某お嬢様大学の女の子に渋谷で出会う

前話: あるスカウトマンの儚い初恋の物語
次話: 地位という魔物
いつもの街頭活動、可愛い子に目を凝らしていると…
容姿のいい品のある女の子が歩いてきた。
いつも僕が声をかける子とは真逆でありこういう子はお高く留まっていて
当然お金自体に貪欲ではない。
この時だけは何故か気づいたときには声をかけていた自分がいた。
それが真央との出会いだった。
「これからどこに行くの?」
「デパートに買い物にいくところ」
「一緒に歩いてもいい?」
「いいよ」
警戒心のかけらもない・・・こんな子いるの?
それが僕の第一印象。
その日、買い物に付き合いお茶をして番号を交換して別れた。
次の日、ある知り合いから芸能プロダクションの人が自分に会いたいと話があった。
場所は渋谷道玄坂の雑居ビル。
芸能ね~また女紹介しろ有名人しっているんだぞっ的な
きな臭い感じの話だろうと鷹をくくっていた。
トントン。連れてきました。
中に入ると一人の50代半ばの風格のある方とその横に肌の黒い強面の方がいた。
その方の名刺を頂いて、どんな人なのかが一目でわかった。
大手芸能プロダクションバー〇グ会長、横にいた方も精通している方だった。
なんで??自分のようなことろにこんな方が?
実は芸能とは別でイベントコンパニオンの会社を起こそうとしているのだが
タレントだとスクープや金銭的なからみが出てくるので一般の素人を集めたいという話だった。
自分のような雑草スカウトには夢のような話だった。
「とりあえず女の子100人の名簿作れるかい?」
大学、経歴、年齢、芸能にかかわっていか?など事細かく要求された。
それから自分はスカウトそっちのけでこの名簿作りに没頭した。
1ヶ月が経ち、名簿を片手にある割烹料理屋でお会いさせて頂いた。
「いいね~早速色々なとこに掛け合ってみるよ」
この声に自分はワクワク感が止まらなかった。
この名簿を作るために、普段携帯の女の子ストック(メモリー)は仕事用とプライベートに
分けているがこの時だけは仕事用ストックだけでは足らず
プライベート用の大事にしている女友達なども名簿に入れていた。

地位という魔物

プルプル、はいっ
「明日〇〇ホテルで商談があるんだが3名ばかり女の子を用意出来るかね?」
プルプル、はいっ
「来月格闘技の試合があるのだが、ラウンドガールを2名ほどお願い出来るかね?」
プルプル、はいっ
「〇〇さんの誕生日会があるのだが、映える子を5名ほど用意できるかね?」
こんな日が日々続いた。
時にはゴルフコンペにてニュースで発表される前の話が飛び交っていたりもした。
こんな中に自分がいる!必ず地位がつかめる!
要求は日に日にエスカレートしていった。
プルプル、はいっ
「ある会合で相手の方に誕生日プレゼントにホテルにハコの中にリボンをつけた裸の女の子を用意出来ないか?」
こういった要求の中、僕の携帯のストックは少しずついなくなっていた。
そしてあの日がきた。
地位という魔物の怖さをしった日が・・・

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地位という魔物

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