真冬の夜に青森のフェリー港から駅まで歩いた話

 タイトル通り、歩いた話です。いつだったか、私は各駅列車乗り放題の切符で青森から北海道に渡り札幌まで向かうという旅をしました。
 しかしながら周知のとおり青森と北海道を結ぶ各駅電車はありません。勿論その区間だけは特急列車に乗車可能なのですが、まあ。簡単に言うと函館に着くまで相当な時間がかかってしまいます。
 で、行きはそうしたのですが、帰りは時間の都合でフェリーを利用しました。ただいわゆる観光客用のものではなくて、業者用のフェリーです。簡単にまとめると早朝3時頃に青森につきました。もちろん公営のバスは走っていますが、それは日中の話です。そのバスに乗るには少なくとも、5時間は待合室で待たねばならぬ状況でした。で、安易に歩いて行こうと決めました。実際新青森駅までそれほど遠いわけでもなかったし、ほんの散歩がてらに歩き始めたのが運のつきでした。
 歩き出して、ほんの数分で一面の銀世界というか、雪だらけでした。歩道もなにもあったものではありません。車道の隅をとぼとぼと歩いていくそのわきをいわゆる業者の大型トラックがへいへいと走り抜けていき、何度もひかれそうになりましたが、運転手に文句も言う気にもならないくらい歩道にはありえないくらいの雪が積まれていました。
 しかしながらもう引き返すわけにもいきません。これはやばいなと感じたころには、もうすでに行くも帰るもほぼ同じ距離にまで到達していました。見渡す限りコンビニの一つもありません。直に歩道橋を渡らなければならないことになりましたが、そこはスキー場のゲレンデのようにつるつると滑りやすい状態でした。うえまで登ったはいいのですがそこはもちろん深い雪。わずか数十メートル歩いただけで、ズボンがびしょびしょになってしまいました。
 歩道橋をわたっても、依然として雪だらけの道を、歩いていると、次第に震えだして、少々身の危険を感じ始めました。私を支えていたのは、「まさか、こんな一般道で人が凍死するわけないでしょう」と言う思いと、「いくらなんでも、富士山やエベレストじゃあるまいし、こんな国道付近で凍死するわけにはいかない」といった思いでした。しかしながら冗談抜きでかなりやばい状態でした。
 ただこれだけの話ですが、あらためてみなさん、旅行と借金は計画的にです!

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