01人生の岐路 / 高校受験の道のり
中学三年と言えば、大抵受験の壁が立ちはだかる。
将来を少し視野に入れながらの高校選び。
ただ流れに身を任せるだけ。それが私のスタイルだった。
中学入学と同時に塾に通い始めた私は、早い段階で受験対策をやっていたので、それを吸収すれば問題なかった。
また、焦らなかった理由の1つにおいて、この高校に絶対行くという熱い想いがなかったからだ。親のためにお金のかからない公立高校に合格しなければ、と思うぐらい。
ただ、私は頭が悪かった。
本格的に受験が幕を開けようとする前に受けた最後の模試では、
第1志望校(公立高校)判定C 偏差値52
第2志望校(私立高校)判定C 偏差値50 だった。
頭はそこまで良くなかったけど、このレベルを下げたくないプライドもあった。
両親が県で最も頭が良い高校に通っていたのがあったかもしれない。
そのため、判定を気にすることなく、上記の2校を受験しました。
結果は、
公立高校…不合格
私立高校…合格 だった。
公立高校の合格発表には母と一緒にいきました。掲示板は私だけが見に行くという約束で。
自分の番号がないと分かった時、心の中でガッツポーズをしたのは今でも鮮明に覚えています。
親のため、と自分に言い聞かせてきたことは嘘だった。
本当は第1志望校にはちっとも行きたくなかった。
だからと言って1ランク下の公立高校にも行きたくなかった。
でも親は公立高校を望んでいた。
もっと努力をすれば、公立高校の選択肢は広がったかもしれない。そのような後ろめたさもあったが、考えても仕方なかった。そのため、自分のレベルに適合する、受かるか受からないの境界線におさまるこの高校を受けた。もちろん、手は抜かなかった。全力で行い、落ちたのだ。
ただ、掲示板を見た時は、嬉しさが込み上がってきた。
これでやっと……
著者の大橋 美紀さんにメッセージを送る
著者の方だけが読めます