第42話 高速で平常心? 低速で心臓バクバク?

 いきなり結論ですが、値動き予測において、最終的に辿り着く心境は平常心でなければなりません。

 その理由は、2つあります。
一つ目は、平常心でなければ値動き予測の要、右脳が機能しないから。
二つ目は、値動き予測要領は高速板回転、すなわち出来高大の場面でなければ成り立たないから。言葉を換えれば、相場にモンスターの意思が存在する場面でしか値動き予測は成り立たないから。

 しかし、高速板回転だから勢いに飛び乗れば、値はその進行方向へ延び続けるという単純なものではありません。高速板回転が意味する所は、その付近が「押し目と下げ勢い」「戻りと上げ勢い」、以上4つの内、どれで進もうかとモンスターがサイコロを振っている状態です。
そして、当たる確率は、常に四分の一となります。

 一方、閑散間欠系の低速板回転の相場には、モンスターは存在しません。
したがって値を動かす原動力が存在しない訳なので、値動きは浮動的。しかし、指標群はそれとは無関係に大げさに上下振れまくり、売買サインのオンパレードとなります。

 しかし、人は車を運転する場合や何かを判断する場合は、
低速で平常心、高速で心臓バクバクとなるのが通常です。

 だいたい、初心者になるほど、高速板回転で心臓バクバク怖くて敬遠、低速板回転で指標群が頻繁に売買信号を出す場面では、同じく心臓バクバク、エイッとばかりにエントリー、じっと待っている内にモンスターの洗礼を受け絶望という感じになります。

 まず、デイトレーダーの入り口に立つには、同心境を反転させることかも知れませんね。
方法は、唯一つ、ひたすら高速になれるよう訓練を積むことです。

 こう考えてくると、デイトレを成功させる条件は、
1.目の前の相場に高速板回転(出来高大)が存在すること、
 つまりモンスターの意思が存在すること。
2.同1場面において、「押し目と下げ勢い」「戻りと上げ勢い」、
 以上4つの内、いずれであるかをリアルタイムで当て続ける能力が
 あること。
 実際には、大きな押し目の一部としての下げ勢いや、大きな戻りの一部としての上げ勢いが入り乱れて存在します。それらの焦点を一発で仕留めることはほぼ不可能なので、私の場合は比重乗せナンピンで焦点に建玉を集める方法でエントリータイミングのズレを補正しています。
 あるいは、両建てで焦点に連れて行ってもらってから、比重乗せに取りかかる場合もあります。

 しかし、デイトレを困難にしている最も大きな原因は、
そもそも、同1の場面が、なかなか現れてくれないからです。それ以外の場面でエントリーすると、値動き予測の根拠が存在しない訳なので運トレとなります。

 当該場面では、様子見しなければなりませんが、それ自体、極めて難しい。
 それもそのはず、「様子見能力」は「デイトレ能力」の延長線上、はかる彼方に見え隠れする最も高度なスキルなので。

 もし、私がデイトレ要領のマニュアルを作るなら、
既に様子見能力のある方々が対象となってしまいますので本末転倒。
 かなりの修行を積んだ後でなければ、そこに書いてあることはすべて絵に描いた餅、まったく使い物になりません。
 逆に言えば、初心者が要領を覚えたからと言って、短期間の内に成功する可能性はないとも言えます。

 本来、デイトレ要領とは、水面に浮かぶ泡沫をキャッチするがごときものなので当然と言えば、当然なのですが・・・。

 しかし、「努力と成果が比例する方法」を示して欲しいと言われれば、可能かもしれませんね。
 ちなみに、デイトレの世界、いやあらゆる投資界でも、それに成功した人は存在しません。
 世に存在するすべての投資系書籍を読破したとしても、その糸口すらつかめないでしょう。それらを実践した結果は、「当たることもあれば外れることもある」、すべては運次第ということを悟るだけでしょう。

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