地元民の財産が行政に奪われそうになっている話。土地持ってるのに使っちゃいけない?!

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こんにちは、今回ご紹介するのは持っている土地を約50年も使用停止させられて、かつ奪われそうになってしまっている地主さんのお話をさせていただきます。

 

このお話は、名古屋市内のある地域で行われている区画整理が、史上最高の20年延長を記録してしまったせいで様々な問題が起き、結果として地元民の財産が行政に奪われかねない(既に奪われていると言っていい)事件となっています。

 

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事の発端は、平成7年に開始された区画整理と呼ばれる事業です。

 

 

区画整理とは何かは後ほど解説しますが、簡潔に言うと田舎を町ごと大改造して綺麗にしよう!という一大計画です。

インフラを整備し、企業を呼べるような状態にして町全体が潤うことを目的としています。

 

しかしこの計画の中で、予算不足や工事延長、四半世紀に渡って仮換地の地積や境界線が不明瞭なまま、使用収益が最大50年停止、相続税の物納拒否、などなどたくさんの問題を抱えてしまっている現状をご紹介します。

 

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           もくじ

 

    ①区画整理とは何か

    ②なぜ区画整理が延長しているのか

      ③区画整理の延長によって生じる問題 その1

      ④区画整理の延長によって生じる問題 その2

      ⑤損害に対しての行政の対応

      ⑥問題の責任は誰が取るべきなのか

 

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①区画整理とは何か

 

区画整理とは前述のとおり、町のインフラを整えて住みやすくしていこう、という計画です。

 

 

区画整理では、図面のようにちらばった家や道路を整備して綺麗に整えることを目的としています。

道が大きく綺麗にして、企業や商業施設の参入をもって利益を上げていきます。

また地権者たち各々に恩恵をもたらすことも前提となっています。

 

また区画整理は、土地区画整理法や都市計画法に基づき、地元民を集めて土地区画整理組合という団体を作り計画を立てていきます。

しかしながら、地元民のみですので予算を組んだり工事に詳しい専門的な知識を持つ方がいるとは限りません。

 

そこで名乗りを上げるのがコンサルティング会社となってくるわけです。

 

ちなみに私の地域の場合ですと、名古屋市から派遣された下請け業者がこの役を担っています。

 

そしてコンサルティング会社が指揮を執り、地元民が市街地整備課の職員らと一緒にプランを煮詰めていき、

最終的に名古屋市と国交省の審査を通して計画を実行へと移す流れとなっています。

 

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②なぜ区画整理が延長しているのか

 

現状あげられる主な原因として、予算不足があります。

予算繰りに関してはコンサル会社がしっかり練ってくれていたはずですが、呼び込みに成功した企業の業績悪化で出店中止などの問題が発生して来てしまったわけですね。

 

そこでまず区画整理の資金集めの方法から解説させていただきます。

 

主要な方法として、地元民の中でもたくさん土地を持っている人を筆頭に、土地をもらってそれを売却してお金を作ります。

このもらった土地を専門用語で従前地、売却する際には保留地と呼びます。

そしてこの保留地を売却して予算を作ります。

 

ですが、これでは土地を取り上げられてしまう人たちがあまりに可哀そうですよね?

 

そこで土地を提供してくれた方に別の場所の土地を提供します。

これを換地(施工中は仮換地と呼ぶ)と呼びます。

ですがこの仮換地、事業終了までの期間は勝手に使用してはいけない決まりになっています。

これを使用収益の停止と呼び、持っている土地に本人の住む家以外に建物を建てて利益を上げることを禁止しています。

しかしながらこの使えない土地にも毎年固定資産税は発生するため、これも大きな問題の1つとなってしまっています。

 

また最終的には、従前地の総価値=換地の総価値となることも前提となっています。

 

例えば事業前の価値が3万円/㎡の土地を100㎡で、価値として300万円分を提供しました。

その後この地域は区画整理できれいに整備された結果、地価が10万円/㎡まで値上がりました。

つまりあなたには30㎡差し上げれば、総資産額は300万円だし、損はしないよね、という考え方です。

ここで余る70㎡を売って、予算に組み込むという感じです。

※但し土地なので多少の誤差が生じることがあり、これは現金で清算することもあります。

 

ですが、予算案がそもそもかなりギリギリだったことや企業の撤退などの複数の問題が重なり、結果失敗してしまったわけですね。

 

そして平成7年に開始され平成17年の終了を計画したこの区画整理ですが、令和2年12月現在事業地区の総面積のうち約2割ほどしか終わっていません。

更に令和4年3月までは計画見直しさえ行われず、工事再開は最速で令和6年3月以降、最終的な完工予定は最短で25年後となってしまっています。

 

そして先ほど紹介した仮換地、仮と付くくらいですのでまだ確定ではないこともお伝えしなければなりません。

今後予算を作るため、地元民の所有物である仮換地を更に減らして売却しなければならない可能性があるとしており、

現状仮換地は、どれだけの面積であるか、どこにあるのか、さえ決まっていません。

※このような悲惨な土地を、業界では飛び換地とも呼びます。

 

そんな状況の中、仕事の無いコンサル会社を使って名古屋市から、本来事業に関係のない事柄に予算を充てるように指示が来ていたりとなかなかひどい状況に陥ってきています。

 

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③区画整理の延長によって生じる問題 その1

 

前の項で、仮換地の使用収益の停止・地積や境界線が不明瞭であることとはお伝えしました。

 

業界用語が多いのでわかりやすく言い替えると

 

"地元民のみなさん、あなたたちの財産はどれほどの価値であるか、それが土地なのかお金なのか、その土地の住所や面積さえ何もわかりませんが税金は払って下さいね。”

 

という状態です。

 

この状態が今まで平成7年から令和2年までの約25年間、そして今後最大25年間続くというのですから正直ビックリです。

持っている不動産を、半世紀も動かせないなんて話がどこの国にあるのでしょうか。

 

また仮換地を手放すことは出来ますが、なにしろこんな状態で扱ってくれる不動産屋は非常に少ない上に、取り扱ってくれてもかなり安く買いたたかれてしまうケースがほとんどです。

これでは従前地の総価値=換地の総価値の大原則にも反してしまいます。

 

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④区画整理の延長によって生じる問題 その2

 

この問題を挟む前に、うちの地域についてのお話をさせて下さい。

 

最初の方で名古屋市の某所、とお伝えしました。名古屋市に土地があるなんてどうせお金持ちだろ、と思われる方も少なくないかと思います。

 

しかし今回の区画整理の対象地区は名古屋市内でも最北東端の農村地区だということをお伝えしておかなければなりません。

 

 

名古屋市の中でも唯一地下鉄が通っていない地域で、平成になるまではコンビニ1つない田舎町でした。

 

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