タクシー運転手の日常「ゾワっとさせる女」

ある一人の女性をお乗せした。
年齢は30代前後ぐらいだと思う。

特に何もない、運転手に対して高圧的だとか、
やたらへりくだる訳でもなく、いたって普通に乗って来た。

目的地が変わった場所でもなく、普通の繁華街。

喋り掛けてくる訳でもなければ、泣き出す訳でもない。

何もない、普通に乗って来たお客様。

その女性が、カバンから荷物を取り出したいのか
カサカサと音を立てだした。

「(カバンを漁っているんだな~)」
位の印象で、なんのこともない。

2,3回、
カサカサ、、、
カサ、カサ、、
カサカサ、、、
と音が鳴ると、止んだ。

荷物を見つけたのかもしれない。

すると再び、

カサカサ、、、カサカサ、、カサ、、、

見つからないのかもしれない。

少し間が空いて、、

カサカサ、カサカサカサ、、カサ、、

まだ漁ってる。

カサカサ、カサカサ、カサカサカサ、、

まだ音が聞こえる。
よっぽどカバンの中が汚くて見つからないのか、
探しているモノは無いのに、
「この中にあるはず」という
気持ちだけでまだ漁り続けているのか、
気になり出すほどまだ続く。

カサカサカサ、、カサカサ、、カサ、、

カサカサ、カサ、カサカサカサ、、。

・・・・・。

カサカサカサカサ、、カサカサ、、カサ。

カサカサカサカサカサカサ、カサカサカサカサ。

カサカサカサカサカサカサカサカサカサ

カサカサカサカサカサカサカサカサカサ


怖いヨ!!!!

いつまで探してんだよ!!
そこまでデカイかばんじゃないだろ!!
後ろ振り向けないよ!!!!

モノを探しているとは思えないほど、
カサカサという音が後ろから聞こえてきた。

最終的には、何も取り出していなかった。


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