タッチャンの悲劇=成績を上げる本当の方法=(2)

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タッチャンの悲劇=成績を上げる本当の方法=(2)

  タッチャンは金持ちの息子だったから小学校から居なくなった。私たちは地元の公立中学校に進学したが、タッチャンは電車に乗って30分ほどの私立中学校に通い始めた。

 噂によると家庭教師も2人ついていたらしい。しかも、当時としては珍しい駅前ビルの超一流の塾にも通っていた。私たち一般庶民とは異なるボンボンだったのだ。

 それで、彼の学力が驚くほど上がったのかどうかは知らない。しかし、私はタッチャンと高校で再会した。つまり、公立中学校でクラブ活動をのんびりやりながら勉強していた私は高校受験時にはタッチャンと似たような学力を身につけていたらしい。

  タッチャンは家庭教師と塾に毎月いくら支払っていたのだろう?家庭教師は今の貨幣価値に直すと二人分で4万円は下らないだろう。塾も3万円はいくだろう。7万円だけではない。交通費もかかる。月額7万円なら年84万円。

  中学3年間で、なんと250万円以上となる。タッチャンちは金持ちだから問題ないのだろうが、そんなお金をかけずに合格したボクから見たらムダ金にしか思えない。

  私立中学校は3年間で授業料が400万円ほどかかる。塾代と合計すると650万円。それだけの価値があるのだろうか?

 

 文科省の調べでは高校の英語教員で英検準1級以上を所持しているのは50%程度。つまり、高校の英語教員でさえ半数は英検2級レベルということだ。英会話教室の方も似たようなもので、全国どこにでもあるジュニア向けの英会話講師の募集はテレビのCMでもよくやっているのでご存知だと思う。

 募集要項には「英検2級程度」と書いてある。

 私は名前を言えば誰でも知っている名古屋の大規模予備校、塾、専門学校で14年間英語講師をしていた。そこで多くの英語講師に出会ったが、英検1級に合格している講師に会ったことがない。旧帝卒の講師に会ったことも1回だけ。

 

 ネットで調べてみれば分かることだが、予備校の多くは講師の経歴や資格を公表していない。代わりに、カリスマ講師とかハイブリッド指導とかコンシェルジュなど意味不明なキャッチコピーで飾っている。

 私は日本で最大の添削会社の添削を8年間受け続けた。こちらも誰が添削しているのか不明だった。

 では、ネットはどうだろう?動画授業が無料で多数アップされている。授業自体は学校のオンライン授業よりはるかに整備されていて授業の質は学校よりずっと良いと生徒たちに好評だ。しかし、その経歴は不明な講師が多い。

 Yahoo知恵袋も同じだ。誰が返答しているのか分からない。多くの人が誰か分からない人に英作文の添削を依頼しているが、その返答は赤本や青本にはかなわない。しかし、赤本も青本も私の目から見たら京都大学だと7割程度の点数がつかない解答だ。

 だから、賢い生徒は学校の教師も予備校や塾の講師も信用していない。実際、私は高校生で英検準1級に合格した生徒に数多く会ってきた。帰国子女で、中学生なのに英検1級に合格している生徒の指導をさせてもらったこともある。

 

 つまり、英検2級の先生が英検準1級の生徒を指導している。タッチャンは、そういう先生に650万円を支払ったということになる。

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