.自立神経の乱れ
三つ目は、自律神経の乱れです。自律神経には交感神経と副交感神経があります。交感神経は主に昼間の活動している時・緊張している時に働き、副交感神経はリラックスしている時や寝ている時に働きます。自律神経の乱れの原因は、ストレスもありますが、慢性的な寝不足や昼夜逆転の生活、不規則な食生活などの不摂生など繰り返すことで引き起こされます。

2.手汗を治す方法はある?
2-1.心理療法
心身療法:手汗の原因であるストレスを和らげるという方法です。極度のストレスにより手汗をかいてしまう方にはお勧めですが、内容としては心療内科・精神科を受診し、自律訓練法や薬物を使用し緊張を和らげる方法です。

2-2.電気治療
電気治療:私が実際に体験した、イオントフォレーシスという電気治療法です。この治療法は皮膚科や美容皮膚科で受けることができます。病院によっては行っていないこともあるので、医師に相談してみると良いです。この治療法は機械で手のひらに電気を流し、その際生じる水素イオンで汗腺を障害し汗を出にくくさせるという方法でした。
私の通った皮膚科は保険適応で1回に300~500円程度で受けることができました。病院によっては、保険適応外のところもあるので、初めに確認しておくことをお勧めします。1回の治療時間は30分程です。

電気治療と言っても、手のひらがピリピリする程度で激痛が走るといったことはなかったです。むしろ痛い気持ち良い感覚で、治療中はほぼ寝ていました。
最初のうちは1週間に2回のペースで3カ月位通い、手の湿り具合が減少してきたことを実感できました。それからは、全くではないですが、手汗の量が格段と少なくなり、日常生活においても気にならないほどにまでなりました。看護師として働くようになっても、手汗で悩まされることは一度もありません。

2-3.手術
手術:内視鏡下で行います。両脇下の皮膚を2~4㎜程切り、近くにある交感神経を遮断し手汗を軽減させるという方法です。この治療も皮膚科、美容皮膚科、美容外科で行えます。

手術は全身麻酔で行い、施術時間は30分程度で日帰り手術も行えます。手術も短時間で終わり、身体への負担も少ないため人気があります。副作用として稀に術後、手が乾燥しすぎてしまう方もいるそうですが個人差があります。

費用は保険適応の場合で、おおよそ10万円程度です。金額によっては高額医療の手続きもできるそうです。
今回は主に自分の体験談をお話しさせていただきました。私は皮膚科での電気治療という方法を選択しましたが、手汗の原因や程度も個人差があります。手汗のことだけに限らず、悩んでいる時は、周りの人やその分野の専門家に相談するのが、悩みを解消する一番の近道だと思います。


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