人間五十年下天の内をくらぶれば

人間五十年下天の内をくらぶれば夢まぼろしのごとくなり

 

 人は、どうして「学歴」を求めるのだろう?

 

 受験指導の場にいると、その重要性は議論の余地がない。自分の塾を開設した時、私はテレビドラマによく出てくる熱血教師のようになりたかった。誰でも受け入れていた。しかし、数年のしないうちに熱血教師路線は倒産への道だと悟った。

 

 こちらが情熱を注いで作ったプリントも教室の外に設置してあるゴミ箱に捨てていく生徒がいた。月謝を自分の懐に入れて既に支払ったと主張する生徒がいた。教室に置いてある問題集を盗む生徒がいた。「オレを分からせてみろ!」と叫ぶ生徒もいた。

 

 そういうロクでもない生徒はFランの学校しか合格しない。すると、世間では「あの塾は落ちこぼれの溜り場」と陰口が始まる。そうして閉鎖に追い込まれる塾がいくつもあった。幼い娘を抱えていた私は自分の塾を倒産させるわけにはいかなかった。

 

 こういうことを書くと、すぐに「勉強ができなくても良い子はいる」と反論や抗議が出るのは承知している。そういう人は現場を知らない。1%の例外を重視して99%の子を見捨てるのが現在の日本だ。

 

 それは、間違っている。私は何度も真面目な生徒からの訴えを聞いた。

「先生、あのロクでなしをやめさせてくれないと私が塾をやめます」

 暴力団やヤクザの中にも“良い人”がいるのかもしれない。しかし、大人の社会では暴力団と大学の研究者は接触することはない。別々の場所で生活を営んでいる。中学生や高校生だからといって、同じ空間に1日中いることを強制するのは間違いだ。

 

 自分ではできないのに、どうして自分より弱い中学生や高校生に強制できるのか分からない。クラブ活動やクラス制度は解体すべきなのだ。やりたい子はクラブ活動をやればいい。しかし、やりたくない子はやらない。どうして、その自由を否定するのだろう?

 

 アメリカの中学校や高校。あるいは、日本の大学のように授業毎に生徒が移動すればいいだけの話ではないか。明日からでも実行可能だ。クラスがあるからイジメが止まらない。自殺が無くならない。どうして、そういう被害者を放置しておくのか分からない。

 

東大、京大、阪大、名大、北大、東北大、九大

 日本には河合塾、駿台、東進など大規模な予備校や塾がある。寡占状態で個人塾の入り込む余地がないように見える。そこで、私は考えた。「ラーメンの専門店になればいい」。

 ファミリーレストランは、和食、洋食、中華、ラーメン、なんでも来い方式だ。便利だから私もよく利用する。しかし、本気で「ラーメンが食べたい」と思ったらファミリーレストランではなくてラーメン店に行く。

 予備校や塾も同じで、大規模塾は多くの生徒が集まるので安心感がある。しかし、「東大に行くなら鉄緑会」のような専門店は大規模予備校や塾に負けない。私は、更に絞り込んだ専門家作戦で行くことにした。

 

 「需要があるのはどこか」は分かっていた。東大、阪大、名大などの英語の問題は形式が似ている。長文、穴埋め、並び替え、リスニング、和訳、英作文などで構成されている。ところが、京大だけんは異質なのだ。ほとんど全てが「和訳」「英作文」で構成されている。

 「和訳」「英作文」は自分で採点できない。対策がしづらい。

「予備校講師や塾講師が教える和訳や英作文で本当にボーダーを超えられるのか?」

「あの先生、旧帝卒じゃないけど大丈夫か?」

 という声をよく聞いた。

 

 それに、英作文や和訳なら授業ではなく添削が効果的。ネットを使えば北海道から沖縄まで生徒を募集できる。京大の定員は3000人ほど。倍率が3倍強として10000人ほどの受験生がいる。1%の生徒が申し込んでくれたら100人。

 

 実現できたら、ビジネスとして成立する。実際、8年前に始めてから年々通信生が右肩上がりで増えている。大規模予備校のようにマスコミを使った宣伝などできないので、無料のSNSだけで告知しただけだ。医学部医学科の受験生合格という実績もあがってきた。

 

 Youtube、アメブロ、Amazonの電子書籍、ホームページなど使えるものは全て使った。Z会で8年間「京大即応」コースを受講して指導方法を研究し、河合や駿台の「京大オープン」「京大実践」を10回受験して問題を研究し、センター試験は10年連続で受験し、京都大学の二次試験は7回受けて成績開示をした。

 その受験票や成績開示をネットを通じて公開した。

「この人は本気だ」「京大二次で本当に8割超えている」「英検1級持っている」「アメリカで先生をしていたんだ」。そういった事実を知らせる画像をアップしておいた。

 

 私は京都大学の受験生ほどの生徒なら、タレントを使ったマスメディアの宣伝より事実を重んじて指導者を選ぶと分かっていたのだ。だから、真摯に10年ほど京大二次試験で高評価をもらえる和訳と英作文の研究を続けた。

 

 賢い生徒は「Yahoo 知恵袋」や「赤本」「青本」の模範解答を信用しない。事実以外は信用しない。

 

 

 ノーベル賞受賞者が多い大学1位は、東京大学で、11人となり国内最多物理学賞が5人、化学賞が1人、生理学・医学賞が2人、文学賞が2人、平和賞が1人。2位は京都大学は7人で、物理学賞が3人、化学賞が2人、生理学・医学賞が2人。3位が名古屋大学。6人のノーベル賞受賞者を輩出している。内訳は物理学賞が4回、化学賞が2回です。

 

 京都大学の知名度は、東大や名大と並んで抜群です。そういう生徒を指導できたら、私の知名度を上げることが可能と考えたわけです。夢幻のような人生だから、他人の褌を利用しないと成功できない。それが、学歴。

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