車いすの男性と出会って結婚するに至るまでの5年間の話 プロローグ
その人とはテニスコートで出会った。
初めて会って、少し話して、そして確信した。この人と、結婚するんだろうな、と。私の結婚相手は、こんなところにいたんだと思った。
その人は、私が思い描いていた結婚相手の理想像にとても近かった。話し方が穏やかで、懐の深さが感じられた。しっかりした企業に正社員として勤めていて、ただ留学経験があるだけじゃなく、アメリカの大学を卒業していた。そしてスポーツ、私と共通にできるテニスをしていた。
たったひとつ思い描いていたのと違っていた点は、車いすに乗っているということだけだった。
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