30人生の岐路 / 絶縁のはじまり

前編: 29人生の岐路 / すべてを失う気はありますか?
後編: 31人生の岐路 / あとがない
テレビ制作会社に電話を入れた翌日には京都に戻っていた。
すでに私の心は静岡で就職をすると決めていた。
親から勧められたお仕事に興味をそそられたからだ。
履歴書は送信済み。

そのことを伝えるために、恋人に連絡をするものの、返信が来ず。
あー、ついに嫌われたのかなと一人、涙をする日々となる。
恋人の答えが怖かったからだ。
なんて言われるか。
実は…
テレビ制作会社の内定が出る前に恋人には採用をもらったと伝えていた。
私、春から東京に行くと。
完全な先走りだ。
働けると確信をしていたからだ。
恋人も東京でお仕事をするとのことで、一緒に東京に行くんだねと一週間前には言い合っていたのに、手のひらをかえすように、静岡でお仕事をするかもしれないなんて言い出す彼女に呆れているに違いない。
正直、怖くて電話をすることができなかった。
メールが来ない事で落ち込んでいたのだ。

そして、会う日となる。
忘れもしない1月20日

不安しかなかった。
恋人の口から出る言葉を予想していただけに、怖かった。
別れを切り出されるのではないだろうか…と。

話し合いは終わり、恋人関係は継続となった。
ただ、静岡で就職もしくは大原という学校に通う場合は別れを示すような話が出て、私は恋人と一緒にいたかったから、静岡で就職はしないと決心する。

その夜、父に電話をした。
私は、静岡で就職はしない。東京に行く、と。
父、激怒。
お前とは一生、縁を切ると電話越しに言われた。
今まで妹をいじめてビンタをされたことはあったが、本気で怒られたのは今回が初だった。
電話越しとはいえ、父の恐ろしさが伝わってきた。
その後、母から電話が来たが、出ないことにした。

父が紹介してくれ、私が興味を持った会社を捨てたのだ。
大原の説明会に行ったものの、そんなとこは行かないと言ったのだ。
両親の努力を踏みにじり、親不孝の娘として私は生きていくこととなる。
支えは恋人だけだった。

本腰を入れ、まじめに就職活動を取り組んだ。
最後のチャンスだった。
就活で失敗しても静岡には帰れない。
どうしても私は東京に行くんだ。いや、行かなければならないんだ。
その気持ちだけで頑張った。

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31人生の岐路 / あとがない

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