天の声「Q.50日間で、何ができると思いますか?」
松本真生子「A.自分を変える・・・いえ、「壊す」ことができます」
本当に、泣き虫だった。
インターン生になるための面接で、泣いた。
後日、議員は「面接で泣いた学生、はじめて」と仰った。
インターン生になっても、泣いた。
毎日忙しくて、無報酬で、何より自分の出来なさが悔しくて。
「なんで議員インターンシップに参加したんやろ」って思って。
ひたすら、泣いていた。
なんとなく毎日を過ごしていた、大学2年生の春。
好きなことをして、それなりに勉強もして。
なのに充実感がなかった。
将来を考えては悩み、悩んで、何も生まれず。
不安ばかりで、焦っても何も変わらない。
当たり前。
だって、本気で思ってないんだから。
あったりまえー。
そんな私が、議員インターンシップの存在を知った。
前に立って話す学生が、かっこよかった。
「変われるで」の一言が、頭から離れなかった。
インターンに参加した友人は、どこか分からないけれど変わっていた。
めっちゃキラキラした人間になってた。
ちっぽけな勇気を出して、とにかく参加してみた。
「この2ヶ月で変われる」と、少し期待して参加してみた。
自分を変えたい。将来の夢を見つけたい。
参加、してみた?
参加なんて、そんな気持ちではまっっっったく着いていけない。
何に?インターン活動に。
例えるなら、うーん・・・例えが思いつかない。
例えなんて考える余裕がないぐらい。
冗談で笑えないぐらい。
今まで経験したことがないほどの、辛さだった。
クーラーで涼める家にいることもできるのに、外を走ってポスティング。
寝る時間を惜しんで、とりあえず発表があれば準備をぎりぎりにする。
寝る時間は、片道1時間かける電車の中で。
・・・とはいかず、満員電車(ラッシュ)で頭をかくかく揺らしながら立つ。
朝ごはんを食べる時間なんてナッシング。
もう、インターン辞めよう。
後味が悪くない辞め方を必死に考えた。
そんな私が、私を壊した大切な日がある。
枕をぐしょぐしょにした、大泣きした8月中旬のあの日。
「なんのためにインターンに来てるの?」
その日は、インターン生でプレゼンを発表する日だった。
でも、出来が悪すぎて中止。
悔しくて、情けなくて、とどめの一言は「なんでインターンに来てるの?」
みんなの前で泣いた。
いやいや、何が『悔しくて、情けなくて』やねん。
そもそもあなた、本気じゃないでしょ。
そんな言葉をいう資格すらないでしょ。
「変われるかな~」って、他人任せなんでしょ。
変われる?
ではなくて変わろうと思うから変わる。
辛い?
じゃなくて変われない自分から逃げているだけ。
自分に本気で向き合うのが怖い?
だから泣く。
何度も泣く?
何度も逃げるから。
気づいた。
壊さないと、私は終わってしまう。
壊す、そう決めた。
泣くことを禁止して、目に見えるところから壊し始めた。
インターンに参加、ではなくて「臨む」と言うようにした。
2つのうち1つを選ぶなら、知らないほうをとった。
選ぶなら、苦しい道を選んだ。
そしたら、毎日がなんとなく楽しくなってきた。
しんどくても選びたい道を走っていた。
選びたい道に進むと、新しい学びがたくさんあった。
新しい学びは刺激的で、もっと知りたくなった。
貪欲になるうちに、うーんと悩んでいたはずの夢を掴んでいた。
政治なんて関心なかったのに、新聞を毎日読むようになった。
なにより、泣き虫ではなくなった。(まだ泣くけれど)
今の私だけを知っている人は、びっくりしているでしょう。
こーんな幼い幼い私は、少なくとも壊れた。
壊した。
今、私は、少しはきらきらしていると思っている。
50日間で、あなたは何をしますか?
どんな時間を過ごしますか?
1人の人間がこんな50日間を過ごしていて、どう思いますか?
全力で道を選び続ける日々を。
自分を壊して変わり続ける時間を。
こんな私に出会わせてくれて、ありがとう。
議員インターンシップ、最高です。
松本真生子(まつもとまおこ)
――――――――――――――――――――――――――――――――
NPO法人ドットジェイピー:http://www.dot-jp.or.jp
――――――――――――――――――――――――――――――――


