人生のレールを脱線してみたら、こうなった僕の半生記【後編】

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前話: 人生のレールを脱線してみたら、こうなった僕の半生記【前編】

 


『合図だ!』

 


旅を続けるうちに磨かれていた、スピリチュアルな感性を僕は疑わなかった。

 

すぐにスマートフォンを手に取り、
インスタグラムを起動させた僕は、丁寧に文章を作り始めた。


由香とはSNSでも繋がっている。

最近の投稿にも【いいね】をおしてくれていた。

必ずみてくれるはずだ。

 

何度も書き直しながら完成させた文章を再度確認し、僕は【シェア】をタップした。

 

これは実際の投稿内容になる。

 

 

人生は旅だと言われる。

旅が人生に例えられることがある。

国内ではあるが、ノープランで旅をしているとそのことを感じられる。

ひらめきや出会い、出会った人からポロリと出る言葉などを使って、神様がみせてくれる。

とても大きな力の導きを感じられる。

今回もその連続…。

 

そして人生とは、神様からの合図をしっかりキャッチしていくこと。

 

サーフィンできる場所を移動している俺を、なぜに縁結びの神様は島根に来させたのか…。

 

島根で再会した人がいる。

 

彼女とは十年くらい前に出会っていたけれど、

今回が三度目。

綺麗で頭も良く、仕事もできる。

それでいて天然…(笑)

 

この一週間、

たったこれだけの時間の中でもハッキリと感じた。

この人”だと。

神様の合図を感じたときにやらなくてはいけないことは一つだけ…。

行動をすること!

長くなったけれど、

由香、この人生を俺と一緒に楽しんでもらえませんか

 

 

僕は彼女からの【答え】を待つことにした。

 

徐々に【いいね】が増えていく。

 

『わぁお!!』と同級生の岩本奈美からコメントが入る。

 

しかし由香からの反応はない。

 

今日も夕方まで仕事だと言っていた。

僕は今日いっぱい待つ決意をする。

 

 

夕方六時ころ、彼女からLINEが届く。

 

『まだ島根にいるの?』

 

そう書かれただけのメールに返事をする。

 

『いるよ』

 

すぐに既読となったその瞬間、キャンピングバスのドアがノックされる。

 

ドアを開けた僕の前には由香が立っていた。

 

『やってくれたね』

 

そう言った彼女に僕は返す。


『それで、答えは?』

 

 彼女の目をまっすぐ見つめる僕に対し、


『もちろんOKよ』

 

にっこり微笑みながら、由香は答えた。

 


とても、照れくさそうに…。

かみ

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~Life is a journey~


  あとがき⑫




階段をあがってくる足音が聞こえる。

夢なのか、現実なのか?

寝ぼけている僕の耳元で彼女がささやく。


『行ってくるね』


そう言って僕に口づけをし、由香は出かけた。

 

朝が苦手な僕は、
そこから一時間ほどベッドの中でまどろみ、やっとのことで身体を起こす。

 

一階のリビングでは、ご主人の起床を待ちわびたクマジが吠えまわる。

 

ウォーターサーバーから水を注ぎ、一気に飲み干すと、チャンダンのお香に火をつけた。

 

お湯を沸かしている間に手動のコーヒーミルで豆をつぶし、コーヒーを入れる。

 

パソコンが立ち上がる間、昨晩ひらめいたアイディアを頭の中で整理し、ニヤリと一人でほほ笑む。

 

コーヒーを飲み終えると、パソコンの画面をそのままにクマジと散歩に出かけた。

 

これが毎朝の日課だ。

 

由香と結婚した僕はクマジと三人で島根県の古民家で暮らしている。

 

毎朝散歩をする宍道湖のサンセットは、日本でも有数の夕日スポットだと自負している。

 

天気の良い日には、鳥取県の大山(だいせん)が顔をだす。

 

国宝である松江城や、出雲大社…。


そんな神々の国に住み、
東京にいた頃と180度違う環境にいる自分を、たまに不思議に感じる。

 

僕は、【世の中でいう成功】をしたわけではない。

 

それどころか、旅の最中も投資に奮闘し、

節約のために、お総菜が半額になる夕方のスーパーばかりを狙っていた。

 

それでも僕は好きなことをやり続け、愛する人と出会うことができた。

 

結局、僕がやったことは何だろう?

 

それは、
有限である人生に気づき、臆することなく自分の気持ちに正直に行動を起こしただけなのだ。

 

決して万全な準備が整っていなくとも、

最初の一歩を踏み出して行動を起こす。

 

すると、ゆっくりと動き出した小さな歯車は、

交わり合う無数の歯車らを巻き込みはじめ、やがて大きく動き出し、【すべて】の存在が姿を現す。


まるで、
宇宙規模の時計仕掛けのように…。

 

これからも僕は、小さな歯車をまわし続けようと思う。

 

それがこの執筆活動だ。

 

投資と奮闘を続けながら、小説やブログ、動画配信などのツールを通じて、

ちょっとだけ理解できたと感じている宇宙の仕組みや人生論などを共有していきたいと思っている。

 

その先駆けとなるこの作品が、誰かの【小さな歯車】を動かすきっかけに少しでもなれたらうれしい。

 

良いことばかりではない人生で、


【この日のために、あの日があった。】


そう思える時が必ずやってくることを僕は確信している。


だからこそ、心の中にあるワクワクに真剣に向き合っていきたいと思う。

 


人生という旅が、続くかぎり…。




~Life is a journey~
僕の半生記  

yuka
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~あとがきの、あとがき~

 

ここで書いたことはすべて実際に僕が体験してきたことだ。


プライバシーを考慮し、一部の人物名や店名などは変えさせていただいた。

 

実際の旅では、もっとたくさんの人と出会い、お世話になってきた。


コーヒータイムの記事にも書いた通り、
原稿の締め切り期間の都合で、
すべての出会いを書くことができなかったことは残念だ。

 

旅の道中、みなさんには大変お世話になりました。


この場を借りて、お礼をさせていただきます。

 

本当にありがとうございました。

またいつの日か、宴(うたげ)ができることを楽しみにしております。

 2020年5月28日

         
    稲 和弥・クマジ


kima

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