第35話 テクニカル分析は無意味? ランダムウォークだから?

 結論から申しますと、決して無意味ではありません。同分析を行うと、コイン投げで値動きを占うよりマシという程度に勝率が上がることは間違いありません。
 なお、ここで言うテクニカル分析とは、SBI証券の分析ツールHYPER SBIの場合で申しますと、ローソク波形、移動平均線、MACD、一目均衡表等、全40種類の分析法を指します。さらに、同ツールは、ローソク波形の下に1~8段重ねで全40種類の分析法をランダムに組み合わせて表示させることができます。
 その組み合わせは、各テクカル分析のパラメータ変更を考慮すると無限となります。

 しかし、ほとんどのテクニカル分析派の方々にとっては、値動き予測を実現するにはその程度の苦労はあってしかるべきだと思えます。
そこで、値動きとテクニカル分析間の相関性を法則として発見しようとする無限の努力が始まります。

 そして、毎日後付け分析すると、確かに毎日漏れなく、いずれかのテクニカル分析法、あるいは縦に並べた複数の分析法と値動きとの相関を発見することができます。

 しかし、次の日は、前日発見した当該相関は成立せず、また別のテクニカル分析法と値動きに、同相関を発見することになります。さらに次の日は、またまた新しい相関を
発見し前日までの発見の積み重ねはすべて無に帰します。この無限ループを経験し、相場は常に進化していると諦めの境地に行き着きます。

 実際は、相場が進化しているわけではなく、モンスターが気分次第で出来高を操作して値を振っているだけなのですが、その肝心な出来高と値動きの相関を示すテクニカルは存在ないのです。

 すなわち、モンスターがある意図を持って、大きな出来高を発生させた場合、当該意図が「押し目作りのためか下げ勢い作りのためか」、それとも「戻り作りのためか上げ勢い作りのためか」区別できないのです。

 しかし、同意図とは無関係に各テクカル分析法は、大きな出来高が発生すると、一律、あらかじめ定められた計算法に従って大きな売買シグナルを発生させる訳です。

 そして、テクニカル派は「今だっ」と飛びきます。
 ところが、同じ経験を何度も繰り返している内に、当たる時には小さく利確し、外れた時は大きな損害を被ることを悟ります。
 それもそのはず、当たったとき、すなわち上げ勢いに乗った場合は下げながら切り上げるし、下げ勢いに乗った場合は上げながら切り下げるので、いずれの場合でも含み益が小さくなりつつある時利確したくなります。

 一方、外れたとき、すなわち上げ勢いの押し目で売った場合、あるいは下げ勢いの戻りで買った場合は、値は逆方向へ大きく動きますので大損害を被ることになります。

 しかも、モンスターは投資家が新規注文・返済注文するスキを与えず瞬間的に大規模な出来高で値を振りますので、当該投資家は反応することはできせん。

 以上は、コツコツドカーンの発生原理でもあります。

 つまり、コツコツドカーンは、「押し目と下げ勢い」、「戻りと上げ勢い」4つの内、いずれであるかを間違ってエントリーした場合に必ず発生する訳です。
 このような現実がありますので、たとえコイン投げ50%よりも、テクニカル分析法で40%かさ上げして、予測的中率を90%に向上させたとしても、残り10%の▲ドカーンで全部持って行かれます。

 以上の現実がありますので、たとえ勝率50%を大きく超える手法を発見したところで、限りなく100%近づけない限り、コツコツドカーンのコントラストを吸収して損益プラスへ持って行くことはできません。
 では、どうすれば、予測精度を100%へ近づけることができるか。

 答えは、モンスターが出来高を急激に操作した時にこそ、テクニカル分析で予測的中率を上げておいて、更にそこに板回転読みを加え、予測精度として機能させることです。

 ただし、それを可能とするには、訓練が必要です。

 ちなみに、モニター1枚で、あるテクニカルのある兆候を知りさえすれば、裁量で誰でも簡単に常勝トレーダーになれるという類の話は、上述理由により絶対にあり得ません。

 またEA・シストレ・自動売買の類は、原理的にテクニカル分析法の足跡を追うのみなので、何も分析していないに等しい。それらを長く使えば使うほど、必ずコツコツドカーンに飲み込まれていくことになります。
 それ以前の問題として、それらには値動き予測の大鉄則であるダウ理論のひとつ複数の時間軸(1分足、3分足、5分足、15分足、60分足、日足等)を同時観察、同時分析、同時総合判断する方法に加え、板読みを反映させる方法も存在しません。

 それらには、最初から運トレ(偶然トレ?)以外に勝つ可能性はないのです。

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