最愛のビッチな妻が死んだ 逮捕編08

7月15日

 昨日の弁護士は最悪だった。「生きて」「死なないで」とか、「やりたいことを見つけてほしい」とか…。「正直、ヘロインオーバードーズしたいです」と言ってもダメだし、一時間以上、命の大切さみたいな話に終始してた。(この世に)そんなに求めていないから、未練はないって伝わらない。このnoteを読んだリアクション、心配なのか。


7月15日 

 弁護士、くる。2日続けて熱心だな。「私の好きな本、差し入れしときました」って、ちょっと楽しみだな。人の本棚見るの好きだし。

 15日、今日起訴されて、保釈まで最短で中3日(平日)か。火曜日(20日)か。編集長、迎えにくるのか…一人で帰りたかったな。しかも、毎日一緒に(会社から)帰るとかマジか〜。身元引受人ってそこまで監視するのか。

 しかし、クスリは手に入れる。あの売人、調書で読んだけど1.4Gって半分もサバ読んで売ってるのか。アコギ過ぎ。イラッとする。まともな? 売人っているのかな。いつか、八王子で騙されたっけ。クズばかりだな。信用ならん。

 閃きがない。やっと今、起訴された。ふざけろ。やらないに賭ける人、ゴメン。結局、この役に飽きたんだな。役目は果たしたでしょ。十分、演じ切った。残りは好きなように使いたい。使い切って死にたい。トラブルなきよう、あとは濁るが、スッパリと。

 自分の絶命を見れなくて残念だが、自分の残量を自分で使い切るのはいいな。理想かも。みんな一人では生きていけない。助け合い、支え合い、はげまし合って生きているのかもしれない。が、もうどうでもいいよね。(どうでも)よくなったというか。一人抜けるだけだ。あのころのテンションで僕は今まで、うまく収めてきた。抑えてきたともいえる。コレは意志の解放だ。

 誰宛てに向けて書いているのか。私信だ。気の迷いではなく、自分の意志で覚醒剤を使っていた。あげはが亡くなったその日から。最初は太一さんが用意してくれていたが、自分で購入するようになり、アブリだったやり方はポンプになった。

 人と会わなくなり、ますます打つ量も増えていった。一度、トムさんに見られて、引かれた。ポンプとシャブが見つかった体。あの時、「身体壊れますよ」と心配してくれたのは本心だろう。事実、身体と心は病んだ。不安になればなるほど、(シャブは)身近にきた。

 仕事に行く毎朝、土日の休み、関係なく入れた。何のために入れているのか、分からなくなっていた。やらないと不安になっていたと思う。さほどの快感はなかった。コレがシャブの限界なのか。薬物の女王と呼ばれるヘロインはもっと楽しませてくれるのか。

 4年間、付き合ったシャブをサブに、最期の逃避行を。ラストだ。何も考えず、感じるママに飛べ。壊れた身体に致死量の休息を。鼓動。一体感。リズム。人間やめますか。

 向こう側が見えるなら、それでもいい。死因、どうしようもない絶望。死因、人生に飽きた。生きることに飽きてしまった。やりたいこともないしね。

 養子を育ててみたかった。自分の子供を抱いてみたかった。過去完了。

 最期の引き金は何なんだろう。特にないな。ホントに何もない。今日は雄弁だ。どうした。必死に伝えようとしてる。なぜだ。誰に。

 実名で書くリスクは分かっている。あげは以外は仮名だ。僕の名前など、どうでもいい。あげはの名前、こういう女の子がいたってことだけ覚えていってくれれば、それでいい。

 本来、あげはを知っている人はを取材して、外側からのあげは像を埋めたいところだ。必然性は感じるが、その苦痛を伴う作業と時間がないため、取材しないことをご了承いただきたい。

「マグダラのマリア」的なモノでもなければ、『ダンサーインザダーク』的な悲劇でもない。ただ、事実だけ書いて生きたい。

 僕とあげはの間に何があったか。どんな毎日だったか。記憶は風化し、美化される。僕は死に切れず、今日も歳を取る。再開することで起きる弊害も理解した上で、あえてやります。やっぱり逃げても始まらないし、終わらせることもできない。やり遂げたら…その時、考えます。

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