「空き家」はこうして生まれる(1)

平成30年住宅・土地統計調査の結果、空き家数は848万9千戸と過去最多となり、全国の住宅の13.6%を占めていることが分かりました。


 以前は、空き家問題は自分と関係がないと思っていた。ところが、19年前に父が亡くなって事情が変わった。父は大正生まれの戦中派だったから、一人息子の私が後を継ぐのが当たり前だと思っていた。私は姉が二人いますが、子供心がついた頃から「うちの跡継ぎ」と言われ続けて育ってきた。


 しかし、今は時代が違う。父が亡くなったら二人の姉が「遺産の分け前をよこせ」と言ってきた。残された母を無視して、家を売って現金に分けるのが当たり前のように言ってきた。しかし、こんな田舎では売りに出しても簡単に買い手は見つからない。私が塾を立てるために買った土地は売りに出して20年くらいは売れなかった土地だった。


 それで、父の名義の土地・家屋は母が住み続けることになり父名義の分の固定資産税が私の土地・家屋と同じ封筒で私に送られてくるようになった。私は何も疑問に思わず17年間84万円ほどの固定資産税を支払い続けてきた。


 ところが、2年前に母が亡くなって分かったのですが、固定資産税を支払っていたのは3人の相続人のうち私だけに送られてきていたのだ。二人の姉は一銭も支払っていなかった。そこで、私は二人の姉に立て替えた分の支払いを求めた。すると、下の姉は自分の支払い分の28万円の清算に応じてくれ相続放棄をした。


 上の姉は、私が跡継ぎだから固定資産税を払うのは私であると主張して清算に応じてくれず、かつ相続放棄もしないと言ってきた。それで、私は清算しなくてもいいから今後10年間は固定資産税を払ってくれるように求めた。


 先月私のところに「督促状」が届いた。それで、市役所に出向いて上記の事情を説明した。私だけに17年間納付書を送ってきたのだから、今後は上の姉だけに納付書を送るのが当たり前だと思ったからだ。


 しかし、市役所の職員は

「それはできない」

 という返事だった。そして、

「誰を納付者に決めるかは、市役所が一方的に決められる」

「市役所は、取りやすい人から取るのが仕事です」

 と言うではないか。そして、納付しないと差し押さえをすると言う。


 ゴネ得を市役所が追認するということらしい。このまま私が税金を納付し続けると、空き家の名義は亡き父のまま。こちらも上の姉も複数の子供が全国に散らばって生活している。上の姉は70歳を超えているからそのうち亡くなる。


 そうしている間に築50年以上の古い家は朽ち果てていくだろう。隣家と密接しているので危険になり解体しなければならなくなるだろう。全国に10人以上の相続人がいたら解体費用を請求するのは事実上不可能だろう。


 結局、税金の無駄使いという全国で起こっている空き家問題が1件増えるだけになりそうだ。


 私は不思議なのだ。市役所の人は、誰を納付者か一方的に決められる。その法的根拠の法律まで教えてくれた。取りやすい人から取るのも法的根拠があると法律の存在を主張されていた。日本は固定資産税を支払わなくても、他の兄弟に支払いを求めて相続の権利だけは主張できるなんて知らなかった。

 

 理不尽なことが多い。


 皆さんが納めた税金が、こういうゴネ得の人の権利を守っている人に使われていくことをご存じだろうか?

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