金髪が監査役として過ごした9ヶ月間

2009年4月期は取締役として最初は新規事業の部門だけが管掌範囲だったけど、後半は事業部全体と経営企画など、全社員の7〜8割くらいが属する範囲を管掌して結構頑張った。それだけじゃなくて、オフィスの移転などもあって「いつも席にいない」ってアシスタントに言われてた。

期が終わり、体制変更が行われて経営企画っぽいとこの管掌におさまった。経緯に多少納得いかないとこもあったけど、気持ちを切り替えて新しい期を過ごしていた。ただ前期の無理やいろいろな事が重なり体調を崩してしまった。僕の中では「心技体が完璧な状態でなければ取締役はやってはいけない」と強く思っていたので、悩みを当時の社長(ロン毛)に相談した。

社長は「うーん。じゃあ一旦経営(取締役)から離れてみて様子を見るのはどう?それがいい!そうだ、取締役と監査役をチェンジしよう」と言い出した。想定外の案であったのでビックリしたが、ちょっと前から社長と僕との間で「監査役の○○さんの見識をもっと経営に活かしたいよねー」と話していたりしたので、「それも良いかもしれないな」と社長の案を受け入れることにした。監査役だった○○さんも快諾してくれて、僕は11月から常勤監査役となった。

経営の大ベテランである○○さんのサポートを受けながら監査役の業務をやってみた。全く素養が無いので単語一つ一つが難しく、ノートを取りながら勉強した。まるで大学の講義を聞いているようだった。

○○さんから「監査役協会のイベントにも参加してみるといいよ」と言われ申し込んでみたが「でもその金髪じゃ目立ちすぎちゃうなぁ」と言うので「色戻し」のカラーリングをしてみた。自分の中では「これは黒いぞ」という仕上がりだったが、どうやら周囲は「金髪ではないけど、どう見ても茶髪。しかも明るめの・・・」という感じだったらしい。金髪を10年以上見続けていたので、目が麻痺してたようだ。監査役協会のイベントは想像以上におじさま方が多く、年齢的に超浮いてしまった。それだけでなく、髪色も明るく、相当浮いていたんだと思う。

専門外の監査役をやるにあたって「やっぱり普通の監査役になっても面白くないよな。僕にしかできない監査役になろう」と考えた。厳密に言うとダメなんだけど、事業面でも何らかのサポートをしようと思った。そして、立場的に一歩引いたとこにきたので、それを活かした社内活性化をしてみよう。この二つのポイントを「本業」以外にやっていこうと。ちょっと他の役職員とは異なる立ち位置である監査役だけど、会社の一員だし、みんなで会社を盛り上げていきたかった。

前者の方は僕が積極的に動かなくても向こうからやってきた。なんだか取締役の時以上に実務の依頼がきた気がする。そして後者の方は一つの施策を試みることにした。社員に「会社の良いところ」や「悪いところ」「社内で目指している人」などなど、いくつかの質問を用意してヒアリングしてみた。時には会社を出てファミレスでお茶しながらヒアリングしたり。それなりに「現実」を知る事ができて有意義だった。

「本業」もサポートを受けながら何とかやっていった。非常勤の監査役さんには「事業について今まで以上に知る事ができて、結果として会社の全体像がわかるようになった」と好評頂いた。それなりに「僕にしかできない監査役」はでき始めていた気がする。

そして期が終わろうとしているとき、諸事情があって新しい期から再び取締役に戻る必要が出てきた。元々監査役になった理由である体調の方は今ひとつ不安はあったものの、会社の大事な時期であるのは理解できたし、取締役に復帰することに決めた。株主総会を無事に終え、たった9ヶ月だけの監査役生活は終わった。監査役として全然力不足だったけど、それなりに良い経験ができた9ヶ月だった。


サイトからのお知らせ

STORYS.JPはあなたの一歩を応援しています

生き方は少しずつ自由になってきましたが、未経験分野への挑戦(転職)はまだまだ難しいのが現状です。これを踏まえて、STORYS.JPは誰でも実務経験を得られるサービス『adoor』をリリースしました。 最初はエンジニア職を対象にしています。STORYS.JPは、どんな人でも人生の一歩を踏み出しやすい世の中を目指しています。

実務経験は買える「adoor」

著者の大柴 貴紀さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。