親子の縁を切ろうと思った産後

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まるで別世界にいるようだった

これが一体どういう状況なのか
飲み込めないまま

そんなことを考える余裕もなく
ただひたすらに

なきわめく我が子の対応に
心も身体も右往左往していた

それも多分、もう限界だったんだろう

そろそろ東京に帰る日が近づいてきて
車にのせるチャイルドシートが家に届いた

説明書を読んでも
文字も絵も、まったく頭に入ってこない

なんだかもう
気力もなく、ただただヘトヘトで
母親に
「分からないから、お願い」
と一言だけ伝えて

長男をあやしていると
母も説明書が理解できなかったようで
父を呼び、その父が
「なんで俺たちにやらすんだ!!」
と、わたしに向けて怒鳴った。

そこで、プツッと、糸が切れて

涙腺が崩壊した

寝ても覚めても
歯をくいしばって、泣いている私に
両親は、アレコレと語りかけてきたけれど
喉がギュゥと詰まって
言葉にならず、涙だけが とまらなかった

そんな
寝ても覚めても
涙がとまらない様子の私を見ても

両親は畑にでかけていった

そばにいるのに
助けてもらえない
手伝ってもらえない
なら
親は、いなかったんだ、と思おう

そのほうが、まだマシだ
"縁をきろう"
"もうココには、二度と帰ってこない"
"連絡も最小限にしよう"
そう、誓った
いまでは もう
すこしずつ
嫌だ、も
お願い、も
助けて、も
できない、も

言えるようになってきた


チキンなわたしは、
縁を切る、なんていう決断も
結局できなかった、けど

しなくて、良かったな
いや・・・
しても、良かったのかもしれない

明日は、みんなで

おでかけしてきます。



おやすみなさい。


最後まで読んでくれて、
ありがとう。


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