「時間を持つ生き方」ゲーム会社で4年働いた後、23歳で大学生になった
私の【20代前半に、してよかった生き方】は社員から大学生になって「時間を持つ生き方」をしたことだ。
23歳ぴかぴかの大学1年生。ストレートで入学した同級生とは5歳差。
まだ青春間に合う!とギリギリで駆け込んだ大学で、やっとのこと、遅いモラトリアム期間を得ることができた。もし私があのまま会社員として働き続けていたら、ものすごく歪んだ人格と、面白みのなく暗い人生になっていたことだと思う。
大学に入る前に何をしていたか
高校を中退し、ふらふらフリーターをし、引きこもってネットにハマった。ネットにハマったおかげで運良くゲーム会社にアルバイトで雇ってもらえた。さらに幸運が重なってトントン拍子で半年ほどで正社員にしてもらった。
そして4年間ほど新しい部署の立ち上げに関わり、悪戦苦闘、七転八倒、苦心惨憺の末、ボロボロになって会社を辞めた。
このあたりの話はまた別途。
大学生には時間があった
- 大学生はありあまるほどに時間がある
- その時間をほんとうに何にでも使ってもいいこと
この2点が会社員時代との最大の違いだった。大学生活はじめの1ヶ月は、このなんとも当たり前の事実が、私の心に羽を生やした。1日の授業が終わってもまだ外が明るいのだ。夕暮れの帰り道、下り坂で自転車を漕いだら、そのまま何処かへ飛んでいける気がした。
締め切りもない!残業もない!上司もいない!
わたしは自由だ!!今まさに解き放たれた!!!
この有り余る時間を有意義に使ったか。否。何もしていない。
それでも何もしないで時間が過ぎたことはないのだろうから、一応挙げてみる。
- イベントサークルに所属してみた
- 社会人時代には一切する時間がなかった自炊をした
- 良いアルバイト先に恵まれた
- 夏合宿、BBQ、海、プール、ドライブ、スノーボードに行った
- 先生と仲良くなった
- わりかしまじめに勉強した
- 近所の飲み屋を溜まり場にして夜な夜な飲んだ
- 1日1冊本を読んだ
- 学食で必ずお惣菜バイキングを食べることにしていた
- 禅寺に修行に行った
- 新生児よりたくさん寝た
やっぱりなんのことはない、特段変わったことのなかった学生生活だったと思う。インターンも、留学も、ボランティアもしなかった。「学生時代これをやってました!」なんて胸を張って就職活動で言えるようなことは何一つしてこなかった。だけど、それで一体何が悪い。
- 「私は長期休みごとにボランティア活動をしました。あなたもそうすれば学生生活が充実します。」
- 「私は短期留学でイギリスへ行きました。あなたもそうすれば価値観が変わります。」
- 「私は学生起業家として有志を集めて会社を作りました。あなたもそうすれば人生が大きく開けます。」
そんな他人の経験談を聞いて「はいそうですか。じゃあ僕もそうします。」なんて上手くいく道理があるだろうか。
まとめ
「若いうちにコレをやっておけば正解」なんてものは、たぶん無い。一方で人の道を外れない限り「間違い」もたぶん無い。だからぐうたら寝てるだけでもそんなに問題ないと思う。
「何をしてもいい、自分だけの時間を得ている」こと自体が、大学生活の素晴らしい点だった思う。
冒頭に書いた「あのまま会社員をしていたら歪んだ人格と面白みのない人生だったと思う」というのは、兎にも角にも時間の有無の差である。時間の有無の差というのは、心の余裕の差になる。
「自分だけの時間を得ている=誰のものでもない自分の人生を生きている」
私が20代前半で感じられた、最大の幸福だったと思う。
この「誰のものでもない自分の人生を生きている」という意識と自信は、三十路である現在、幸福に生きる上で、今のところとても役に立っている。
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