ホワイト部活、ホワイトクラス

  30年ほど前にある予備校がDVDによる授業を始めた時は画期的な試みだった。地方には高校生を指導できる講師がほとんどいないので、地方にいながら東京の一流講師の授業を受けられるというのは新しいビジネスモデルとしてもてはやされたものだ。

 

しかし、今やインターネットが普及して高校生の誰もがスマホを持ち歩く時代になった。DVDの授業に高額の授業料を支払わなくても同レベルの授業が無料でいくらでも動画で見られる時代になった。スマホさえあれば、授業など一流講師の授業がどこでも、どれだけでも見られる。

 

また、コロナの時に学校がオンライン授業を始めたのだがしょせんはアマチュア。プロの予備校講師が立派なスタジオで収録した授業とは比較にならないことが生徒の間で知れ渡ってしまった。

「学校の授業なんか受けなくても動画だけで十分!」

授業だけではない。学校の先生方には問題を作る能力も時間もない。だから、ほとんどの学校は市販や学校専用の問題集を利用している。テストも同様だ。学校は大手予備校や教材会社の模試を学校内で実施している(その癒着ぶりが批判されるほどだ)。

 

 その結果、学校が必要なのか疑問に思う子も増えつつある。

 

 もちろん、勉強の途中で疑問点が次々と出てくるだろう。その時は、Yahoo 知恵袋を利用する生徒も多い。ネットの中には無料で質問に答えてくれる人がたくさんいるのだ。

 

 ただ、問題はその「解答」だ。解答の「質」だ。ある高校生が英作文の添削を「Yahoo知恵袋」に依頼しているのを見たことがある。その「解答」は、おそらく浪人生か学校の先生が返信しているようだった。

しかし、その「解答」は間違い、あるいは到底ボーダーを超えられない内容だった。質問者はそれを正解と受け取って感謝の言葉が書いてあった。

 

入試は「選抜テスト」であることを知る必要がある。京大の教授は研究優先で教育は二の次の方が多いと推察される。私が名古屋大学で出会った教授たちは旧帝卒の方が多かったが、その経験からの判断だ。大学の先生方は論文で評価が決まるのだから責められない。

 

 採点官の仕事は、3倍の倍率なら「上位の3割をすくいあげる」ことが仕事であって「教育テスト」の模試や校内テストと採点基準も採点する人も違う。

模試は結果が出るのに1か月かかるが、入試は2月25日頃から3月10日頃の発表まで2週間のうちに採点、合格者の決定、ネットでの発表などがあり急ぐ必要がある。

 

 その条件下で基本的なミスを連発する答案にどう反応するか。「三単現、単数・複数、時制」など中学校で習うミスを複数する答案に出会うとイライラするに決まっている。そういう答案は得点が5割を超えないことは、過去の卒業生の成績開示から分かっている。

 

私は名古屋の大規模予備校で多くの英語講師に出会ったが実力を感じた方はみえなかった。赤本も青本も解答をそういう講師が書いたようで余り評価できない。英検1級を持った講師に会ったことがない。旧帝卒の講師には一人だけ出会った程度だった。

 

 中京地区では評価される名古屋大学を卒業している私も信用されなかった。それで、京大の二次試験を7回受けるのと並行して、Z会の「京大即応」を8年間受けて添削方法を盗んだ。大規模予備校の「京大オープン」「京大実践」も10回受けて訂正箇所を確認したが、納得できなかった。Z会では「六段認定証」をもらい、京大模試ではランキングに名前が載った。

 

 自分の方針で指導して京大医学部に3名合格した時点で、京大の採点基準は私が考えるとおりらしいと確信した。本当は、英検1級や通訳ガイドの国家試験に合格した頃から受験参考書を信用しなくなっていたのだが。

 

 私の書く英作文も過去京大医学部医学科に合格した方の答案も一見中学生のような構文と単語のみで出来ている。英語の上手な方は「難解な内容を簡単な英語で書く」。英語が下手な方は「簡単な内容を難解な英語で書く」。京大の先生方もそのように考えていると思われる。

 

質問。

「あなたは、どちらの予備校を選びますか?」

  1. 駅前にビルがありテレビでタレントを使って宣伝している有名塾。

  2. 名前を聞いたこともない田舎の小さな個人塾。

間違いなく「A」と答えますよね?

では、もう一問。

「あなたは、どちらの講師を先生に選びますか?」

  1. 旧帝卒、英検1級、京大二次で8割の留学経験のある先生。

  2. どの大学を出たか分からない先生。

  おそらく、「A」を選びますよね?

   京都大学に合格する子は、上記の質問にどう答えるか予想がつきますか?大多数の方の答えとは違います。人と同じことをやりながら、人より上に行こうと考えるのは間違いです。

 

  大学受験生50万人のうち、東大・京大に合格できるのは6000人。つまり、上位の1%余り。医学部だと0.4%。つまり、超少数派の子たちしか合格できない。

  99%の受験生は自分で判断することなく「皆が行くから」「知名度が高いから」「合格者が多いから」という理由で通う予備校や塾を決める。しかし、1%の優秀な子は違う判断をする。

  上位1%の子は、いつも自分の判断が99%の子の判断と違うことを知っている。勉強にかける熱量も、方法も、毎日の過ごし方も何もかも違うので、予備校、塾、指導者を選ぶ基準も違う。違っていることに違和感を持たない。自分に自信があるのだ。

 

私の勤務していた予備校には講師が40人ほどの講師がいた。その予備校は定期的に生徒アンケートを実施し、人気講師を査定していた。私は2番であることが多かった。

この話を聞いて「おかしい」と思うのが賢い子です。英検1級合格者や旧帝卒レベルの講師が中京地区に40人もいるかどうか。いても、その全員が受験産業で働いているのか。

つまり、英検2級レベルの講師が多いという現実。一方、私の塾生には英検2級どころか準1級合格者もいる。すると、2級の講師が準1級の生徒を指導するという逆転現象が当たり前に起こる。

 

 私はそういう事実を理解して指導を求めてくる子だけを指導したい。椅子に座って授業を聞けば学力があがると考える子は見込みがない。駅前ビルやタレントのCMが指導の確かさを保証すると考える子は根本的に生き方を誤っている。そういう子は、そういう塾に行けばいい。私のお客さんではない。

 

 師弟関係というのは、お互いを理解しあって信頼関係が前提なのだ。

 

 学校の状況は更に悪い。

1、間違った平等主義

  学力も性格も置かれた状況も違うのに、同じテキストで同じ授業を受けさせる。同じ制服を着せ、同じ髪型で、クラブ活動は強制。こんな雁字搦めで「絆」と「ワンチーム」を演出している。世界的に見たら異常なのに自覚がない。 

2、同調圧力

  少しでも他人と違う意見を口にするとイジメにあう。だから、本音の議論ができずに建前ばかりが横行する。これでは、社会全体の進歩は期待できない。クラス制度は全廃すべき。 

3、スポーツ偏重思考

  アメリカにいる時、テレビでプロレス中継が行われていた。すると、ホームステイ先のパパが「筋肉だけの変な人」と言った。日本では、どういうわけかメダリストになると政治から経済まで語らせてヒーロー扱い。どうかしている。クラブ活動は即座に廃止すべき。 

4、出る杭を打つ風土

   聖徳太子の昔から、我が国は「和を以て尊しとなす」が伝統だ。誰かが人と違うことをやって成功すると、一斉にその人を叩き始める。最近のネットの誹謗中傷のことだ。こんな風土では、役に立たないと分かっていても他人と違う方法が採りにくい。 

5、勉強ができる者をバカにする風潮

  野球が上手な子をもてはやすけれど、それでどれだけの人が幸福になれるのだろう?医者をめざす子は確実に病気で苦しんでいる人を助けることができる。どちらを応援すべきかは明らかなのに、日本の学校はそうなっていない。てください

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