「福祉ブーム」

 私も自身が障害者になり、その再就職先を公共職業安定所に指南されて影響を受けた一人だ。 もっとも、1990年代から私の勤務先企業のライバル(でもないか)であるグッドウィルグループ、コムスンの全国展開が控えていた。 代表がマスコミや株主に繰り返し叫ぶ言葉は、「介護は儲かる」だった。 ま、今となってはその後の顛末を説明するまでもないが、「介護は儲かる」、の言葉を代表から聞いたときには、この人のビジネスモデルは低俗なものになったと感じた。 確かに六本木や芝浦で数々のディスコやクラブの経営を成功させ、右翼団体ともつながり、IPO(株式上場)を果たした。... 時は金融バブル。 もちろん株価は急成長。 人材ビジネスで搾取した金を基盤に、福祉ビジネスに手を染めた。 これは何を意味するか? 市場経済で勝負するのではなく、国から金をもらって、ピンハネしたサービスを提供しようというものだ。 彼には市場経済で勝負し続けてもらいたかったが、誤算もあったのではないか。 思うように社会保障費が予算されなかったのだ。 これはコムスンに限った事ではなく、ありとあらゆる福祉団体に共通する課題だ。 福祉の現場は、よほど財閥か何かの慈善事業でもない限り、余裕はない。 人数も最低限、給料も最低限、辞めていく人間をカウントして補充する。 不景気なので、それでも食い扶持があればと、施設が乱立する。 その分雇用は増えるが、サービス提供の質や医療機関などとの連携を売りにして差別化を図る。 だが、財源は無い。 消耗戦だ。 もちろん大前提に「福祉で儲ける」、という思想はタブーかも知れない。 しかしボランティアでやれるのか? 私は自殺容認派であり、寿命設定肯定派である。 あと10年~20年もすれば、団塊の世代が逝くだろう。 保有国債の暴落にも備えなければならないが、代わりにその預貯金をどう動かすか、時の政府の手腕が問われるだろう。 資本主義経済である以上(行き詰まり感はあるが)、生産性の無いものに費用はかけ続けられないはずだ。

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